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Philips CDプレーヤ CD104(マランツCD-34)の整備~電源電圧の変更~ [オーディオ]

2016年4月29日の日記

CD104.jpg 

とうとうゴールデンウィークですね~。工作マニアのiruchanは天気がいいのにどこも外へ行かず,家族の冷ややかな視線を浴びながら腰を落ち着けてハンダゴテを握っています.....(^^;)。

オランダ・フィリップス製のCD104を購入しました。1984年発売のCDプレーヤ黎明期のものです。日本では翌年,マランツからCD-34として発売されました。破格の59,800円という値段はCDを普及させるための戦略的なもので,実際は10万円くらいの値段のものだと言われていました。

マランツのCD-34はPhilipsのCD104と同じものですが,少し新しい分,オリジナルのCD104とは異なるようです。どうも海外のフォーラムを見るとCD104BというブラックフェースのがCD-34だそうです。そういえば,CD-34にはフロントパネルがシルバー のものはありませんでしたが,CD104にはシルバーフェースのがあります。それと,初期のCD104は60分以上のCDは再生できないようですが,CD-34はそんなことはないようです。

当時,iruchanは大学生でしたが,とてもそんな値段のプレーヤは買えず,金持ちの後輩が親に買ってもらった,と自慢していたのでちょっとカチンときたのを覚えています。その後,懸賞で当たったソニーのD-50を入手して,それでCDを聴いていました。ただ,電源は別売りだったので,9Vの3端子レギュレータを使って電源は自作しました。中国LEPY社製のLP-2020A+LP-20204A+電源を作っていますが,当時からiruchanは電源を自作していました.....(^^;)。

で,なんでこんな古いCDプレーヤを今ごろ買ったか,というと,実はもうCDやCDプレーヤが歴史の彼方に消えていこうとしているからです。

まさか,と思ったのですが,娘がCDを聴きたいというので,ポータブルのやつを買ってやろうかとAmazonを見てみたらすでにソニーやPanasonicのものはなく,怪しげな中国製メーカのものばかりです。まあ,今はiPodやスマホで聴くからな....とは思ってみたのですが,なんと,据え置き型のコンポとしてのCDプレーヤすら製造中止なんですね~。

いつかこんな日が来るとは思っていましたが,CDも誕生から30年を過ぎ,そろそろ引退の日が近づいているようです。

それで,一生聴けるようなヴィンテージのCDプレーヤを今のうちに確保して,大事に取っておこう,と以前から思っていたのですが,早めに手を打っておこう,と思いました。中でもマランツのCD-34は音のよいことで有名で,今でも人気が高いです。海外でも同様のようで,いろいろフォーラムがありますが,読んでみるととても評判がよいようです。

と言う次第で,年始に1台,マランツのCD-34をYahoo!で買ったのです。ところがこれがひどい代物! 外観はまあまあきれいなのでいいと思ったのですが,中はぐちゃぐちゃでかろうじて蚊の鳴くような音で再生はできるものの,すぐにディスクを読まなくなってしまいました。なによりねじが全部バカになっているのも驚きで,どうやら骨董業者が自分で直そうとあちこちいじり回したあげく,オークションに回した,という感じでした。

昔,中古ライカに凝ったことがあるのでよく覚えていますが,ガイドブックなんかに "骨董業者からは決して買うな!" と書いてありました。今回,私もはまっちゃいました。皆さんもご用心ください。オーディオ機器やカメラなど精密機器は専門の業者さんか信頼できる個人のマニアから買うのが鉄則だと思います。 

やれやれ,という感じで後悔したのに,結局,性懲りもなくまた1台落札してしまいました。 もうYahoo!は懲りたので,eBayで買いました。相手は英国の中古オーディオ屋のようです。

値段は本体£90でしたが,送料や輸出手数料で£60取られ,トータル£150と言うところです。もっとeBayも送料が安ければ,といつも思いますが,まあ,今回は7kgもありますし,航空便でないと危ないので送料は保険と思って割り切りました。

1週間ほどで届きました。なんとバナナの箱に入って届いて嫁はんに受けちゃいました....(^^)。

banana1.jpg 

  バナナの箱に入って海を越えてきました.....(^^;)。

さすがにオーディオ屋さんの梱包だけあって,箱は2重になっていましたし,中のクッション材もしっかり入っていて,何の問題もなく配達されました。

箱を開けてびっくり。新品同様と言っていいくらいとてもきれいな状態です。これなら期待できそう。

label1.jpg  label.jpg 

こんなラベルまでついた状態でした。なんか,法的な規制で,このラベル付じゃないと販売できないようです。

おまけにこのCDプレーヤは運送用に中のCDメカニズムを固定できるよう,底面に仮止めのねじがついているんですが,それがちゃんと差さっていて,今回の販売業者はこの辺,とてもしっかりしているようです。

メカ固定ねじ.jpg このように固定して運搬しないといけません。

さて,いよいよ音出し......と行きたいところですが,まずは電源を修正しないといけません。

PhilipsのCD104の英国仕様なので,当然,電源は240Vです。日本の100Vじゃ使えないのでなんとかしないといけません。もちろん,プラグも交換が必要です。例によって英国の電気製品はBFタイプという巨大なプラグがついています。これ,最初にロンドンに行ったときにびっくりしましたけど,まあ,240Vだし安全のためこんなんだろ~な~と思いました。なんと,中にフューズが入っているそうです。 何事も伝統を重んじる英国人ですが,さすがに大きすぎて邪魔なのでこれはやめよう,という意見が出ているそうです。

British plug.jpg これが英国標準プラグです。

少しケーブルが電工パテ? で汚れていたのでホワイトガソリンできれいにしました。

ホワイトガソリン.jpg ホワイトガソリンで拭くときれいになります。

British plug1.jpg 中に3Aのフューズが入っていました。

本当は中央の接地端子に接地線をつないで筐体を接地しないといけないのですが,日本や米国同様,接地線は使っていませんでした。もっとも,米国も最近は昔と同じ2極式なんですが,極性統一プラグと言って向きを固定するようになっています。 日本だけだな,未だにこういうのやっていないの.....。

プラグ交換.jpg プラグは日本製のものに交換しました。

普通はCD-34の海外版の製品を買った皆さんは旅行用の電圧変換トランスを使っておられると思います。やはりこれが一番無難だと思いますがiruchanは中のトランスの配線を変更します。

ただ,AC100V側をいじることになりますので危険です。技術や経験のない方にはおすすめしません。 

CD104に限らず,電気製品で海外に輸出されているものは中で電圧が変換できるようになっているはずです。特にCD104は日本や米国などいろんな国に輸出されたのでそうなっているはずです。

と言う次第でサービスマニュアルを入手してみますと,やはり中のトランスが複雑な巻線になっていて,配線を接続変更すると110Vに対応できるようです。驚いたことにCD104は110/127/220/240Vと4種類もの電圧に対応できるようになっています。

今じゃ,基本的には230V/115Vの切り替え式となっているものが大半で,RSコンポーネンツなどで売られているトロイダルトランスはこうなっていますね。 1次側に115Vの巻線が2組あり,それを並列に使うと115Vで,直列に使うと230Vと言う次第です。日本だと115Vの巻線にします。

CD104のトランスも基本は同じで,直並列切り替え式です。なんか抵抗制御の電車みたいだな~.....。細かい電圧はタップが出ていて,それで調整します。日本だと110Vの設定にします。

まずはトランスを取り出します。まあ,上面のカバーと底面のカバーを外せばできるはずですが,面倒でもトランスを取り出してやった方が簡単です。

Torx-10.jpg ねじはM3ですが,頭はトルクスです。

CDトランスポートねじ位置.jpg トランスポートねじ位置

CDトランスポートのメカまで外さないといけませんが,トランスを取り外せます。ねじが4カ所あります。電源スイッチ付近のはちょっと長いドライバーが必要ですけど。 

ねじは残念なことにトルクスになっています。そもそも英語ではプラスのねじ,というのはPhilipsというのですが,これは発明した米国人の名前で,このCDプレーヤのメーカのPhilipsとは関係ありません。ねじ回しはT-10が適合します。幸い,iruchanはLEPYのアンプをいじったときに秋葉で特殊ねじ回しのセットを買ってありますので,何にも問題ありませんでした。詳しくはこちらをご覧ください。

