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大人の科学 パタパタ電波時計の製作 [ラジオ]

2013年10月20日の日記

前回,自作のニキシー管時計について書きましたが,先週,大人の科学 vol.38 "パタパタ電波時計" を作りました。パタパタと駅の電車の行先表示(あれは正式には "発車標" というのだそうです)みたいな表示方式のデジタル時計というのがかつてありました。懐かしくなってこれも作ってしまいました。電波時計にもなっているので時間は正確です。

パタパタ時計3.jpg 大人の科学vol.38

内部はPICを使った電波時計と,ステッピングモータ代わりのマブチモータを使っています。

基板.jpg 電波時計の基板。

マイコンチップIC自体はダイボンディングという方法で基板にチップごとハンダ付けされ,上から樹脂でカバーされているのでわかりません。I2Cバスで電波時計からの信号を受信し,時刻表示させているのだと思います。 

パタパタ時計1.jpg フリップの取付は大変です

時刻を表示するためのフリップが分,時ともに60枚もあり,取りつけは大変です。おまけに,あとで動作させてみると時の表示がおかしく,正しく時を表示するのは20分ほどで,それ以外は前と後の時刻を表示します。最初の1枚目の取付位置を間違え,全部ずれているとわかりました。しかたなく,また1枚ずつ外して取りつけ直しました。

パタパタ時計2.jpg 完成しました。

とりあえず,電池を入れて00:00に表示が変わるまで待ちます。同時に基板上の赤いLEDが点滅し,電波時計を受信していることがわかります。うまく受信すると数分でバタバタと表示が変わり,正確な今の時刻を表示すればOKです。あとは1分ごとに表示が変わります。

なかなか電波時計はうまく受信せず,苦労することが多いですが,この電波時計は一発でうまく受信しました。バーアンテナ周辺の設計がよいのだ,と思いました。

ただ,みんな書いていますが,パタパタとフリップが動作する音が非常にうるさい。▲の写真でわかるように,モータが回転し,ラチェットが歯車を回しますが,それがバネの作用で落ちてくるときの衝撃音がかなりのものです。フリップ部分にカバーがなく,むき出しなのも原因ですね。寝室では使えない,という人が多いようで,確かにこれでは眠れません。

また,電池式のため,寿命は2ヶ月程度のようです。ACアダプタ式にしたいと思っています。音対策は東急ハンズで売っている,アクリルケースに収めてしまうのが良いそうです。

SEIKOパタパタ時計.jpg うちで現役のSEIKO製パタパタ時計。静か~~!

何より真空管式ラジオとか,古いものが好きなので,パタパタ時計も現役で使っています。これはフリップが動くときもコトリという程度で,とても静かです。この時計がライカだとすると大人の科学はニコンFというくらいうるさいです。せめてミラーレス一眼くらいの音になってほしい.....。

これはもちろん,電波時計なんてない時代のものですし,水晶式ですらなく,電源同期式ですが,非常に正確です。今でも十分使えます。


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ニキシー管の思い出 [ラジオ]

2013年10月20日の日記

nixie.jpg 20年前に作ったニキシー管時計

真空管が大好きで,中学生の頃からアンプやラジオを作っています。といって,実を言うとアンプというのは低周波信号を増幅するだけなので,どうも飽き足らず,ラジオを作ることが多いです。こんな風なので,ニキシー管を使った時計にも興味を持ち,20年ほど前に作りました。

今はニキシー管がとても人気で,webを探すといろんな人が作っていますし,キットも売られているようです。You Tubeにもたくさん出てきますね。ニキシー管は真空管みたいにガラスの容器に入って,排気用のツノまで生えていて,まるで真空管です。オレンジ色に光るのも真空管みたいだし,また,You Tubeの動画を見てもわかりますが,刻々と表示が変わる様子はまるで生き物みたいで,今どきの時計にはない魅力を感じる人が多いのだと思います。

私もそう思って,20年ほど前に作りました。某雑誌にも発表して,それなりに反響がありました。

ニキシー管は1960年代に米国のバローズ社が開発した数値表示用のデバイスで,ダイレクトに数値を表示するデバイスとしては最初のものです。0~9までの形状をした電極(-)が積み重ねるように並び,これらを取り囲むようにメッシュ状の円筒形の電極(+)が配置されています。内部にはネオンのガスが充填され,放電電圧以上の電圧をかけると数字の形をした陰極がオレンジ色に光って数字を示すようになっています。放電管なので,放電中は陽極と陰極の間は定電圧の特性を示すため,LEDのように電流制限の抵抗を入れて使います。高圧は150~200Vくらいの電圧が必要です。

当時,TTLなどのデジタルICが実用化された時期で,電卓や計測器,券売機や速度計,タクシーやガソリンスタンドの料金メータなどに使用されました。私がよく覚えているのは国鉄の券売機や肉屋のはかりです。そうそう,名鉄のパノラマカーの展望席の上に取りつけられていた速度計もニキシー管です。国鉄の0系のビュフェや167系についていたのはアナログ式ですが,名鉄はデジタル表示でした。

パノラマカーが発車し,だんだんと数字が上がってぴたっと110という数字が表示されると歓声を上げたものです。名鉄の最高速度は当時,110km/hで,数値も110で止まるようになっていましたが,表示がその数値で止まってもモータがうなりを上げていた,という証言? を今も聞きます。

ニキシー管自体は長寿命で,10万時間くらいの寿命はあったはずですが,電車に搭載すると振動で壊れたり,10万時間と言ってもつけっぱなしだと11年間という訳ですからそのうちに点灯しなくなり,保守用のニキシー管自体も入手困難になったことから,パノラマカーの速度計はそのうちフタをして使われなくなってしまいました。

ただ,ニキシー管は家電にはあまり使われなかったようで,デジタル時計なども製品としては見かけた記憶がありません。デジタル時計というとコパルが液晶の7セグメント表示器を使ったものはよく覚えていますが,ニキシー管時計というと記憶にありません。あとから述べるようにニキシー管用のLSIもなかったと思います。コパルのデジタル時計はバカ売れしたらしく,今もよく覚えていますが,デジタル時計というのが非常に斬新だった時代がありました。腕時計にも液晶のデジタル時計が発売されるとすごく人気が出て,誰も彼もデジタル時計をはめていた,という時代がありました。時計はずっと長い間,針を持ったアナログ式だったわけで,そんな中で登場したデジタル時計が人気を博したというのは今じゃ笑い話ですが,当時はそんな感じでした。わざわざ自作する人も多く,デジタル時計の製作なんて本もたくさんありました。

さて,ニキシー管を使ったデジタル時計を実際に作るとなると結構難しい問題があります。

時計用のLSIがすでに当時,入手困難になっていました。ナショセミのMM5311なんて有名なLSIですが,当時でも難しい状況でした。2年前に作った秋月電子のデジタル時計キットは沖のMSM5509RSを使っていました。

といって,このような時計用のLSIはニキシー管で使うには問題があります。

というのもニキシー管は0~9までの電極が出ていて,LSIには各桁ごとにBCD(2進化10進数)の出力が必要です。BCDは0から9までの数値を4bitの2進数にしたもので,たとえば7が0111となっています。ニキシー管の場合は各カウンタのBCD出力を10進に変換するICがありますので,これを使えばニキシー管が使えます。

ところが,時計用のLSIは出力がBCDではなく,7セグ用のa~gまでの信号になっています。ということで直接ニキシー管は使えません。7セグ→BCDにデコードするICがあればいいのですが,逆は多いのですが,7セグ→BCD変換というICはありません。