ギヤ部.jpg ギヤ部

なお,PhilipsのCD104やマランツのCD-34のよくある故障として,トレイが動かない,と言うのがあります。これはトレイのモータのプーリに掛けられているベルトが伸びてしまったか,モータのピニオンが欠けてしまった場合です。以前修理したものはこれらのメカは問題ないのに,どうしてもトレイが動かないので調べたらドライブ回路のTrが1個,飛んでいました。これは珍しい故障です。トレイ用のモータは前後に逆転しないといけないので,Hブリッジ回路になっています。私も鉄道模型の制御回路に使用しています。

このプレーヤは普通のCDプレーヤやパソコンのドライブと違って,トレイを押し込んでもモータは回転しません。もとからセンサも着いていないので,トレイを手で押し込んではいけません。 無理に押し込むとギヤが欠けます。

今回はどちらも問題ありませんでした。トレイのレールも含め,リチウムグリスを塗っておきました。 

さて,なんとかトランスを取り出してみたのですが,どうもおかしい.....。

サービスマニュアルの接続図どおりになっていません。何がおかしいのかとテスター片手にしばらく悩みましたが,bottom viewと書いてある下面図は左右逆です。こんなこともあるんですね。ご注意ください。

service manual.jpg サービスマニュアルを入手しました。 

service manual.jpg この下面図は左右逆です。

トランス端子.jpg 

正しい下面の図はこの通りです。 温度フューズを下面に内蔵しています。2次側の電圧は1次側100Vのときの実測値です。

トランス結線図1.jpg  配線の変更

    英国仕様            日本仕様 

1次側巻線を英国仕様の直列から日米用の並列に変更します。端子番号2と3の間に細い電線がはんだづけされているので,それを外します。この端子番号はサービスマニュアルに載っている番号です。

トランス配線(AC100V)1.jpg 1次側の配線変更です。

1次側は英国仕様に直列となっていますので,並列に変更します。 

余談ですけど,このトランスは錆び錆びになっていることが多いです。前回はここでトランスを再塗装しました。 

トランス配線(AC100V).jpg 青い電線が日本用に追加したものです。

この後,トランスにAC100Vの配線をはんだづけします。 AC100V→ のところに配線します。その後,フューズを英国仕様の0.2Aから日本用に0.5Aに交換します。本来はスローブロータイプなんですが,手持ちを切らしちゃったので普通の0.5Aにしましたが,問題ありませんでした。ミゼットフューズなのでちょっと探しましたけど。

フューズ交換.jpg フューズは日本用は0.5Aです。  

   フューズは電源スイッチのすぐ後ろ,プラスチックのフタの下にあります。

さて,ここまで来たら一応,各端子間の抵抗を調べます。▲の配線図通りなら問題ありません。

スパークキラー.jpg ついでにスパークキラーもつけちゃいました。

フューズを交換するついでに,電源スイッチの接点にスパークキラーをつけました。電源スイッチの接点をそのままでおいておくのはちょっと忍びないので。日本だと電圧が低い分,電流が大きいですからね。

次はいよいよ通電します。危ないので電源基板は接続せず,単にトランスの出力電圧を確かめます。念のため,スライダックを使います。 

徐々に10Vくらいから電圧をかけていきます。フューズも飛ばないし,トランスの巻線も熱くなったりしないので問題ないようです。

次に2次側の電圧を確認します。下記の電圧が出ていたらOKです。

トランス電圧チェック.jpg トランス2次側の電圧チェック

2次側一番奥とその隣の端子電圧をチェックします。28VくらいならOKです。ほかも調べないといけませんが,2次側の配線はいじっていませんので1カ所で十分だと思いました。 

lens cleaner.jpg レンズもクリーニングしておきます。

トランスを取り出すときにCDトランスポートを一部外さないといけないので,ついでにピックアップのレンズをカメラ用のレンズクリーナできれいにしておきました。 

さて,いよいよ電源部の基板を接続します。

電源基板(オリジナル).jpg 

  オリジナルの電源基板。大容量のフィルタコンデンサは日本のニチコン製です。

実はトランスを取り出したついでに電源基板も外してダイオードと電解コンデンサを全部交換しちゃいました。

整流のダイオードはGI社の1N4002が使われていました。1個ずつ,0.02μFのコンデンサをパラにしてノイズ対策をしてあり,感心しますが,ここはやはりファーストリカバリでしょ,というわけでUF4002に交換しました。1N4002はまだ製造されていますが,それのファーストリカバリ版です。ウルトラファーストリカバリと言うことでTrr=50nsと大変高速です。もっと高速なショットキーDiにする,と言うことも考えられますが,ショットキーは耐圧が低いので使わないことにしてます。

FRD.jpg おや????

もとの整流ダイオードはGeneral Instrument(GI)社製の1N4002(100V,1A)ですが,8536のdate codeがありました。1985年の36週目の製造のようです。 

なお,GI社は1997年にGeneral Semiconductorに買収され,さらに2001年にVishayに買収されています。Philipsの電子部品部門を買収したのもVishayなのでぴったりだと思います。

フィルタの電解コンデンサは日本のニチコン製が使われていましたが,下部に茶色い樹脂状のものがたまっていて,"お漏らし" か,と思ったのですが,これは接着剤のようです。サイズの大きなコンデンサは長年の間に振動でリード線が断線するため,接着剤で固定しているようです。ただ,なにぶんにも30年は経っていますので,交換しました。

液漏れ.jpg 液漏れではありません。 

もし,液漏れならパターンが腐食して切れたりして故障の原因になりますので早めに交換が必要です。もっとも,これは普通に接着剤が固まったような感じで,弾力性がありますし,接着剤と判断しました。それに液漏れなら結晶みたいな粉末が出ていたり,てっぺんにある防爆弁が膨らんでいたり,割れたりしているはずですので,これは違うようです。 

代替コンデンサ.jpg 置換用の電解コンデンサです。

電源基板(改修後)2.jpg 

 電解コンとダイオードを交換しました。同じVishayのコンデンサでも色が違います。 

そのほか,CD104やマランツのCD-34に大量に使われているPhilipsの青い自社製ケミコンは容量抜けがひどく,全然ダメですので,すべて交換が必要だと思います。前回,修理したときは容量を計ってみると軒並み1/4~1/10となっていて,ひどいのは0μFとなっていました。CD-34が音がよい理由はこのPhilips製の青いコンデンサ,と言うことになっているのですが,音はともかく,あまり性能はよくありません。

やはりコンデンサは日本製ですね~。Philipsも途中からニチコンに切り替えたらしく,今回入手したCD104は基板上のコンデンサの大部分がニチコン製でした。

ただ,電源の大容量コンデンサはニチコン製でしたが,なにぶん30年は経っているし,今後のことも考えて交換しました。ここは温度が高いし,環境も厳しいところです。安全のため,交換した方がよいです。-24Vの系統はPhilipsの031と言う型番のチューブラの青いコンデンサが使われていて交換しちゃいました。ここはサイズの制約から220μFと小さめの容量のが使われているので,1000μFに大幅増量しました。

-24V系統.jpg -24V系統です。  

ほかの電解コンデンサも大きめの容量のに交換しました。電源に使用されている電解コンデンサはフィルタが目的ですので,耐圧,容量ともに大きい分には問題ありません。小さいのはもとは33μF 16Vですが,25V耐圧のものよりなぜか63Vが安かったのでこれにしました。

これらのコンデンサは一応,Philipsの後継品と言うことでVishayのを使いました。RSコンポーネンツで入手可能です。 

Philipsのコンデンサなどの電子部品部門は1999年に本体から切り離されてPhilips BC componentsとなっていましたが,2002年にVishayに買収されています。買収されてからもBCのロゴをつけて同じ青い色(水色)のスリーブをかぶせていましたが,最近ブランドをVishayに変更し,スリーブもずっと濃い,紺色みたいな色に変わりました。RSコンポーネンツで旧Philipsブランドの後継品を入手できるので,今回,買いだめしておきました。また,今回CD104に使用されている,旧Philipsの031や035などのシリーズのケミコンもまだ入手可能なようで,同じく英国の部品屋から新品を買いました。

Philips capacitors.jpg 前回,保守用に集めたPhilips製電解コン 

本来ならニチコンのファインゴールドなんかにしたいのですが,一応,オリジナルを尊重することにしました。 

なお,-24V電源系統のフィルタは220μFと小さいので,1000μFに増量してあります。ただ,ここはスペースが小さいのであまり大きなコンデンサは入りません。 

さて,次は電源のテストをします。すべての電源電圧が正常に出ていることを確認します。+5/+12のほか,-5/-12/-18/-24Vもあります。

ここまで来たら配線を全部戻して音出しをしてみます。

電源投入。ちょっとビビりますが,何も起こりません。ホッ。

いよいよCDをトレイに載せて再生してみます。普通はトレイを収納したら自動的に再生がはじまるものですが,playを押さないと再生しないのでちょっとびっくりしました。 

きちんと再生します。早送りや逆戻り,リピートなどの各ボタンの動作もチェックしますが問題ありません。これの動きが悪い場合はタクトスイッチの交換が必要ですが,問題なさそうです。

う~~ん,やっぱりいい音だ~!!

次回はサーボ基板やデコーダ基板を整備します。 


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KATO D51北海道形ギースルエジェクター入線 [模型]

2016年4月19日の日記

D51 241.jpg 

一昨年11月にKATOからD51のシリーズがリニューアル発売されました。標準形,北海道形,東北形などあるうち1種がこの北海道形ギースルエジェクター装備車です。

ギースルエジェクターは煙突が進行方向に長くなっていて,断面は長円形になっているものです。横から見ると逆台形のようになっていて,とてもかっこよく,昔から九州の門デフ同様,大好きなやつでした。

wikipediaを見ると,オリジナルは1903年オーストリアに生まれたアドルフ・ギーズル=ギースリンゲン(Adolph Giesl-Gieslingen)が1951年に発明しました。煙突からの排気抵抗を抑えることによりボイラの通風が改善されるため,燃費は6~12%向上し,出力も20%増を期待できるとのことでした。彼はウィーン工科大で学んだあと,フローリッヅドルファー(Floridsdorfer Lokomotivfabrik)社に就職し,機関車の設計をしたようです。戦前,一時,米国に派遣されてニューヨーク・セントラル鉄道で働き,第2次世界大戦勃発前に帰国したのち,戦後は同社の技師長を務めたあと,母校で名誉教授を務めました。ニューヨークで結婚しているので,妻は米国人かもしれませんが,もしそうだとしたら大戦中は大変だったでしょう。ゲシュタポに監視されていたりしたんじゃないでしょうか。没年は1992年なので,つい最近まで生きていた人なんですね。

ギースルエジェクターは彼が発明した後,同国のシェーラー・ブレックマン(Schoeller-Bleckmann)社に独占使用権を与え,同社からライセンス供与されたようです。そのためか,オーストリア,東独,チェコスロヴァキアなど東欧圏ばかりじゃなく,英国やアフリカ,中国,日本などで使用されました。確か,ペンシルヴェニア鉄道とか米国でも使用例があったような気がしますが.....。

ただ,名称は日本ではごっちゃになっていて,ギーゼル,ギースル,ギーセル,ジーセル,ジーゼルなど,ごちゃごちゃです。Googleが賢いのでどれもうまく検索してくれるので助かりますけど.....。もとはドイツ語なのでギーズルが正しいかと思います。KATOはギースルと表記しています。 "s" はドイツ語では普通,ズと濁りますが,ミュンヘンなど南部ではスと濁らないらしいので,オーストリアも濁らないのでしょうか。電機メーカのSiemensも本来のドイツ語ならジーメンス(山本権兵衛が連座したジーメンス事件なんてありましたね)なのに本社がミュンヘンのせいか,それとも世界的には英語読みの方が通りがよいのか,シーメンスと名乗っています。

もっとも,英語圏ではジーズルと発音するんじゃないかと思います。dieselも英語ではディーズルと発音しますね。"きかんしゃトーマス" でも憎まれ役のdieselはディーズルと呼ばれていますね。 ただ,"きかんしゃトーマス" は最近,CGアニメになってからうちの子も見なくなっちゃいました。昔のストップモーションアニメの方がよかった。そういや最近は日本のD51みたいなヒロなんても出てますけどね。ミョーに口数が少なく,まじめなのはいいけどおとなしく目立たないのが気になりますけど......。まぁ,ちびで出っ歯で眼鏡かけていないだけマシ35かもしれませんけど.....(^^;)。

昔からとてもかっこよい煙突だし,好きな北海道の機関車なのでKATOから出ると聞いて速攻で予約しました。その割に1年も放っておいちゃったんですけどね~。ちょっと蒸機というといじるのが怖い,と言うのもありました。北海道の蒸機なので,キャブが密閉式になっていて,ちゃんと乗務員扉がついているのもかっこうよく,私は本州の機関車など,ここが扉がないのはかえって妙な感じがします。 

さて,例によって入線に伴い,わが機関車工場で整備します。

まずは停車中に前照灯が点灯しないのが気持ち悪いので常点灯のための改造をします。

まずは慎重にボディをばらしますが,本当に蒸機は繊細なので十分気をつけてやります。

分解.jpg デッキからばらします。

まずはキャブを外しちゃうのが簡単だと思います。キャブ部分を指で挟んで上に引っ張れば簡単に外れます。

次は,デッキ部分を挟んでゆっくりボディと走り装置を上下に離します。前位シリンダ部分に出っ張りがあって,そこにボディが引っかかっていますので,慎重にその引っかかりを外します。なお,▲の写真の反対側に逆転棒がキャブに差さっていますので,事前にピンセットで外しておいてください。

内部.jpg ようやくここまでばらせました。ホッ。

煙突部分のウェイトが前後ありますので,再組み立て時にはご注意ください。この写真の向きが正しいです。

前照灯基板'.jpg 前照灯基板です。

停車中に前照灯が点灯しないのは,前照灯のLEDにパラに入っているコンデンサが電流制限抵抗(KATOの場合は560Ω)とローパスフィルタを形成し,PWM式コントローラのパルス出力を平滑化してしまうのと,モータの性能が向上し,LEDの順方向電圧(3V程度)より低い電圧で起動してしまうからです。そのため,このコンデンサを撤去します。これを撤去するとPWMのパルスが瞬間的に12VフルにかかるのでLEDが点灯します。前照灯には透明な導光材が入っていますので,なくさないようにしてください。

なお,ここでいつもだとスナバ回路を挿入するのですが,さすがに基板が小さく,しかもフライホイールが邪魔するので基板を外しにくく,無理に外すとほかの部分を壊してしまいそうなのであきらめました。今回は炭水車にスナバ回路を組み込みます。 

点灯テスト.jpg 点灯テスト

さて,コンデンサを撤去したらボディを外した状態でレールに載せて点灯テストをします。ここで前照灯が点灯しないようならやり直しです。

さて,この次は炭水車を改造します。これにスナバ回路を組み込みますが,ついでに,炭水車側の前照灯を点灯させたいと思います。昔,やマイクロエースのC11E10でやっています。KATOのC11はもとから後位側の前照灯が点灯しますのでいいのですがマイクロエースは点灯しないので改造しています。

もっとも,C11やE10は後ろ向きに走ることが多いわけですし,E10なんて,そもそも石炭庫側が前位なので石炭庫側の前照灯が点灯しないのはおかしいくらいですが,D51だと入換時くらいしか点灯しないので必要はないと思います。

と言う次第ですが,一応,スナバ回路組み込みついでにやっちゃいます。普通だと簡単なんですが......。 

端梁.jpg 台車端梁から外します

結構,このD51の炭水車のばらしは大変です。うっかり,台車を思い切り引っ張って外す,と言うことをしないようにしてください。床下はATS車上子まで表現されていて驚きます。