もっとも,これらの時計用LSIはLED用なので,ニキシー管のような高圧をon,offできるわけではないので,やはり使えません。onの時は問題なくても,offの時は静電誘導でICの端子に直接高圧がかかるので,だめです。実を言うと,全ての配線が終わり,いよいよICを全部さして動作させようと思ったときにニキシー管が点灯していないのに74141のソケットの端子電圧が140Vとかになっていて,配線ミスかと焦った記憶があります。静電誘導でこうなる,ということに気づくのに時間がかかりました。

ということで,TTLの6進や10進,12進のカウンタを使ってディスクリートのTTLで作りました。全部で17個もICを使いました。万能基板の裏側でラッピングワイヤを使って丸2日くらいかかって配線した記憶があります。配線は大変でしたが,このおかげでカウンタや分周回路,フリップフロップなど,デジタルICの基本がとても勉強になったように思います。

今じゃPICを使って簡単にできるのでしょうけどね。今発売されているニキシー管時計のキットも大部分,PICを使っています。ただ,PICも直接ニキシー管をドライブできるわけじゃないので,高耐圧のTrを使ってドライブしています。 

nixie1.jpg TTL ICで作りました。秒の表示は省きました。

デジタル時計というのは水晶で発振した信号をDフリップフロップをつかって周波数を1/2ずつに減らし(分周と言います),最後は1Hzのパルス信号に変換します。これを10進カウンタでカウントすると0~10秒までのカウントができ,さらに10進カウンタは全部の桁がいっぱいになると出力で10秒ごとのパルスが出ますので,それを6進カウンタでカウントすると1分間の計時ができます。これを順にやれば時,分,秒の表示ができるわけですね。

表示は4桁にし,hh:mmの時刻を表示します。74141とニキシー管を追加すれば秒の表示も可能です。 いつか追加したいと思います。

まず,ニキシー管の入手についてですが,20年前は楽勝でした。当時,ニキシー管はジャンク扱いで,どこの真空管屋さんでも非常に安かったです。1個100円くらいだったのではないでしょうか。今は1個,1,000円以上するので驚きです。それ以上に,当時は中古がたくさん入手できました。私は英国の球屋でITTの5853Sというタテ型のニキシー管を買いました。ニキシー管は真空管のように丸い電極配置になっているものが多いのですが,5853SはIC時代になって製造されたもののようで,ICピッチのインライン配置になっていました。ハンダ付けするのが楽ですね。それと,5853Sは外国製だけ,と思っていましたが,岡谷などでも作っていたようです。

また,ICについても,カウンタや分周用のICは定番の74LS92などなので今でも簡単ですが,ニキシー管ドライブ用の74141は現在では入手不能です。でも,当時は簡単でした。オリジナルのテキサスのものはあとで入手しましたが,私は日立製のHD74141を入手しました。74141はBCD→10進変換の機能のほか,ニキシー管ドライブ用に高耐圧のTrを内蔵していて,ニキシー管をドライブすることができます。ニキシー管自体はIN-2IN-12Aなどロシア製のものが最近はよく使われているようです。ただ,5が2を逆さにした電極で代用しているものが多く,見にくいので注意してください。2を上下逆にしても5には見えず,どうしても2に見えてしまいます。

残念ながら私が作ったデジタル時計の回路図は当時使っていたCADのソフトがもう使えないので載せることができません。 

ニキシー管用の高圧については直接AC100Vを半波倍電圧整流して得ました。5Vラインも対地電圧が100Vになったりして危険ですので,注意してください。今だとNJM2360などの昇圧コンバータICを使うようがよいでしょう。

nixie2.jpg こんな感じです。

銀座の伊東屋で買ったアクリルケースに収めています。 高いですが,高級感があっていい感じです。

ニキシー管は1970年代にLEDの7セグメント表示器が実用化されるとまもなく消えていきました。ニキシー管の方が字体が自然だし,表示が変化している場合は7セグメント表示より見やすいのですが,メッシュ状の陽極や点灯していない電極の数字が邪魔をして見にくいのも原因でしょう。変化しているときは数字が前後に動いて見えるのも当時,ちょっと気持ち悪い感じがしました。

ロシアでは今も真空管が使われているように,すでに真空管同様,外貨稼ぎ以外の意味はなくなっているかもしれませんが今もニキシー管が製造されているようです。eBayなどでよく売られているので,興味があれば買ってみるとよいと思います。74141についても今はロシア製の互換IC K155ИД1が手に入るようです。

ニキシー管が製造中止になってからも使用していた機械自体はしばらく残っていたので,今でも古い周波数カウンタなどの機械で使われているのを見かけることがありますが,倉庫で寝ていたりして,もう現役では使われてないでしょう。どこか田舎の自動販売機とか,何か現役で使われているところがあれば見てみたい,と思っています。と思っていたら北朝鮮の寧辺にある核開発施設のニュース映像の中にニキシー管を見つけました。ぜひ,一度,見に行きたいと思っています.......(^^;)。

 


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AMステレオラジオキットの組み立て~エレキットJE7514~ つづき [ラジオ]

2013年6月2日追記

昨日,カホ無線のAMステレオラジオキットを組み立てて無事に完成しました。ただ,ちょっと音質が悪い気がするので,今日は改良を試みました。セラミックフィルタを取り換えました。

残念ながら,エレキットJKE7514に使われているセラフィルの型番は当時のムラタのカタログを見ても記載がなく,わかりませんでした。ただ,前回の写真を見る限り,***-450Jという型番であることは明らかです。

末尾のJは帯域幅を表しており,ムラタのカタログを見ると,PFW-455Jというのが類似品のようです。形状も近いのですが,大きさから判断して別物のようです。ただ,これの帯域幅は5.5kHz±1.5kHz(-6dB)となっていて,帯域幅が同じだとすると,かなり狭いです。ただ,正直なところ,AMラジオとしてはごく標準的な帯域幅で,9kHzピッチのアジア地域ではこれくらいの帯域幅にしてあるものが多いと思います。普通にAMラジオとして考えるとこれくらいでもいいのかもしれませんが,AMステレオだともっと広い帯域幅のものにしたいと思います。

実際,当時,AMステレオ用として販売されていたSFG-450Dだとfn±10kHz以上(-6dB)となっていますから,ずいぶんと広いです。ちょっと表記のしかたがわかりにくいですが,PFW-455Jと同じ表記だと20kHz以上の帯域幅があることになります。

また,形状がPFWシリーズの方が小型なのは素子が1つしかないためで,SFGシリーズなどAMステレオ向けの広帯域のものは4素子以上になっていて,形状も大きくなっています。ご存じの通り,セラミックフィルタは圧電素子を用いてフィルタを形成していますが,SFGなどのタイプはちょうどTVのスタガ増幅回路のように,微妙に中心周波数の異なる素子を複数使って帯域を広げているのだと思います。単純に,1素子タイプのもので帯域を広げようとすると特性の裾が広がりすぎ,混信が増えるので,HiFiとフィルタ特性を両立させるには多素子のものが必要なのだと思います。

と言う次第で,手持ちのSFG-450Dに取り換えてしまいます。SFGシリーズは4素子構造のため,形状が大きいし,ピン配置が異なるので,プリント基板の改造が必要になります。

SFG-450D.jpg SFG-450D

SFG-450D-1.jpg セラミックフィルタを取り換えました。

残念ながら,SFG-450Dはサイズが大きすぎ,隣のケミコンと干渉するので,斜めになってしまいました。

ついでに,この際アンテナ同調回路のQもダンプしておきます。この回路のQが高すぎるとせっかくIFの帯域幅を広くしても意味がありませんのでやっておきます。

elekit am stereo radio7.jpg チップの22Ωを入れました

アンテナコイルとパラにバリコンが入っていますが,一度,パターンを切って,その回路の途中に22Ωを入れました。LとCで同調回路を構成していますが,その回路の直列抵抗分が大きいほど,Qが低くなるので,帯域幅が広がります。抵抗値としては数Ω~50Ωくらいです。あまり大きな抵抗を入れるとQダンプしすぎて混信したり,感度が低下しますのでご注意ください。