KATOの説明書を見ると,台車前後の端梁を先に外すと,台車を前後方向にずらして外せるようになっているようです。

と言う次第で,先に▲の写真のように台車端梁をピンセットで外したあと,台車を前後にずらして外します。

ナックルカプラー.jpg ナックルカプラーをつけました。

こうしてようやくナックルカプラーに交換できます。結構ここまで来るのに苦労します。台枠部分を外すと集電板が見えます。

炭水車前照灯.jpg  スナバ回路とLEDを組み込みます。

炭水車内部のスペースは結構ありますので,アキシャルリードタイプの部品でOKです。ボディにある梁の部分にφ0.8mmのドリルで穴を開け,そこからリード線を通して集電板にはんだづけしました。回路は▼の通りとなります。ウェイトが導体なのでショートしないよう,絶縁テープを貼っておきました。

kato D51 ギースルエジェクター炭水車回路.jpg炭水車の回路です。

なお,実は非常にうっかりして,LEDの保護用のシリコンDiを入れ忘れてしまいました。本当は入れておかないとヤバいです。ただ,こんなこと設計者が言ってはいけませんが,実を言うと,なくても大体問題ありません。ただ,LEDの逆耐圧をオーバーしちゃっていますので,出力電圧が12Vを超える昔のパワーパックなどをお使いの場合は必ず入れてください。私のはスイッチング電源使用なので12Vを超えることはありませんが,昔のはトランス式で非安定化電源となっていると無負荷時は15V以上となっていますのでご注意ください。

さて,あとはナンバーを入れて完成です。 

ギースルエジェクタの装備車の車番についてはsuzuran6さんのブログを参考にさせていただきました。さすが北海道ご出身なだけあって,とても詳細な記録があります。モノクロームのすごい写真もあります。ぜひご覧ください。

番号は追分機関区の241号にしました。追分機関区だから室蘭本線や夕張線の運用が主体だったでしょう。 本当はたまねぎ列車を追いかけているので,常紋越えのD51にしたかったですが,石北本線での運用があったかどうだか.....。旭川機関区や遠軽機関区にギースル機はいなかったようです。 

D51 241-1.jpg  無事に完成しました。

なお,補助灯まで点灯させることは可能ですが,補助灯は通常は点灯しないのが正規なので放置プレイです。交流電化区間では前照灯の電球が切れたとき,乗務員が架線下で電球を交換するのは危険なため,そのときは補助灯をつけて運転することになっています。だから両方とも点灯させるのはおかしいのです。とはいえ,私も補助灯は北海道では吹雪のため前が見にくいのでついているのだとずっと思っていました。そういえば,常磐線のC62など,北海道以外でも補助灯のついている蒸機は多いですね。 

D51 241-3.jpg 炭水車側も点灯します......(^^)。

ただ,それにしても今回のD51に採用されたコアレスモータはすごい!!!

普通のモータ(有鉄芯モータとかコアモータと言いますが,昔はこんなこと言わなかったと思います。そもそもこれしかなかったので)は断面が星形になった鉄芯の凸部に電線を巻いてコイルにするのですが,コアがあるとコアの間の溝(スロットと言います)はトルクを生じないので,どうしてもトルクにムラができます。鉄道模型用には3スロットや5スロットのものが使われ,KATOのも昔は3スロットでしたが,ずいぶん前に5スロットになっています。スロットが多いほど低回転となり,安定して走行します。トルクムラを減らすため,スロットを若干,ねじって斜めにしてあるものもあり,スキュー巻きと言いますが,スロットがある以上,トルクムラは避けられません。これを改良したのが,スロットレスモータと呼ばれるもので,これは鉄芯の断面が円形になっていてその上にコイルを巻いてあります。

ただ,これでもどうしても鉄芯の慣性モーメントが残り,応答性が悪いのでさらに改良して鉄芯がなく,単にコイルのみとしてしまったのがコアレスモータです。さすがにコイルは宙を浮いているわけにはいかないので,コイル自体はカップみたいな形状になっていて,樹脂で固められ,シャフトに固定されています。界磁となる磁石は普通は回転子の外に取りつけられていますが,コアレスモータの場合,内側にある場合が多く,モータを小型にできます。もっとも,サイズに限度があるため,サマリウムコバルトやネオジムなど希土類磁石を使うことが多いです。そのため,トルクもとても強力です。

コアレスモータ.jpg 評判のコアレスモータです。他にも使用されるといいですね! 

詳しい内部構造はシチズンマイクロさんのWEBがわかりやすいと思います。 HOゲージなどでは12V用のを購入して載せ替えている人もいらっしゃるかと思いますが,何せコスト高なのでメーカ製品,特にNゲージでは採用は難しかったのだと思います。 HOだと多少高くても売れますからね~。

もっとも,携帯電話のバイブレータ用に大量に生産されるようになり,量産効果で安くなってきているようです。そういえば,トロイダルトランスなんて昔は手が出ませんでしたが,最近はEIコアやRコアのものより安いくらいで,私もよく使います。エアコンや冷蔵庫もインバータ式になって久しいですが,これも従来のコンデンサ始動式のON-OFF制御のタイプより安く作れるからのようです。 

それに,コアレスモータは鉄芯がない分,当然のことながら小型にできるので,普通,Nゲージの蒸機と言えば,キャブからモータがはみ出しておしりが見えている,と言うのが普通でしたが,KATOのこのコアレスモータはボディ内部に収まり,圧力計や焚火口などもちゃんと表現されています。 

焚火口.jpg運転台です。すごい!! 

それだけでも驚きなんですが,もっと驚きなのはやはりその性能!! 噂は聞いていましたが,あまりにも低速からスムーズに動くのと,低いデューティから発進するのにびっくりです。なんと,常点灯にすら対応しないのです。コントローラのツマミをほんのちょっと動かしただけで機関車が動いちゃいますから。まあ,常点灯対応の回路にしたので起動と同時に前照灯も点灯するので買ったままの状態に比べればずいぶんとましなのですが....。

とはいえ,やはり停車中に前照灯が点灯しないと写真が撮れないし,駅に停まっているときに前照灯が消えているのは嫌なので,デューティの低い部分だけ微妙に変化できるようなコントローラに改造しようかなとか思ったらいるちゃん現用のTomix5001パワーユニット改PWM式コントローラには大好きな201系運転用に300Hzに変更できるようにしてありますので,300Hzにしたら見事に停止しました。普段は20kHzで運転してます。どうも何でかよくわかりませんが,スイッチング周波数が低い方がよいようです。

ただ,やはりきわめて低いデューティでの状態なので,プーッと猛烈にモータがうなります。おまえはチョッパ式機関車かよって......(^^;)。 

もちろん,デューティが上がってきてモータが回転するとこの音は小さくなりますけどね。 

それにしても動力性能はもちろんですが,ボディのディテールもすごい!。まるで工芸品のような出来で,お世辞じゃなくNゲージの最高傑作だと思います。 


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PIC始めました.....テスト編 [パソコン]

2016年4月16日の日記

前回に引き続いて,実際にソフトを書いてPICに書き込んでテストします。

PICは本来は機器組込用のマイコンなので,もともと外部とのインターフェースや機器の制御に使われるのでこういった用途はとても得意です。A/Dコンバータがついているので計測には非常に便利ですし,PWMなどの機能もあるのでモータ制御にも使えます。

と言っていきなりこういうものをA/D変換やPWM制御などでテストするのはきついので,ごく簡単にLEDの点滅ができるものを作ってみます。

いるちゃんは先日,自動車の走行試験などに使うマーカーを作っています。実際にアナログのデータレコーダなどにデータを記録する際に試験の開始,終了を記録するためのものです。ボタンを2つ設け,1つは試験開始でパルスを1個,2つめは試験終了でパルスを2個発生するものです。

これをPICを使って作ってみることにします。

回路は▼のとおりです。PICはDIP8ピンの12F629を使います。12F629はたった100円です。クロックは内蔵されているものを使います。470kΩと0.001μFで周波数を決めます。あとは単にスイッチのon,offをモニターして出力するだけです。出力に入っている2SC1815はバッファです。

キロポストマーカ(PIC).jpg 

まずは基板を準備しないといけないのでプリント基板を作りました。こんなの,万能基板で十分という気もするのですが,私は万能基板は嫌いなのでプリント基板を作りました。

マーカ(PIC版)基板.jpg 完成した基板です。

 赤いLEDが出力で,青のボタンを押すと1回,緑のボタンを押すと2回点滅します。 

さて,基板が用意できたら次はソフトを作ります。

C言語やアセンブラを使うのが普通でしょうけど,いるちゃんはとてもこんなのできないのでBASICで作りました。

使ったのは無料で配布されているGreat Cow BASICを使いました。日本語版はありませんが,ちゃんとしたコマンドリファレンスがついたPDF版のマニュアルもダウンロードでき,とてもよいソフトだと思います。

ソフトはこんな感じです。たったこれだけです。

marker source code'.jpg 割に使いやすいGUIです。

最初に,PICの種類とクロックを指定します。今回,PIC内部の発振器を使いますので,周波数は指定しません。 

dirと言うコマンドは各ポートの入力 or 出力を決めるためのものです。各ポートを入力として使うのか,出力として使うのか,を決めて宣言します。

2つのポートを入力として使い,ボタンの入力をモニタします。1つは出力で,マーカーの出力とします。Do foreverと言うループは立派。感心しちゃいました。こんなのがあるんですね~。

さて,コードを書き終えたらhexボタンを押してhexファイルを作ります。Windowsならexeファイルですね。機械語で作られたファイルです。

これを前回ご紹介したライターでPICのROMに書き込みます。

書き込みは上記のGreat Cow BASICからもできますが,一応,自作したPICデュアルライター推奨のWriter509でやりました。 

Writer509を起動すると自動的にCOMポートを検索し,ライターの接続されているポートをopenしてくれます。

PIC writer 509-1.jpg 自動でopenしてくれます。

書き込みするhexファイルを選択し,PROGボタンを押すと書き込んでくれます。

PIC writer 509-3'.jpg 書き込み中!

PIC writer 509-4.jpg 完了!

デバッグする場合など,書き込んだソフトを消去する場合はERASEボタンを押すだけです。 

テストしたら一応?,無事に動きました。 

でも,outボタンを押したらちゃんと2回点滅するので成功のようです。ただ,inの方はどうも不安定で,1回のみだったり2回だったりします。それに,人間の指を押す時間が長すぎるようで,パルス出力後も指がボタンを押していたりするようなのでwaitコマンドを挿入してプログラムを一時停止しておきました。

結構,Visual Basicなど,パソコン用のアプリケーションを作るソフトでもwaitのようなコマンドがなくて困っていますが,PICのBASICはたった1行でプログラムの実行を一時停止してくれるコマンドがあるので非常に便利です!!

と言う次第で無事にテスト成功。今後はPICをいろいろ活用してパワーパックや計測機器なんかを作りたいと思います。

 

【追記】

今日未明,九州熊本地方でマグニチュード7.3の大地震が発生しました。亡くなられた方にお悔やみを申し上げますとともに,けがをされた皆様や避難中の皆様,ご自宅が壊れたり被災された皆様にお見舞い申し上げます。

私は九州が好きで,学生時分から20回ほど訪れています。JR九州全線もすでに完乗しています。豊肥本線や肥薩線など,今回被災された方がお住まいの地域も何度も訪れて写真を撮ったりしています。 特に,立野のスイッチバックは鉄ちゃんにも有名ですが,私も何回か訪れてSLあそボーイの写真を撮りました。

崩落した阿蘇大橋も豊肥本線の車窓から見える巨大な橋なのでよく覚えています。あの橋が落ちたなんて....。

私もショックでしたが,被災された方々は大変なご苦労をされ,また不安な毎日を過ごされていることと思います。一刻も早く地震が終息することを祈るとともに,心よりお見舞い申し上げます。

13-1.jpg 豊肥本線・立野~赤水間にて

24-1.jpg SLあそボーイ('89.9撮影) 


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PIC始めました.....道具編 [パソコン]

2016年4月15日の日記

とうとう長年の宿題だったPICを始めてしまいました。

いままで,鉄道模型のコントローラ(パワーパック)を作ったりしてきましたが,PWM式のものなど,いつもハード構成で,電子回路でやっています。実はPWM式のもPICを使うと簡単なんですよね~。信号や踏切の制御はもちろん,音を出したりするのにいつかPICを使いたいとは思っていました。

ただ,どうにも工作屋なため,マイコンに手を出すとそれこそ 何でもあり ,になってしまうのがいやで手を出してきませんでした。回路ではどうしてもできないことがソフト的にできてしまったりしますから。カメラなんか,最初はCdSを使って照度(露出)を指示するだけで,実際にシャッター速度や絞りを調整するのは人間の仕事だったのに,あっという間にマイコンが入り込んで何にも考えずにシャッター押すだけできれいな写真が撮れたりするのは当たり前になっちゃいました。笑顔にピントが合ったりとか,動く被写体を追いかけてピントが合うとか,昔じゃ考えられない機能を実現しています。でも,それでおもしろいかというと......マニュアルの方がいいや,と言う人は実際のところごく少数だと思いますが,昔ながらのカメラにこだわる人もいらっしゃるかと思います。

と言う次第で,私もPICには手を出してきませんでしたが,どうも仕事でやらざるを得ない状況になってしまい,いっちょやってやるか,ということで始めました。

ところが......。

やり始めるとわかるのですが,結構ハードルが高いんですね~.....。 

何より "道具" をそろえるのが大変なんです。

で,何が必要か,と言うと大きくは次の2つだと思います。

PICライター

開発環境(言語) 

PICはマイコンなので,当然,ソフトを開発するための言語と,内部のROMにソフトを書き込むためのライターが必要です。それに,ライターだけではだめで,ライティングソフトが必要ですし,ライターとPCとの接続をするためのケーブルなんかもそろえないといけません。大きくは▲の2つとは言ってもほかの細々とした小物をそろえてちゃんと書き込みができるようにするのは結構大変でした。

以下にご参考までに私がそろえた機材をご紹介します。

【PICライター】

マーカ(PIC版)基板2.jpg 

  "エレキジャック" Vol.2付録の基板で作ったPICデュアルライター

ライターは昔,CQ出版社が出していた "エレキジャック" という雑誌のVol.2に付録についていた基板を利用したものです。これにCR類やソケットなどをはんだづけして使います。2007年刊行なのでずいぶん前の雑誌です。いずれPICをやるから買っておこう,と思ったのですが,あれから10年近く経ってしまいました。そのうちに残念ながら "エレキジャック" も休刊になってしまいました。

本来なら秋月電子などで売っている,PICkit3などのちゃんとしたライターを買うべきなんでしょうけど,ライターは結構高く,3,000円から高いものだと2万円を超してしまいます。 そんな高いもの買えねぇ,ということで付録の基板から作っちゃいました。

 "エレキジャック" の記事はPICデュアルライタというもので,デュアルというのは書き込みソフトが2種類使える,と言う意味のようです。書き込みソフトはJDMライタと言うソフトと,Writer 509というソフトで,前者はRS-232C→USB変換ケーブルが使えないようなので,必然的に後者のソフトを使うこととなります。Writer509はオレンジ電子さんのWEBからダウンロードできます。使い方も書いてあります。

PICデュアルライターは市販されていないし, "エレキジャック" Vol.2のバックナンバーも入手できないようなので基板も入手できませんが,万能基板などで自作している人もいるようなので,自作してみてもよいかと思います。でんし研さんのホームページに自作記事が出ています。私も参考にさせていただきました。ありがとうございます。

マーカ(PIC版)基板1.jpg 3端子レギュレータを追加しました。 

電源は5Vのアダプタ仕様でしたが,ほかの電圧のも使えるよう,3端子レギュレータを追加してます。 なお,3端子レギュレータは出力に必ず数μF以上のコンデンサを追加してください。ないと発振することがあります。 

なお,特にライティングソフトはWriter509でなくとも,統合開発環境から直接COMポートの設定をして書き込めるので,特にライティングソフトを準備する必要はないと思います。

ライターとPCとの接続はRS-232Cのものが多いのもネックです。今どきパソコンにCOMポートなんかないっちゅう~の~!! 昔はどのPCにもついていましたけど,WindowsXPの頃までですね。