さて,結果は.....。

思わず,おぉ~っ! と思いました。非常にHiFiになりました。アナウンサーの声も非常に自然に聞こえます。音楽もFMとまではいきませんが,非常にHiFiです。やはりAMステレオはこうじゃなくちゃ,という感じのいい音です。

実を言いますとSFG-450Dでも帯域幅が狭く,米国向けのAMステレオのラジオではもっと広いものが使われていると思います。ちなみに,ソニーの米国向けSRF-42(AMステレオ)を持っていますが,このラジオの音のよいのには驚かされます。セラフィルはもっと帯域幅の広いものが使われていると思います。

米国ではメキシコなどの大出力の混信が南部であるくらいで,広い大陸だし,もともとコミュニティFMのようなラジオ局が多く,出力も小さいということもあり,混信も少なく,また音質にも厳しいので昔からラジオの音はHiFiでした。AMステレオじゃなくても米国でラジオを買うと,音のよいのに驚かされます。もっと日本のラジオメーカやAM局も早くから音質に気をつけてくれていれば,と思う今日この頃です。

 


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AMステレオラジオキットの組み立て~エレキットJE7514~ その1 [ラジオ]

2013年6月1日の日記

AMステレオが大好きで,放送開始の頃から対応ラジオや本を集めています。残念ながら,東京,名古屋,大阪で各1局ずつ残っているだけとなり,非常に残念です。本国? の米国ではとうに絶滅してしまっています。臨場感はもちろんのこと,AMラジオの音質改善に劇的な効果があるのですが,NHKが対応しなかったこともあり,十分に普及する前に消えていくのは残念です。

と言う次第ですが,昔からAMステレオ対応のラジオを集めています。前回はソニーの1号機SRF-A100のことを書きました。今回は九州のカホ無線が発売したAMステレオラジオのキットについてです。

おそらく,古今東西,AMステレオのラジオのキットが発売されたのはこのキットが唯一だと思います。米国でもキットというのはなかったと思います。1992年の発売のようですから,国内での放送開始と同時くらいに発売されているようです。当時,秋葉原のパーツ屋さんなんかで売られていたのを記憶しています。買っておけばよかったのですが,値段が¥7,210(税込み。もちろん,消費税は3%です)と高く,ちょっと躊躇しているうちに品切れとなってしまいました。今から考えてみると,7,210円という値段は部品を1個ずつ集めていたらこれくらいになってしまいますし,秋葉への交通費なんかを考えたらずいぶんと安い値段でしたが,後の祭りです。ICはモトローラが発売したAMのフロントエンドとAMステレオデコーダが入った1チップタイプのMC13024Pを使っています。

以来,ずっと探していましたが,なかなかパーツ屋さんでは売れ残りを見つけることができず,結局,Yahoo!で落札しました。20年ぶりに入手できました。

さすがに20年も経っているので,部品の劣化が心配でしたが,ヘッドホンのウレタンが劣化して,ぼろぼろになっていたくらいで,何の問題もありませんでした。

未使用キット,と言うことなので,そのまま組み立てずに保存する方がコレクションとしての価値は高いかと思いますが,私は工作屋さんなので,組み立ててしまいました。

カホ無線は部品類の販売の他,エレキットのブランドで各種電子キットを発売していました。その後,キット部門が独立してイーケイジャパンとなっていますが,本社所在地はカホ無線時代と同じのようです。いまもキットを発売しているので,非常にありがたいと思います。やはり,青少年の科学に対する興味を満たすにはキットが一番だと思います。私もずいぶん,こういったキットには昔からお世話になりました。

elekit am stereo radio1.jpg エレキットのAMステレオラジオキット

elekit am stereo radio2.jpg パーツと説明書です。

説明書は全部漢字にはふりがながうってあり,図も丁寧で,わかりやすくなっています。でも,さすがに小学生でこのキットを組み立てるのはむずかしいんではないかと.....。また,説明書にはAMステレオに使われているモトローラの方式はL-Rが位相変調だと書かれていますが,これだとマグナボックス方式。モトローラ方式はL-Rが直交変調なので,たしかに位相が変化しますが,単に位相検波してもL-Rにはならないので,注意が必要です。

回路自体は自作のMC13024を使ったAMステレオラジオとほとんど同じです。ヘッドホンアンプも同じ東芝のTA7376APでした。ただ,本機はスピーカがついていて,モノラルですけどスピーカから音が出るのがおもしろいところです。ステレオで聞くにはヘッドホンが必要ですが,この点,ソニーの名機SRF-M100と同じですね。TA7376APでスピーカをドライブできるとは思いませんでした。

elekit am stereo radio3.jpg プリント基板

プリント基板はシルク印刷で丁寧に部品の位置や番号が書かれていて,とても親切です。上の黒い部分は切り離してラジオのパネルになります。

elekit am stereo radio5.jpg バーアンテナ。ソケットつきです。

バーアンテナはリッツ線が切れやすく,特に,いざ完成して調整,と言う段階になると切れたりして,今度は作っている人が切れたりしますが,これはわざわざICピッチの台座をつけて切れにくくなっています。また,リッツ線の配線を間違えたりして動作しない原因になりますが,これなら配線を間違えませんね。

elekit am stereo radio4.jpg 何かちょっと見たことがないセラミックフィルタ

セラフィルはムラタのものが使われていますが,SFGシリーズなどの四角い大きなタイプではなく,FM用みたいな小さなタイプです。ちょっと今まで見かけたことがありません。

elekit am stereo radio6.jpg 

基板が完成しました。ICはソケットをつけました。

さて,配線自体は仕事から帰ってきてからやったので,二晩と言う程度です。休日なら楽勝で1日で完成すると思います。

あらかじめ,コイルやバリコンは調整済みであるので,コアを回したりしないで下さい,と注意書があります。ラジオの調整はやはりAMと言ってもむずかしく,オシロやテストオシレータがない小中学生には無理でしょう。

ということで,とりあえずはこのままの状態で組み立てて鳴らしてみます。

やはりうまく調整されているようで,トラッキングは問題ないようです。バリコンのアンテナ側のトリマを若干回してOKでした。

ただ,なかなかチューニング用のLEDが点灯しません。IFが450kHzでないとステレオにならないどころか,LEDも点灯しないのでこの辺り調整がむずかしいです。セラミックフィルタがついているので,IFが450kHzになるよう,各IFTの出力が最大になる点を探します。

と言う次第で,やはりテストオシレータを持ち出して調整しました。2つあるIFTも調整が必要でした。

elekit am stereo radio8.jpg 完成しました。スケルトンのケースがいいですね。

elekit am stereo radio9.jpg 背面。Made in Japanと書いてあります。

使ってみると,ちょっと音が悪いです。きれいに高域が伸びていません。どうも使用しているセラミックフィルタの帯域が狭すぎるようです。そもそも,同調点も非常に狭く,チューニングがやりにくいくらいですから,かなり帯域が狭いようです。これじゃ音も悪いはずです。型番不明なので,あとで調べることとします。