もし,直接パソコンのCOMポートに接続するときはRS-232Cのストレートケーブルを使ってください。クロスじゃありませんのでご注意ください。

と言う次第で,RS-232C→USB変換ケーブルを準備しないといけませんが,実はこれが結構厄介もの! 過去,何回も使いましたがうまくPCに接続できない場合も多いのです。専用のドライバもいりますしねぇ~。せっかくインストールできた,と思ったらポート番号が32とか表示されて,開発中のアプリケーションのRS-232CアクティブXコントロールが16までで使えなかったこともあります。なんでせいぜいRS-232CをUSBに変換するくらいでドライバがいるの? と思いますけど。こんなのOSが対応すべき問題ですよね~。

と思っていたらWindows7以降はドライバがOSに付属し,ドライバが今は不要なようです。よかった~~。

買ったのはBUFFALOのBSUSRC06シリーズで,Windows10にも対応しています。やはりドライバは不要で,何も考えずにUSBスロットに挿したらすぐに使えるようになりました。ホッ。

さっそく,PCに接続してデバイスマネージャを見てみますとちゃんと顔を出してきて,そのプロパティでCOMポートの通信設定をします。

device manager USB serial.jpg デバイスマネージャ画面 

PICデュアルライタの場合,

Tera term設定serial port.jpg COMポートの設定

でうまくいきました。

さて,今度はPICデュアルライタの中にあるPICマイコンにソフトを書き込みます。

PICライターはソケットに挿入したPICマイコンにソフトを書き込むために必要なものですが,書き込み時に高電圧を必要とするPICがあり,13V程度の電圧が必要です。USBの電源は+5Vなので,昇圧チョッパ回路を構成しないといけません。そのため,ライター内に16F648AというPICを搭載しており,これでパルスを発振させて13Vくらいに昇圧するようになっているのですが,そのためのソフト(ファームウェア)の書き込みが必要です。ファームウェア自体はCQ出版社のサポートページから入手できます。

ところが,ここから先,苦労しました~。 "エレキジャック" には簡単にできるように書いてあるのですが.....。ライター用のファームウェアファイルdual648.hexを転送するのにtelnetを使う,と書いてありますが,Windows7以降はもはや搭載されていません!!!!

まあ,こんなことは予想していたので慌てずネットで調べるとtera termが使えるとのこと。 窓の杜やVectorなどでダウンロードできます。そもそもtelnetぐらい付属していたからってそんなに損じゃないと思うんですけどね。これくらいWindowsに付属していてもよいと思います。実はUSB接続の機器だって,コネクタのすぐ後ろにUSB→RS-232Cの変換ICが入っていて,中身はRS-232Cという機械がほとんどです。この場合,telnetで通信や設定ができるのですが,これが今のパソコンじゃできなくなっています。

さて,デュアルライターの方ですが,正常にファームウェアの書き込みができて,RUNするとLEDが2回点灯しないといけないのですが,何度書き込みをやってもうまくいきません。基板のはんだづけが悪いのかと思ってチェックしても,どこ悪くなく,原因がわかりません。いろいろ通信設定のパラメータをいじってようやく書き込みができました。tera termにはtelnetにはなかった送信遅延という機能があります。これを使ってみたらうまくいきました。

ようやく書き込みができて,LEDも2回点灯するようになりました。ついでに,PICの書き込み電圧をテスターで測定してみると13Vくらい出ていますので,OKのようです。

【開発環境】 

さて,いよいよPICに書き込むための言語を選択します。

本来ならPICの開発元である米Microchip社の統合開発環境MPLAB X(IDE)を使うのが一番よいと思います。IDEってATAPIのインターフェースか? って思っちゃいますけど(古~っ!),そうじゃなくてIntegrated Development Environmentの略でIDEだそうです。それって,統合開発環境のまんまやないか~~っ!

といって,私は最初からこれを使うつもりはありませんでした。なにより基本がC言語なもんですから.....。

また,直接,機械語(マシン語)でコードを書く人もおられるようですが,そんなのぜ~ったい無理!!

私はパソコンとのつきあいも長く,それこそPC-8001の頃からパソコンいじってますので(古っ!),マシン語もちょっとわかりますが,そんなのでソフトを書く気はしません。アセンブラでソフト組める人は尊敬しちゃいます。

と言う次第でほとんどの人はPIC用にC言語を使う人が多いと思います。

ところがいるちゃんはこれですらもう無理!! 学生時分,カーニハン&リッチーの本で勉強したし(古~っ! そもそも本が扱っているコンピュータはPCじゃなくてDECのPDP11でした),会社に入った頃,いろいろQuick Cとか(懐かし~~)やっていたんですけどね....。

とゆ~次第でいるちゃんはやっぱりBASICです。パソコンの電源スイッチを押したら例の憎たらしいのマークがぱたぱたするんじゃなくて,真っ暗な画面に

NEC N-88 BASIC(86) version 2.0

OK

あ~んてパソコン画面に出ていた頃からのつきあいですから.......(^^;)。

あ,そういやこのBASICもその旗の会社が作ったんだった.......orz。 

もちろん,PICはマシン語しか受け付けないので,BASICとはいってもコンパイラでマシン語に変換する必要があります。Cでも同じですけどね。

PIC用のBASICというとPIC-BASICが有名で,価格も安く,日本でも秋月電子が扱っていましたが,もはや入手不可能。ほかにはMicro Engineering Labs社のPIC BASIC pro compiler(PBP)があるんですが,値段は200ドルもします。

せっかく,PIC-BASICが無料みたいなものだったのでフリーでいいものはないかと探しますと,英国のグループが出しているGreat Cow BASICが目にとまりました。完全フリーソフトで,GUIもなかなか使いやすそうです。ちゃんとしたオンラインヘルプやPDFもあるので何とかなりそうです。おまけに統合開発環境となっていて,ライター書き込みもできるようになっています。また,現在も開発中のようで,最新版は昨年末のものです。これなら安心です。それに,私がやりたいA/D変換やPWMの関数も用意されています。

Great cow basic1.jpg 

 何で牛なの~? GATEWAYコンピュータみたい(懐かし~)。 

まあ,しょせんBASICなので,コマンドリストがあれば何とかなっちゃいました。400ページもあるPDFのマニュアルも用意されていて,なかなかしっかりしています。実際,コンパイルしてPICに書き込んだらちゃんと動作しました。まあ,コンパイラなのでエラーが出ると一斉に全部のエラーがはき出されてゾッとするんですが,その点,エラーは1個ずつしか出ないインタプリタの方が心理的にはよいと思います........(^^;)。

使い方は簡単です。

ちゃんとブロックIF文やDOループの範囲をかっこで示してくれたり,マウスのスクロールボタンでスクロールもするし,日本語のコメントも使えるようなのでとても便利です。 

GUIの中にhexとあるボタンをクリックするとコンパイルしてhexファイルを作ってくれます。これをPICにライターで書き込めばOKです。

と言う次第で,実際にテスト用の基板を作ってPICを動作させてみたいと思います。次回はテスト編です。 


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KATO ED76 500番台入線 [模型]

2016年4月9日の日記

試運転2.jpg 整備後の姿です。 

KATOから昨年10月,ED76 500番台と50系51形客車が発売されました。北海道の旅客列車用のセットですね。北海道ファンの私としては必須アイテムです。どちらも好きな車両なので速攻でゲットしました。

さて,今週はED76を整備します。

1968年8月28日の函館本線・小樽~滝川間電化に向けて製造され,501~522の22両が製造されています。実質的にED75 501が試作機ですが,ED75 501は新幹線の200系のようなフル位相制御なのに,ED76 500は低圧タップ切替+タップ間位相制御となっていますので,かなり異なります。また,九州用のED76は制御方式がED75同様の磁気増幅器ですが,500番台はこのようにサイリスタ位相制御となっているため,整流器も0番台がシリコン整流器なのに対し,500番台はサイリスタを使っているなどかなり異なるのに九州用のED76の続きとされ,500番台を名乗っています。

本来なら新形式を名乗るべきだったと思いますが,当時は新形式導入の際は組合との事前協議が必要なため,番台区分の変更と言うことでお茶を濁したのだと思います。EF64の1000番台なんかもそうですね。 