MC13024の特徴である,LEDが同調時に点灯し,ステレオになるとさらに明るくなるのですが,無事に明るく点灯し,ステレオに移行しました。ただ,すぐにモノラルに戻ってしまいます。調べてみると,3.6MHzのVCOにはLC同調回路が使われているのですが,そのL1(SOL1)というコイルも若干調整が必要でした。完全に同調した状態でLEDが点灯するようにして下さい。組み上げたままの状態では微妙にずれた位置でLEDが点灯するので,調整が必要です。VCOがロックする位置もずれてしまうので,音が歪みますし,安定していないのですぐにロックが外れます。また,音が悪いのはセラフィルの交換も必要のようですね....。

とりあえず,完成しました。まだ調整が必要な感じですが,AMステレオのラジオがまた1台増えました。ナイターを聞くと最高です。今日も阪神が勝ってくれるといいんですが.......。あ~~っ!,負けたぁ~!。井川なんかに負けるなよ~~....orz。

 


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モトローラMC13024を使ったポータブルAMステレオラジオの製作~その1~ [ラジオ]

2013年3月16日の日記

この前,ソニーの最初のAMステレオラジオSRF-A100を入手した話を書きました。今回はモトローラのMC13024を使ったポータブルAMステレオラジオを作ります。

MC13024P.jpg モトローラのMC13024P

モトローラが作った唯一のフロントエンドつきのAMステレオラジオ用ICです。それまで,デコーダとして元祖のMC13020のほか,高級機用のMC13022を発売していましたが,ラジオとしてフロントエンドもついたものが発売されていませんでした。やはりラジオというとソニーのSRF-A100のように据置型に近いラジオより,ヘッドホンで聴くポータブルラジオの需要も大きいので,それに応えたものだと思います。以前紹介した,ツインバードのプチオのほか,ANDOのSS-100,積水化学のミニオなどに使われています。SS-100はデコーダは東芝のTA8124かもしれませんが,確認していません。

MC13024は電源電圧1.8~8Vと低電圧で動作し,また,消費電流も6mAと,ポータブルラジオ用に低消費電力となっています。MC13020はカーステ用で,Vcc=6~10V,30mAですから,自作するときはAC電源にしないと動作しません。

もっとも,MC13022よりMC13024の方が先に発売されているようです。MC13024は香港製で,こちらのほうが工場の立ち上がりは早かったようです。

KENWOODやソニー,DENONなどの高級チューナにはMC13022が使われていました。ところが,某社のチューナをYahoo!で買ってフタを開けたらMC13028だったのでがっかりした記憶があります。MC13028は最後に主としてカーステ用に作られた廉価版です。

いままで,MC13020を使った据置型ラジオTA8124Pを使ったチューナを作ったことがありますので,今度はヘッドホン用のMC13024を使ったラジオを作ろうと思います。

ただ,このICはいろいろ指摘されていますが,ちょっと厄介なICで,作るのは少し躊躇していました。でも作ってみると案外簡単でした。

製作記事は "Ham Journal" や "ラジオの製作" で発表されています。特に,後者はかなり作るのに手こずったらしく,製作記事は完成してなくて,未完になった記事が発表されていたりします。やはりフロントエンドつきのラジオはむずかしいようです。

ただ,これらの記事にあったように,入力がないと局発が動作しない,というのはウソのようです。本当だったらスーパーのラジオにもなりませんので,変だと思っていました。問題はAMステレオ復調用のPLL回路に使われている3.6MHzのVCOがモトローラの規格表にあるとおり,LCの共振回路にしないと動作しない,と言うことにあります。通常のMC13020などのデコーダICはセラミック共振子を使っていますが,MC13024はLC回路でないとダメです。これは,#22ピンに電源を供給する必要があるためのようです。

一応,製作記事としては,HJ(No.64)の記事を参考にさせていただきました。ほかに,以前はweb上にTDKが電子工作のイベントで使ったと思われるPDFが出ていましたが,最近は見つからないようです。TDKのはアンプが大出力で,電源もAC電源となっています。これだったらMC13020でいい訳で,せっかくMC13024を使うのですから電池を使ったポータブルにしたいと思います。ほかに,モトローラの規格表に推奨回路があります。HJとモトローラの規格表はヘッドホンアンプに東芝のTA7376APを使っています。SIPのパッケージでノイズも少なく,なかなかいいICでしたが,最近は入手難です。最近,秋葉で見つけたので買いだめしておきました。MC13024自体も入手難ですが,まだ探せばあるようです。VCOの3.6MHzの共振回路はFCZ研究所の7S3R5を使いました。同社もコイルの製造をやめていますので,早めに確保しておきたいと思います。

MC13024 AMステレオラジオ.jpg回路です。

プリント基板は感光基板で作りました。ケースはタカチのLM-100を使いますので,基板は57×50mmの大きさにします。ちなみにLM-100のサイズは61(W)×100(H)×18.5(D)mmです。

MC13024 AMステレオラジオ基板.jpg 完成した基板。

ICは表面実装タイプのMC13024DWというのがありますが,さすがに表面実装では配線しにくいので,DIPのパッケージのMC13024Pを使っています。

また,アンテナコイルはこのケースに収まらないといけないので,小さいものが必要ですが,マルツでBA670というコイルがあったのでそれを使いました。インダクタンスも670μHなので,スーパー用にいいです。ただ,2次巻線がないので,リッツ線で10Tほど巻いて2次巻線としました。

BA670.jpg BA670改。中央のピンク色のリッツ線が巻き足した2次巻線です。

MC13024 AMステレオラジオ内部.jpg ケースに収めました

さて,配線チェックをしてまずはTA7376Pからチェックします。電池をつないでヘッドホンからサーッと言うノイズが聞こえればOKです。ボリウムを回してノイズが大きくなればOKですが,ところどころでモーターボーティング発振します。どこかで信号が回り込んでいるようです。TA7376Pの規格表にあるように,入力に0.0047μFをつけたら止まりました。

次にMC13024Pを差してテストします。

AM特有のガーッと言うノイズが聞こえればまずは成功です。うまく行くとバリコンを回すとどこかで放送が入ります。バリコンを回してもキューッとか,ノイズが変化しない場合は局発周辺に問題があります。ウンともスンとも言わない場合は配線ミスか,局発が停止していると思われます。

今回は最初からガーッとものすごい雑音がし,近くの民放が入りました。すぐにIFTのコアを調整し,音声が最大になるようにします。450kHzのセラミックフィルタを使っているので,これでIFTの調整は終わりです。もとからIFTは455kHz近辺に調整されているはずですので,そんなにコアをぐるぐる回さなくても同調が取れるはずです。セラミックフィルタはムラタのAMステレオ用広帯域のSFG450Dを使いました。

次はトラッキング調整をします。幸い,MC13024は▲の回路図を見るとOSCコイルの2次側を使っていませんので,そこに周波数カウンタをつないで985kHz~2055kHzで発振するようにします。バリコンを一番低い周波数にし,OSCコイルのコアで低い方で985kHzにします。次にバリコンを一番高い方にして,バリコンのトリマで高い方をあわせます。これを何度もくり返してあわせます。周波数カウンタがなければ,バリコンのダイヤルで600kHz付近の局と1400kHz付近の局で一致するようにすればOKです。ただ,あまりうまく行かないと思うので,ある程度で妥協するしかありません。

ちょっと今週はこれで時間切れです。また来週,AMステレオデコーダ部分を調整します。

 


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ソニーのAMステレオラジオ SRF-A100 [ラジオ]

2013年3月8日の日記

SRF-A100.jpg

どうも今年も昨年に続いて寒い冬で,3月に入っても寒い日が続いています。かと思うとここ数日,ものすごく暖かくなり,花粉も舞っています。皆さん,お身体ご自愛ください。