デザインも0番台と全く異なり,0番台が非貫通なのに500番台は貫通扉がついています。同じく客車用なのでSGを搭載するため,普通のD形機より長いのですが,500番台はさらに1mも長く18.4mもあり,わが北陸のEF70(16.75m)より長いんですね。模型を買ってびっくりしました。そもそも北海道も九州も交流電化区間なので北陸線みたいにEG(電暖)でよかったと思いますが,客車は非電化線区へ乗り入れる都合上,SGの装備が必要だったようです。でも,札幌から延々と釧路までとか,函館までとか,長距離の普通列車は当時は普通だったでしょうけど,今じゃありません。非電化区間に乗り入れできる,と鳴り物入りで開発されたキハ201系も結局,小樽以遠に乗り入れるのは3往復だけ,と言う現状ですしね。電化したのに客車,と言うのもどうか,という気が当時でもしていました。どうにも昔から北海道向けの車両というとちぐはぐな印象を受けます。本州に泣く泣く出戻った485系1500番台というのもありましたね.....。

それに,北海道の電化区間が短いのも気になりますね。国鉄は第2期で千歳線経由東室蘭までと,未だに非電化の室蘭本線の岩見沢~沼ノ端間の電化を計画し,第3期で函館本線の海線経由函館までの電化を計画していました。これが実現していたらいろんな意味でずいぶんと変わっていたのではないかと思います。札幌ターミナルまでの貨物列車なら電気機関車だけでOKですし,"北斗" も電車化されていたらもっと速く走れるでしょう。経営的にも電気運転だったらずいぶんとコスト削減できたはずです。新幹線もできますから,この区間が電化されることは永遠にないと思います。

さて,ED76 500番台はED75の700番台同様,当然ですが北海道用と言うことで耐寒・耐雪構造となっており,前面もつららきりのついたいかめしい顔立ちになっています。ABBや避雷器など屋根上機器も極力,車体内に納められており,普通の交流機関車のような賑やかな屋根になっていません。

私はどうもEF60以降の国鉄F形機で非貫通タイプの顔がどうも好きではなく,パノラミックウィンドウが幅が長すぎて間が抜けている感じがして,貫通タイプの方が好きです。ED76 500番台はなかなかいい顔をしていると思います。 

と言う次第ですが,実車も写真を撮っているはず,と思ったのですが,見つかりませんでした。今は高架となって大丸百貨店があるすぐ横の札幌駅西側の踏切でED76牽引の50系客車の通過を待っていた記憶があるのですけど.....。ありふれた顔の機関車だし,当時は興味なかったのだと思います。

さて,今日は模型の整備をしました。

まずはボディを外しておきまりのスナバ回路を挿入します。

内部.jpg 内部です。 

スナバ回路は,常点灯と言われる,停車中に前照灯を点灯させるために必要な回路で,これがないと反対側の前照灯も点灯してしまうための対策として思いついたもので,結構うまくいきます。詳しい解説については,この記事をご覧ください。

スナバ回路というのはインダクタンスを含む回路中に生じる逆起電力を吸収するための回路で,インバータやリレーのスイッチング回路などで使用されます。特に,インバータやチョッパなど,パルスを発生させる回路ではスナバ回路がないとうまく電流を切れないため,必須でした。もっとも,スナバ損失という熱が発生しますし,大電力回路では使用するコンデンサや抵抗の大きさもバカにならないため,最近ではスナバレス回路となっているのが普通となっています。

オリジナル基板1.jpg オリジナルの状態の基板です。

ここで,問題になるのが左側のLEDの後ろに入っているコンデンサです。これも逆起電力の吸収用ですが,挿入されている回路中の位置が悪く,これがあると停車中に前照灯が点灯しません。

スナバ回路組み込み基板.jpg スナバ回路組み込み後

そこで,このコンデンサを撤去すると停車中にも点灯するようになりますが,困ったことにモータのインダクタンス分から生じる逆起電力により両側のLEDが点灯してしまいます。

これを解決するのが私の考案したスナバ回路です。モータとパラ(つまり2つのレールを接続する形で)にCとRを接続します。Cの値は0.1~1μF,Rの値は20~100Ωくらいですが,使用するモータやコントローラの周波数などにより最適値は異なりますので,実験により決定する必要があります。

最近はチップ部品が小さくなり,スナバ回路を挿入するのも一苦労です。もう少し大きいと楽なんですけどね.....。CとRの間にリード線を入れないとうまく接続できません。

なお,LEDの電流制限抵抗はKATOのオリジナルだと560Ωとなっていますが,これだとLEDの定格電流が普通20mAくらいなのでぎりぎりです。それにこの値だとPWM式のコントローラでは明るすぎると思います。それでいつも1kΩに変更しています。 

フラックス.jpg 事前にフラックスを塗っておきます。

なお,チップ部品はハンダが載る部分の面積が非常に小さく,ハンダがくっつく前に芯に入っているヤニがくっついてしまうので,フラックスを事前に塗っておきます。こうするとハンダが載りやすいです。むしろ,チップ部品だとヤニなしハンダの方がよいと思います。ステンレス用ハンダと称して売られているハンダがヤニなしです。ちなみに鉄道模型の真鍮板工作に使うのはヤニなしです。なお,フラックスを塗ると塗った面だけバーッとハンダが広がってしまいますので,必要最小限にとどめてください。

点灯テスト.jpg 反対側は点灯しません。

ハンダ付けが終わったら,ボディを載せる前に必ず▲のような状態でテストしてください。両側のLEDが点灯するようだとスナバ回路が機能していませんのでハンダ付けをやり直してください。たいていはくっついているように見えて,ハンダの中のヤニでくっついているだけで,電気的に導通していません。私も今回,うまくいかなくてやり直しをしました。また,何回もハンダ付けしていると,チップ部品が熱で破損しますので,そのときは部品の交換が必要です。

カプラー交換.jpg カプラーの交換

ついでに,ボディを外しちゃったのでこの間にカプラーも交換しちゃいます。

KATOのカプラー交換は非常に面倒で,どうしても板バネが外れちゃったり,スノープラウ部分がうまく入らなかったりしますが,このようにボディを外してスカートごと外してやると楽です。スナバ回路を挿入する関係でボディを外しちゃいますので,ついでに交換すると楽です。

なお,カプラーはナックルカプラーにしますが,同封されているナックルカプラーは首が長すぎるので,いつも短軸のナックルカプラーに交換しています。▲の写真だと中間のが同封されているもので,一番下が今回使用した短軸のものです。

試運転.jpg いよいよ試運転です!!

使用しているパワーパックは昔懐かしいTOMIXの5001パワーユニットですが,実は中身はごっそり撤去し,PWM式に改造してあります。電源もスイッチング電源に交換しているので非常に軽いです。詳しくは改造記事をご覧ください。回路はとても複雑ですが,オリジナルの5001コントローラ同様,つまみを左右に回すだけで前後進切り替えができる優れものです。PWM式なので止まるか止まらないか,と言うくらいのスロー運転も可能です。

実を言うとこのコントローラはスイッチング周波数切替式で作ってあり,fs=300Hz/20kHzと切り替えができます。通常は20kHzにしています。これだとスイッチング音は聞こえません。300Hzだと201系と同じ周波数で,プーッというチョッパ音を響かせながら電車が走ります......(^^;)。

なお,スナバ回路はスイッチング周波数に依存しますので,コントローラのスイッチング周波数によっては効果が出ないことがあります。今回のスナバ回路の定数でも,このコントローラを使ってfs=300Hzにしたらあまり効果がなく,うっすらと反対側のLEDが点灯してしまいました。 

ED76 508.jpg 無事に完成しました。 

なかなか前照灯も明るくかっこよいです。ただ,やっぱまだ明るすぎるかと....。電流制限抵抗は2~3kΩくらいでもよさそうです。

車番は503,508,517,522とついていますが,503,517号は粉飾決算やって大幅社員リストラ中の某社製です。某社の経営者は責任を社員に押しつけて全くけしからんと思いますので三菱電機製の508号にしました。522号も三菱製です。

ちなみに本ブログで載せている車両の写真は停車中に撮影したものです。オリジナルの状態だと停車中には点灯しませんのでこんな写真は撮れません。 


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ただいま軍備増強中!! [模型]

2016年3月26日の日記

デフォルメ連合艦隊.jpg 

昨今の北朝鮮の核開発やミサイル発射,中国による南シナ海進出,北方領土でのロシアの海軍基地建設など周辺海域がとてもきな臭いので対抗するべくわが家でも軍備の増強を進めています.....(^^;)。