2月は猛烈に忙しく,ほとんど何もできませんでした。せいぜい,ネットでラジオ関連の記事を見ているくらいでした。

ですが,たまたまeBayで検索してみるとソニーのSRF-A100が出ていました。

ソニー初のAMステレオラジオで,1982年7月,米国でAMステレオ放送が開始され,その受信機として1983年に発売されています。ということで,米国向けなので日本では発売されていません。 

長い間,米国ではAM局が幅を利かせていて,戦後のFM放送再開後もFM放送がなかなか普及せず,FCC(米連邦通信委)はFMを支援していました。米国では戦前からFM放送が始まっていましたが,戦時中はVHF帯は軍事用に使われたため,FM放送は中断しています。戦後,FMが再開されてもなかなか普及しなかったのですが,そのFM局がようやく収益を上げるようになると,今度は逆にAM局が脅威を感じるようになったため,AM側をてこ入れする目的でAMステレオ放送が検討されました。FMは1961年からステレオ化していましたが,FMステレオの方式はGE-Zenith方式で一本化されていたのに,前回のブログにあるように,AMは5方式全部が認可され,混乱が広がりました。実際にはベラー方式は特許問題もあり,早々に消えたため,4方式が残りました。ハリス方式も同様です。当初,FCCがAMステレオの標準方式として選定したマグナボックス方式も消え,結局,最後はモトローラとカーンの2強によるステレオ方式が残ることになります。

SRF-A100-1.jpg 側面のAMステレオ方式切替SW

SRF-A100-2.jpg A:モトローラ,ハリス,マグナボックス,B:カーン方式

当初は受信機メーカはこの4方式すべてを再生できる必要があり,デコーダのICを含め,開発は大変だったと思います。

ソニーのSRF-A100はこの4方式すべてを再生できるラジオとして発売されています。10年後,日本でもAMステレオ放送が始まりますが,日本ではモトローラ方式で一本化されたため,再生切り替えは必要なく,日本で発売されたのはモトローラ方式のみのSRF-A300でした。A100よりもずいぶんと大きく,使いやすくなっています。じゃ,A200というラジオもあったんじゃないの?と言うことになりますが,豪州向けにSRF-A200というラジオが発売されていて,A100とほとんど同じで,AMステレオは豪州ではモトローラ方式だけだったので,切替SWがないだけ,という話ですが,見たことがありません。

SRF-A100は最初のAMステレオのラジオとして,左右に2つスピーカを持ち,SRF-A300よりずいぶんと小型なので,ぜひほしいと思っていました。10年ほど前,米国の友人に1台譲ってもらいました。eBayでは非常に高くなり,100ドル以上するのが普通です。ところが,今回,35ドルで落札してしまいました。程度はよく,30年も前のラジオとは思えないくらいです。ただ,やはりアルミのスピーカグリルはところどころへこんでいて,また,このアルミグリルの接着がはがれているのは前の1台と同じです。

完動,と言うことでしたのでテストしてみると問題ありません。ちょっとボリウムがガリっていましたが,何回か動かすと直りました。

肝心のAMステレオも,ソニーは3.6MHzのVCOにセラミック共振子じゃなく,LCの共振回路を使っているので,経年劣化が小さく,無事にAMステレオを再生できました。他社のAMステレオラジオだとセラミック共振子が長年の経年変化でQが低下したり,周波数がずれたりしてうまくAMステレオを再生できなくなっていることがあります。

ただ,スピーカが2つついていると言ってもあまりに間隔が狭く,SRF-A300も同様ですけど,せっかくのステレオ放送なのに,臨場感はいまいちです。これじゃ,AMステレオなんって言ったって,大したことない,と多くの人が思ったことでしょうし,衰退するのも無理はない,という感じがします。

でも,ヘッドホンで聴くと最高です。今,ワールドベースボールクラシックなんてやっていますが,これを聴くと思わずおぉ~っと言う感じで感動します。モノラルの放送なんて退屈で聴けたものではない,と思います。SRF-M100もそうですが,AMステレオはヘッドホンで聴くべきなのでしょう。 

SRF-A100-4.jpg AMはバンド幅切り替えがついています。

それに,このラジオ,ステレオでなくても音のよいのに感心します。AMのバンド幅をWIDEにすると高音がよく伸びていて,AMとは思えない音がします。使われているセラミックフィルタの帯域が広いんですね。これほど音のよいAMラジオはないと思います。SRF-A300は日本向けにセラフィルの帯域が狭くなっていて,A100のほうが音がよいと思います。

AMステレオもいつまで続くかわかりませんが,貴重なラジオを入手できました。いずれFMバンドの変更をして,日本でFMが聴けるようにしたいと思います。

おまけ.....今日はハチ公の命日だそうです。

ハチ公.jpg 渋谷にて。

これからは地下2階の改札前で待ってなきゃあいけないよ。 


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Cherry 4石トランジスタラジオキットのゲルマニウムトランジスタ化 [ラジオ]

2013年1月27日の日記

本体.jpg

2年前に娘にCherryの4石ラジオキットを組み立てさせました。 初めてのハンダ付けでしたが,無事に動作し,娘も喜んでいます。

オヤジはCherryの8石6石のスーパーキットを作って遊んでいますが,天の邪鬼な私はどれもオリジナル通りのシリコンTrではなく,ゲルマニウムTrにしています。やっぱトランジスタラジオと言えばゲルマニウムですよね。無事にどれも動作しました。 特に,Cherryの8石は珍しい他励式のコンバータとなっていますので,とても貴重だと思います。

もともと,4石のブログでも書いていますようにラジオ自作マニアですがストレートのラジオは好きではなく,もっぱら真空管でもスーパーばかり作っていますので,オヤジが作るラジオとしては6石のスーパーまでにするつもりでした。何よりストレートのラジオというのは感度が低く,私が住んでいるような田舎ではスーパーじゃないと実用にならないので,昔からスーパーばかり作っています。その昔,真空管のラジオの時代は田舎ほどスーパーなど高価なラジオが売れた,と言う話を聞きますが,並四や並三じゃそもそも受信できない,と言う事情があったものと思います。

といって,このCherryの4石キットはスーパーじゃなく,レフレックスなのですが,感度はなかなかよく,娘が作ったものもガンガン鳴りますし,有名な "レース" (プラスチックのケースにレースを埋め込んであるので,この名があります)こと1958年製の東芝TR-193も4石のレフです。 このラジオもなかなか感度がよく,6石スーパー並に使えると思います。初期にはRCAの8BT-7LEなど4石のスーパーというのもあるのですが,感度も低く,音量も小さくてちょっと心細く,これならレフの方がいいんじゃない,というものです。

ということで,やっぱり4石のキットも組み立てようと思います。もちろん,石はゲルマニウムにします。

いつもお世話になっている秋葉のラジオデパート3階のシオヤ無線さんで購入しました。

さて,問題のゲルマニウムTrですが,シオヤ無線さんの在庫の中から次のTrを買い,置き換えることにしました。オリジナルは東芝のシリコンTrの2SC1815を使っています。

   東芝2SA466(RF/LF)--三洋2SB400(LF)--富士通2SB263(output) 

初段はこのラジオの感度を決める重要なTrですのでできるだけ新しい方がよいと思い,2SA466にしました。番号から言って,ゲルマニウム時代の末期だと思います。手持ちのCQ出版の'88トランジスタ規格表を見ても,最後のゲルマTrは東芝の2SA538になっていて,2SAも400番台以降はシリコンが増えますので,2SA466は最後の方だと思います。まあ,必ずしも番号順であるとは限らないのですけど。

実際,東芝の2SA51や松下の2SA101と比べると次のような感じです。

               hfe       Cob      FT 

2SA51     30    10.5pF  14MHz

2SA101   12      1.7pF  15MHz

2SA466   40      3pF     15MHz

と言う次第で,2SA466が優れていることがわかります。2SA51はトランジスタ規格表にはhfeじゃなく,ベース接地の場合の電流増幅率hfbとなっていて,-0.985との記載があります。まだこの頃は扱う周波数が中波~短波くらいで,RFアンプはエミッタ接地で使うのが普通だった時代だと思いますが, 規格表にはベース接地の場合が記されています。2SA101も優秀でCobが小さいのに感心しますが,旧型番がMC101ですから原設計はPhilipsで,さすがはPhilipsという感じですね。

シオヤ無線さんには2SA101もありましたので,こちらを使ってもよかったのですが,感度優先で2SA466にしました。もちろん,2SA101でも動作すると思います。それに,hfeが大きなTrというのは発振する可能性も高いので,必ずしもhfeの大きなTrがよいというわけではありません。真空管でも6BD6の代わりに6BA6や,よりハイgm6AH6を差すと発振して使えない,と言う場合もありますからね。 

検波後の低周波増幅は三洋の2SB400を使いました。規格表にはLN(低雑音)とあり,雑音指数NFも3dBとなっていてぴったりだと思います。出力は2SB54代替と言うことで売られていた富士通の2SB263にしました。fの字にsのマークを重ねた富士通の古いマークが使われています。ご存じの通り,富士通は親会社が富士電機で,富士電機は独Siemensと技術提携していましたので,このマークを使っています。SiemensはSiemens und Halske AGというのが正式な名前だったので,SとHを組み合わせたデザインでした。戦前に技術提携していたマツダこと東京電気(=GE)やNEC(=WE)などは会社のマークもそっくりだったのはよく知られていますね。

基板拡大.jpg 出力段周辺。なつかし~~。

          Ic      VCEO   hFE   Pc  

2SB54   -150mA   -20V   80   0.15W

2SB263  -150mA   -20V    65   0.2W

さて,ラジオの方ですが,ゲルマニウムTrにしたことにより,電池の極性が反対になりますし,バイアス電圧が変わるので,調整が必要ですが,バイアス回路の変更は出力段のみでOKです。

プリント基板.jpg プリント基板。変更個所を示します。

電池の極性が反対になりますので,すべての電解コンデンサの極性を逆にします。検波ダイオードのD1も逆になります。もちろん,電池ホルダの接続も逆で,端子の黒い電線を基板の+に,赤い電線を-につなぎます。

電源接続.jpg 電源の接続。+,-は逆です。

出力段はシリコンTr用のバイアス回路になっていて,このままだとバッテリーから過電流が流れて国土交通省とFAAから運航停止命令が出てしまいますので,回路を変更します......(^^;)。

回路は通常のプッシュプル出力段ですので,ゲルマニウムTrの8石スーパーと同じにします。電流帰還バイアス回路として,R8 2.2kΩは5.6kΩに変更し,バイアス用のシリコンダイオードD2は330Ωの抵抗に変更します。さらに,330Ωには温度補償用のサーミスタをパラにします。サーミスタは200Ωのものを使ってください。

Cherry KM-88変更点.jpg出力段バイアス回路の変更(出力Trは今回は2SB263です)。

全部で配線は1時間ほどでできてしまいました。ハンダ付けができたらここでコーヒーでも飲むか,TVでも見てひと息入れます。私は風呂へ入って寝てしまいました.....おぃ。

正直なところ,ハンダ付けが終わってすぐに電源を入れるとロクなことがないためです。昔の人が心血注いで作ったゲルマニウムTrを飛ばしてしまうのは申し訳ないですしね。といって,ゲルマニウムTrは比較的丈夫で,昔の本にはピンセットで脚をつまんでハンダ付けする,なんて書いていますが,私はやっていません。ハンダ付けで壊れるようなヤワなものでないことは確かですし,シリコンに比べて過電流にも強いように思いますが,配線ミスは致命的ですので,慎重にチェックします。やはり正確に配線したつもりでもどこかにミスがあるものですし,配線が終わった直後だとミスを見つけにくいものです。ひと晩寝てしまうのが一番いいと思います。

さて,翌朝からチェックします。特に,ゲルマニウムTrは左からEBCの順で電極が並んでいるのに,シリコンTrはECBの順で並んでいることが多く,本機で使われている2SC1815もそうなので,プリント基板にゲルマのTrを差すと脚がこんがらがってしまいますので,慎重にチェックします。電池と電解コンが逆になっていることも確認します。

では,スイッチを入れます。 

すぐに出力段のR9 10Ωの電圧を測定します。数mVくらいのはずです。大きな電圧が出ている場合はTrを飛ばしてしまいますので,すぐに電源を切って回路をチェックしてください。 

かすかにスピーカから雑音が聞こえればまずは成功です。聞こえないときはボリウムを最大にしてボリウムの摺動子(まん中)にピンセットか何か,金属のもので触れてみて,ガリッとでも音がすればOKです。

何か音がすれば,静かにバリコンを回すと放送局が受信できるはずです。後は何も調整するところはありません。バリコンにトリマがついていますが,これをいじっても受信する場所が少し変わるくらいであまり意味はありません。ダイヤルとあわせてみて,ずれているようならこのトリマをいじって調整します。こういうところはストレートラジオのいいところですね。強いて言えば,オシロと発振器を使って初段のTrのバイアス電圧を調整して最適な動作点に持ってくることくらいですが,これは測定器が要りますね。R1 820kΩはいずれ最適値にしたいと思います。

無事に今回も動作しました。窓際に持っていくとそれこそうるさいくらいの大音量で鳴ります。うまく行きました。

それに,気のせいかどうもゲルマニウムTrは音がよく聞こえます。4,50年も前に作られた大昔のTrが元気に動作していると言うこともあるのでしょうけど, シリコンTrよりひずみが少なく,いい音だと思います。それに,もともとストレートラジオなので,スーパーのラジオのような狭帯域にならず,高音がよく伸びて音もよいです。また,感度が低いので,逆にノイズが少なく近隣の局を聴くには非常に静かでクリアな音質を楽しめると思います。

メーカの明光電機さん,シオヤ無線さんどうもありがとうございました。 

 


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光る石たち [ラジオ]

2012年7月29日の日記

娘がまた中津川の鉱物博物館へ行きたい,と言うのでまた行ってきました。今日はイベントの日で,水晶探しやジェムストーンでアクセサリを作ったり,いろいろ楽しく過ごせます。

鉱物博物館自体については,前回のブログをご参考にしてください。とても趣向を凝らした展示と,素晴らしい鉱物たちに会うことができます。

子供と水晶探しをしたりして楽しく過ごしました。

オヤジのお目当ては出店です。日本各地の鉱物屋さんが出店を出しています。特に鉱物マニア,なんてことはないのですが,中学時代,山を歩いて鉱物を探したことがありますし,鉱石ラジオなどにも興味があるので,ちょっと鉱物は好きな対象です。

鉱物と言えば,やっぱ光り物ですよね~~(^^;)。

前回もここで大きな蛍石を買いました。蛍石って,全部光るのだと思っていましたが,そうではなく産地や年代によって,光るものは限られ,蛍石と言っても実はほとんど光らないんだそうです。

紫外LEDが手に入るようになったので,紫外線ランプを自作して持ち歩いています(普通,そんなことするかぁ?)。今日は楽で,鉱物屋さんがブラックライトを持ち込んで,展示して販売していました。

プリント基板作成用に,FL10BLを用いた紫外線ランプもあるので,家に帰って照らしてみました。本当にきれいです。

蛍石(平岩鉱山), ウエルネス石.jpg やっぱきれいですね~~。

 左:ほたる石(岐阜県平岩鉱山),右:ウエルネル石(カナダ産)