きっかけは先日,上京したときに立ち寄った秋葉の模型屋さんで,入り口に置いてあるガチャガチャに軍艦があるのを愚息がめざとく見つけ,オヤジにならって軍事マニアの道? を歩んでいる愚息がほしいというので1個やってみたら出てきたものはなかなかいい感じで,愚息もとても気に入ってます。

デフォルメ連合艦隊というシリーズもので,私は知らなかったのですが,もうVol.2になっています。戦艦「長門」や「陸奥」,空母「赤城」,重巡「摩耶」,「愛宕」がそろっています。愚息がひいたのは「長門」でした。連合艦隊旗艦ですね。愚息をさっそく,連合艦隊司令長官に任命しました。

さすが作ったのはプラモデルの名門ブランド・アオシマで知られる青島文化教材社の製品だけあって,美しいフォルムと力強い印象をよくとらえ,近くで見るとなかなかの大迫力です。

それにしても実物の「長門」は戦後まで生き残ったので,どこかの港で保存してほしかった,と思います。ビキニ環礁でアメリカの原爆による艦隊攻撃のシミュレーションに使用され,至近距離で2回,原爆が炸裂したにもかかわらず,数日間浮かんでいて,日本の造艦技術の素晴らしさを実証して,ある朝,人知れず沈んでいたというのは残念です。 

と言う次第で,軍令部総長(オヤジ)としてはこの艦隊をそろえて国防力の向上を計りたいと思いました。

一方,大蔵大臣(嫁はん)の軍事支出拡大反対にあいましたが,そこは

            統帥権干犯!!

と強硬に主張し,無事に切り抜けました。文民統治とかワシントン海軍軍縮条約なんてくそ食らえですね。反対すると高橋蔵相みたいに殺されるぞと思ったのですが,それじゃご飯が食べられなくなるのでやめました。それに,Nゲージや,真空管,ラジオ,アンプも統帥権の管轄下だったらいいのですけど。こちらは一般会計だから予算縮減を求められています.......(>_<)。 

と言う次第ですが,いちいち秋葉までガチャガチャをしに行くのも交通費がかかるし,ガチャガチャなので何度も挑戦していると軍事費の支出がかさむので,結局,Amazonで全部買いしちゃいました.....。

やはり「大和」がないのは寂しいので,Vol.1を全部買い。2,000円+送料なので安いと思いました。とりあえず,Vol.2は「長門」があるし,あとほしいのは空母「赤城」だけなので全部買いしませんでした。それにVol.1は空母「翔鶴」と「瑞鶴」も含まれていますしね。私は「翔鶴」のファンでした。中学の頃,プラモを作ったな~~。

大和・武蔵.jpg

     巨大戦艦「大和」,「武蔵」の威容です。

赤城・翔鶴.jpg 

   やっぱ「赤城」はでかいです。「翔鶴」と比べてみてください。

「赤城」は大戦突入時の1941年版もあります。「赤城」はミッドウェー海戦で沈んでいます。そもそも暗号が解読され,待ち受けていたのですから大変です。でも,最初,アメリカも次の日本艦隊の作戦期日はわかっていましたが,攻撃目標まではさすがにわかりませんでした。日本側の電文も場所についてはAFという隠語になっていたためです。

それで,アメリカもどこかわからないから,ためしにミッドウェーの基地から米本土に "水を送れ" という連絡を平文で打ったところ, "AFは水が足りないらしい" との情報を入手した大本営がご丁寧にも各艦船に打電したものだからAFがどこかわかっちゃった,というのは有名な話ですね....。 

どんなに綿密な計画・作戦を立てても思わぬところから破綻する,という現代にも通じる教訓ですね。福島の原発事故もそうじゃないでしょうか。浸水の恐れのある地下室にディーゼル発電機を設置したりして,津波じゃなくても大雨や排水管の故障なんかで浸水するとは思わなかったのでしょうか。もっとも,こっちのほうは立地が崖になっているのでその崖の上に建てておけば何の問題もなかったのに,機材の荷下ろしに不便,ということでわざわざ崖を削って海岸近くに原子炉を設けた,という点で最初から破綻する設計になっていた気がします。

それにしても,大本営も最後まで自軍の暗号が解読されているとは思わなかったし,敵の暗号を解読することにも強く関心を持ちませんでした。そもそも暗号を解読するなんて軍人のやることじゃない,と考えていたようにも思われます。 それに反し,開戦と同時に日本語のわかる兵士を養成し,情報収集に当たらせたり,暗号の解読を進めていた米軍は戦争に勝つというのはどういうことか,よくわかっていました。

さて,話は変わって,昨今の国際情勢に鑑み,わが国民の食糧確保を図るため,今日,じゃがいもをわが家の小さな畑に植えました。

本当言うと,うちの地域では3月初旬が植え頃で,こんな時期だともう遅いのです。ただ,先日から近くのホームセンターへ種芋を買いに行っていたのですが,いつもの場所に置いてなく,まだ入荷してないんだ,と思ってました。さすがにおかしいと思って店内をよく見てみたら全然違う場所に在庫処分で安く売っていました。もう在庫処分なくらいですから遅いようです。 

インカルージュ・ピルカ.jpg 切ったあと,しばらく干しておきます。

網袋に入っていたのを2つ買ってきました。半分に切って使います。切り口から腐ることがあるので,数日干しておくとよいそうです。

芋はインカルージュという赤い芋と,ピルカという種類です。インカルージュは北海道で開発された品種で,皮は赤いんですが,身は黄色く,とても甘くておいしい芋だそうです。

じゃっがいも植えつけ.jpg 種芋を植えました。

15cmくらいの深さに溝を掘って30cm間隔で切り口を下にして植えました。間には化成肥料をまいておきました。

こうして国民の食糧を確保したいと思います。昨年はカレー3回分くらいはじゃがいもが穫れたので,また今年の夏も楽しみです。やっぱ海軍カレーだな~~。

シロバナタンポポ.jpg シロバナタンポポも咲きました。 

日本の固有種である,シロバナタンポポは滅多なことじゃ野生の状態で見つけることができませんが,近くの河原でたくさん咲いていたのを植木鉢に植えて育てています。冬の間はほとんど葉がなくなって枯れたような状態になってしまいますが,肥料をやって毎日水をやっていたらぐんぐん葉が伸びて今年もきれいに咲きました。どうも春しか咲かないようなのですが,うちのは毎年,秋にも咲いてくれます。敵米英の侵略の手先セイヨウタンポポなんかに負けるな~~っ!!

閑話休題。 

最近は若い人が戦争について知らなくて,"昔,日本はアメリカと戦争したんだ",と話をするとびっくりするという話を聞いたことがあります。こっちがびっくりしちゃいますね。"で,どっちが勝ったの?" って真顔で聞くやつがいるそうで呆れますが,本当の話だそうです。ところが,そんなアホな,とは思っていたのですが,ロンドンへ行ったときに戦争博物館で買った▼の写真のマグネットをパソコンに貼っていたら会社の部下が,"そのマグネットの人は誰ですか?" って聞いてきてびっくり。私はこの人物を大変尊敬しているのでマグネットを貼っています。そいつは関西の某有名国立大卒(自称)でした。それでいつも鼻高々のやつでしたけど,中身はそんなものです。よくこれでその大学受かったな~。ゆとり教育のせいなんだろうけど,この人を知らないようじゃ困ったもの。だったらその大学出たなんて威張んな!! ほかの卒業生が迷惑だな~。

どうも若い人が戦争のことをよく知らないのは当たり前のようですし,うちの会社もこんなやつを採るようじゃおしまいだ,と思いました。

churchill1.jpg これが誰やわからへんのか~~っ!!!!

ってゆ~ことは▼の写真なんか,絶対にどれが誰かわからんわけですね~。そいつをテストしてやればよかった。もし私が新採の面接官ならこの写真を見せて,3人全員わからなかったら落としますね。 

yalta conference.jpg 左から順番にだれ? 

こんなことがないよう,息子にはきちんと戦争のことを伝えておきたいと思います。ちなみにうちの息子(小四)はこの3人が誰かちゃんとわかります.....(^^)。  


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