ウエルネル石は柱石やScapoliteといい,やはりカナダ産のものは長波長の紫外線を当てると黄色く光るようです。蛍石もよく光るのは英国や中国産と聞いていましたが,日本産のものも光るものがあるようです。

蛍石(平岩鉱山), ウエルネス石1.jpg 日光の下だとこんな感じです。

これは光らないんですけど....。

紅亜鉛鉱.jpg 紅亜鉛鉱。ポーランド産

これって何に使うかって? 方鉛鉱と組み合わせて鉱石ラジオの針として用いると高感度なんだそうです。どう見ても電気を通しそうにない,透明な赤い結晶です。なかなか紅亜鉛鉱は売ってないんですが,今回,2個売っていました。赤い結晶が美しいです。

ただ,紅亜鉛鉱はたいていは天然じゃなく,どこかの工場の煙突で自然に生じる人工品なのですが,これもそんな感じで,人工結晶と書いてあります。

 


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Cherryの6石スーパーラジオキットCK-606のゲルマニウムトランジスタ化 [ラジオ]

2012年7月7日の日記

先日,Cherryの8石スーパーの記事を書きました。それでおしまいにするつもりでしたが,やはり6石も作っておこうと思いました。やっぱ,スーパーと言えば6石というのが定番ですからね。また,キャビネットも8石とは違うし,小型なので,ぜひ作っておこうと思いました。

さて,例によって天の邪鬼な私はキットのままで作るのは面白くない,と言うことでやっぱりゲルマニウムTrで作ることにします。CK-606自体は'70年代半ばの販売開始のようで,前回の8石の時もそうでしたが,説明書の写真を見ると昔は2SC372(懐かし~~)を使っていたようです。現在は2SC1815になっています。基板もゲルマニウムTrは左からEBCの配置のものが多いのですが,シリコンTr用に,ECBの配置で設計してあります。ACEの6石スーパーのキットはゲルマ時代がありましたが,Cherryは最初からシリコンだったようです。 それにしても何でシリコンTrはECBの順なのでしょうか。FETはゲルマニウムTr同様,ゲートがまん中に来ているものが多くてわかりやすいですが,シリコンTrはわかりにくいです。

さて,今回は入手可能な部品を使う,と言うことでゲルマのTrも現在入手できるものを使うことにしました。ゲルマニウムTrもつい最近まで入手が容易でしたが,さすがにもう市場から消えつつあり,あらためて探すと「そんなものない」と言われることが多くなりました。東芝の2SB54なんてどこに行ってもありましたが,もうありません。

いつもラジオの部品を購入する秋葉のラジオデパート3Fのシオヤ無線さんで東芝の2SA49や三洋の2SB400を売っていたので,キットと一緒に買ってきました。2SA49は旧型番2S49で,最初のものは1960年以前の製造です。ゲルマニウムTr自体は'70年代いっぱいで製造が打ち切られたようです。NECが真っ先にやめ,東芝が製造中止したのは1976年のようです。最後までゲルマニウムTrを製造したのはどうも松下電器のようで,真空管も国内で最後まで製造したのは松下でしたね。'70年代末には製造をやめたようです。と言うことはどんなに新しいゲルマニウムTrでも製造されてから30年以上経っていますね。

と言うことで,Trのラインナップは下記のようになりました。

2SA49(Osc.)--2SA49×2(IF)--1K60(det.)--2SB400(audio)--2SB134×2(output)

2SA49はCQ出版社のトランジスタ規格表を見るとIF用で,局発に使えるかどうかわかりませんが,使ってみることにします。その規格表にfTの記述がないですが,どうもfTは5MHzのようです。この前,MullardのIF用のOC45を局発に使ってトラブりましたが,2SA49は使えるかどうか。2SA52があればぴったりです。2SB400はローノイズ用で,検波後の音声増幅にぴったりだと思います。2SB134は三菱製で,本来は音声信号増幅用ですが,2SB54と代用可と言うことだったので出力に使いました。いずれも@100~130円でした。

回路の変更点は前回の8石スーパーと同じです。まず,電池はもちろん,全部のケミコンと検波用のダイオード(D1)の極性を逆にします。基板に+と書いてあるところに-極をつなぐのは気がひけますが,こうしないと動作しません。

次に,出力段のバイアス回路はオリジナルはシリコンDiを使っていますが,ゲルマの時代はサーミスタです。シオヤ無線で200ΩのサーミスタD-22がありましたので,買ってきました。いにしえの部品です。バイアス回路は8石の時と同じですので参考にして下さい。それ以外の定数はもとのキットのまま,変更ありません。

さて,夕飯を食べて作業開始です。

全部で1時間ちょっとで配線が終わります。慎重に抵抗やコンデンサの値と極性をチェックし,Trのピンの誤配線にも気をつけてチェックします。

基板.jpg 基板です。変更点を示します。

   ダイオードとケミコンの極性が逆なのにご注意下さい。

基板(裏).jpg 電池の接続も逆です。

発振対策でIFTの1次側にパラに100kΩを抱かしてインピーダンスを下げました。ついでにこうすると帯域幅が広くなってHiFiになります。

さて,電池をつないでスイッチON!

一応,スピーカからかすかに雑音が聞こえるので,低周波部分はOKのようです。すぐに出力段の共通エミッタ抵抗10Ωの両端の電圧を測定して出力段の電流を確認します。0.1V程度の電圧ならOKです。今回は0.044Vでした。

バリコンを回して,どこか局が入ればOKですが,どこも入りません。まだトラッキング調整していないと言ってもたいていはどこか受信できるものです。

誤配線やハンダ付けミスを疑ってスイッチを切って考えてみますが,よくわかりません。発振かな?,局発が動作していないのかな? と思いますが,どこか状況が変で,よくわかりません。こういう時は寝てしまいます.......おぃ。

翌朝,目覚めてから基板のチェックを再開します。すぐに原因がわかりました。

IFTの2個所あるシールドのグランドを1個所,ハンダ付けしていませんでした。なぜ昨日,これがわからなかったんだろ,と言うぐらいあっけないミスです。やはり配線した直後にチェックしてもどうにも頭に血が上っていて,単純なミスでも気づきません。ということでわけがわからなくなったら寝てしまう,と言うことにしています。

前回,ディスクリートでプリント基板からスーパーを作ったので,よくわかりますが,IFTのシールドをジャンパー線として利用するパターンがよくありますので,ご注意下さい。さすがに6石ともなると回路が複雑で,こうでもしないとパターンの設計ができないことが多いのです。今回も,IFTのシールドがジャンパ線代わりになっていて,2個所ともシールドをハンダ付けしないと回路が構成されないようになっていました。

さて気をとりなおしてもう一度スイッチON。今度はガー,ガーと雑音が入りますので,局発以降,正常に動作しているようです。

ただ,どうにもダイヤルを回すといたるところでピー,ピーと大きな音がします。発振ですね。何か所かで止まりますが,まったく局は入りません。

IF段の発振は過去,何度も経験していますが,その場合はたいてい,455kHzで発振しているので,検波出力は直流となって,スピーカからは何も聞こえない,と言うことになります。今回はダイヤルに応じて変化しますから,どうやらアンテナ以降,局発も含めてラジオ全体で発振しているようです。ちょうど,スピーカがハウリングを起こしているような状況ですね。普通はこんなことないはずです。どこかから信号が漏れてアンテナに飛び込み,発振している感じです。どうも検波段のIFTがアンテナコイルに近すぎるのが原因のようです。このあたりの電圧は数Vくらいになるので,μVオーダーの信号を扱うアンテナコイルに近いと問題になります。

いつもお世話になっているラジオ工房で調べてみると,アンテナコイルの巻き方がいつの頃からか,変わっていて,通常通り作っても発振してしまうようです。アンテナコイルの1次側と2次側の巻き方向が逆のようです。こういった息の長い製品は途中で部品が製造中止になったりして販売し続けるのがむずかしいことがありますが,このアンテナコイルもそういう感じです。

ということで,アンテナコイルをフェライトコアから抜いて,逆向きにコアに差してみますと効果があり,発振が抑えられました。

ようやく受信可能になりました。あとは通常通り,トラッキング調整とIFTの調整をして終わりですが,やはり900kHz付近で発振してしまいます。IFの2倍ですので,高調波を拾ってしまうようです。このあたりに局がなければ見逃してもよいのですが,近くにある場合は余計に発振してしまいますので厄介です。その昔,大学の電子工学の講義で,先生がスーパーのラジオは910kHz付近で発振したり,受信できないことがある,とおっしゃっていたのを思い出しました。と言って,過去何台もスーパーのラジオを作りましたが,こんな経験をしたのは私も初めてです。ひょっとしてその先生はこのラジオを作ったのかも....。

何とかトラッキング調整をしたあと,900kHz付近でバリコンのアンテナ側のトリマを少し回してこのあたりで発振しない位置に止めました。 

IFTはもともとキット用と言うことである程度調整してありますので,あまりぐるぐると回さないように気をつけます。ほんのちょっと回転するだけ,のはずです。

2SA49を局発に使っても問題ありませんでした。

ついでに,アンテナコイルとバリコンの間に直列に30Ωを入れてQダンプしておきました。こうしておくと同調がブロードになってやりやすいですし,音もよくなります。もっとも感度が犠牲になるので,この抵抗の値はできるだけ小さい方がよいです。

それにしても感度がよいのに感心します。ある意味,感度がよすぎるので発振してしまうわけですね。その昔,発振気味のラジオを高感度だと評価していた時代がありましたね。感度については先日の8石よりよい感じです。少々調整に手こずりますが,なかなかよいラジオです。

大体,今回作った一連のラジオは,感度ではCherry 6石>Mullard 6石>Cherry 8石>自作6石という感じです。音の点ではMullardが一番です。Cherryが次ぎますが,OPTのf特が狭いのか,少々キンキンという感じの音です。自作の6石はスピーカが悪すぎました。スペースがなく,薄型のスピーカを使いましたが,音が悪いです。やっぱアルニコを使うべきでした。

基板1.jpg いい感じですね~~(^^)。

またまたゲルマTrによるラジオを作ってしまいました。もう30年以上も前に製造されたいにしえのトランジスタたち。活躍する場を得て喜んでいることでしょう。

CK-606.jpg 完成しました。

 

2013年1月26日追記

どうも本機にも使われている東芝の2SC1815が生産終了予定となり,新規設計非推奨となってしまったようです。高周波用のTrとしてポピュラーな石で,私もよく使っていましたが,とうとうというか,ついに非推奨品種となってしまいました。おまけに後継品種はなく,東芝のwebでは2SC27122SC6026が新規設計に推奨されていますが,どちらも表面実装のTrです。

まあ,非推奨品種になったのが2010年夏のことのようですがまだ製造はされているようですし,これほど大量に出回っているTrはほかにないと思いますのですぐに市場から消えるとは思えないのですが,10年後には探さないと手に入らない,と言う状況になっているでしょう。オーディオ用の三菱2SA726やそのデュアル版2SA798などはどう探しても手に入りません。まあ,これらの石は異常としても2SC959はかなり長い間,楽に手に入ったのに,もう今ではオークションの対象になるくらいです。このTr以前の定番だった2SC372は探さないと見つからない状況です。 ということで意外に消えるのは早いかもしれません。そろそろ2SC1815もたくさん確保しておこうと思っています。

ただ,それにしても2SC1815のようなTO-92の石はとうとう絶滅危惧品種となってしまいました。2SC3722SC1815などは日本のアマチュアを育てた名石だと思います。私なんか2SB54で育ちましたけどね.....(^^;)。

こういう石を使って工作をして技術者になった人も多いと思います。私もそうなのですが,こういった石が消えていくと言うことは日本の将来が心配です。表面実装の石では工作はむずかしく,結局,キットも単に電線をつなぐだけ,と言うものになるでしょう。ますますというかすでに電子機器がブラックボックスになって久しいですが,子供の興味を惹くことはなく,技術者を志す子供も減っていくでしょう。 こんなことではますます日本が沈没していくだけ,と言う気がします。コンピュータにしたって,私が子供の頃はプログラムを作らないと動かなかったので,Basicなどはすぐに覚えたのですが,いまの子はプログラムが作れません。ExcelのマクロなんてBasicの知識があれば簡単なのですが,今どきの新入社員でマクロが使えるやつなんていません。最近なんて,うちの会社でExcelのマクロどころか関数を知らないやつがいて驚きました。本当に日本の将来は大丈夫なのでしょうか。その前にうちの会社が危ないな.........。

 


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エレキット“FMらじおくん”の製作 [ラジオ]

2012年6月24日の日記

娘(小四)に昨年,Cherryの4石ラジオを作らせました。うまく行ったので喜んだらしく,今度はFMが作りたい,と言います。「おぉ,ういやつじゃ」と言うわけで,親バカのオヤジはFMキットを買うことにしました。

と言ってスーパー党のオヤジは超再生などのストレートのキットは邪道ということで関心ありません。なんと言ってもストレートのラジオというのは感度が足りず,よほど大きなアンテナを用意しないと鳴りません。でもこの前のCherryの4石ラジオはレフレックスなのですが,感度がよく,外部アンテナなしでも十分に鳴りますので,作らせました。せっかく苦労したのに鳴らないのはよくないと思います。

買ったのはエレキットの“FMらじおくん”というスーパーのFMラジオのキットです。箱をみると,三洋のLA1800を使っていることがわかります。さすがに,FMでディスクリートのラジオキットというのは昔もなかったと思います。FMは,どうしてもコイルが空芯コイルとなり,簡単には調整ができず,キットというのは非常にむずかしいと思います。まして,ICじゃなくてディスクリートだと個々のTrの特性もあり,むずかしいと思います。

LA1800はICだけあって,1石でFMの局発,混合,IF増幅,検波までやってくれます。さすがにパワーアンプは内蔵していないので,パワーアンプは東芝のTA7368Pを使っています。

ただ,難点はLA1800はピン間隔が狭いICだと言うこと。通常のDIPのICはピン間隔が0.1インチなので,2.54mmですが,これは1.78mmです。ちょっとハンダ付けはむずかしく,娘には無理だったのでオヤジがやりました。残念ながら,いつもオヤジが使うのはTA7640TA7687と言ったところですが,こういうICはとうに製造中止になっています。エレキットさんも安定して供給されているICと言うことでLA1800を選んだのだと思います。東芝も最近はTA8122など同じピン間隔のICになっています。やめてほしいな,と思いますが,サーフェスマウントのICよりはマシ35だと思って我慢しています。

FMらじおくん.jpg Cherryの4石ラジオと。

問題の空芯コイルは1個だけですが,オレンジ色のプラのボビンに収まっていて(コア入りじゃありません),簡単には動かないようになっています。そのせいで,ほとんど無調整でハンダ付けさえ間違えていなければ一発で鳴ります。さすがに,アンテナが短いので,1mくらいの電線を足してやったらガンガン鳴ります。実用ラジオとしても感度,音量ともに十分です。今度,ケースを作らせることにしましょう。

 


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