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ハイfTトランジスタを用いた高速アンプの製作~その2~ [オーディオ]

2015年10月18日の日記

前回,使用する半導体を紹介したところまででした。そのあと,部品を手配していました。長年,マニアをやっているので部品が蓄積していますが,肝心のTr類も実家に置いてあったりするので取ってきました。
 
部品類.jpg 

ようやく部品がそろったので,今回はプリント基板を作ります。 

回路はいろいろ考えたのですが,今回,終段がハイfTトランジスタと言うことで終段の高周波特性がよいので,極力,広帯域の高速アンプにしたいと思います。できればハイレゾ対応ということで100kHzまでフラットなアンプを目指したいと思います。

ということで金田式DCアンプシリーズNo.106の回路を使わせていただきました。

GOA時代の回路で,とうに現在のDCアンプの回路じゃないんですが,どうにも現在の完全対称回路は好きになれないので,GOA時代の回路が気に入っています。どうしても終段がNPNだけ,と言う回路は大昔の準コンプリメンタリみたいで好きになれません。半導体は真空管と違ってPNPがある,と言うのが最大のメリットだと思うんですが....。

No.106は出力35Wのバッテリー式ですが,AC電源式にします。また,初段,2段目ともにカスコードアンプになっていて,良好な高周波特性が期待できます。

カスコードアンプはミラー効果を低減する効果があり,アンプの高周波特性が改善されます。FMやTVの高周波増幅回路に多用されましたね。

ただ,アンプの場合,実を言うと初段にカスコードアンプを使うのはFETの漏れ電流を小さくするためです。高周波特性はおまけですね。

ただ,2段目は最大ゲインを稼ぎますし,この段の周波数特性を改善するのにカスコードアンプは有効です。

なお,No.106は初段は2N3954かその選別品のFD1840になっています。どちらも値段が高いし,どうも好きになれないので部品箱を探して昔懐かしい東芝の2SK150を起用しました。
 
2SK150.jpg 東芝2SK150

2SK150って "初歩のラジオ" の定番だったデュアルのFETですね(懐かし~)。

ただ,残念ながら2SK150はこういうこともあってか,初心者向け,と言う印象があり,MJなどではほとんど使われなかったと思います。 "初歩のラジオ" で多用されたのは全国の部品屋さんで東芝の半導体が入手しやすい,と言うことがあったのでしょう。 "初歩のラジオ" だと中学生や高校生が対象で,彼らが部品の入手で困らないように,と言う配慮があったのだと思います。もっとも, "初歩のラジオ" は今読み返してみると非常にレベルが高いですね~。UV-211シングルなんて記事があったりして,中学生が211のアンプを作ったんかぁ?,と言う気もしますけど.......(^^;)。
 
2段目はNECの2SA606です。ドライバは同じくNECの2SA606/C959のコンプリです。TO-5のパッケージが懐かしいです。
 
2SA606, C959.jpg NEC 2SA6062SC959
 
2SC959C959じゃなく,ちゃんと2SC959と書かれた一番初期の頃のものだと思います。 
 
実を言うと, "最新オーディオDCアンプ" (誠文堂新光社1978)にはソニーの2SA896の方が2SA606より高周波特性がよい,と書かれているし,2SA896も持っているのでちょっと迷いましたが,定番の2SA606にしました。 
 
熱結合.jpg 熱結合中です。
 
セメダインの透明エポキシで熱結合しました。アラルダイトだと臭いし,硬化後にクリーム色になるため,あまりきれいじゃありませんが,透明タイプなのできれいです。10分硬化というのも早くて楽です。 

電源は,AC電源にしますが,トランスがちょっと悩みの種でした。

最初,ネットで話題になっているLepaiのデジタルアンプの自作電源みたいにトロイダルトランスにしようと思っていました。

でも,なんかしっくりきません。巻線むき出しでかっこわるいのと2次側の電圧が1種類しかないのが原因です。

半導体のアンプはどうしてもドライバ部が終段より電圧が高くなります。まあ,昔のアンプは電源電圧は1種類だけで,終段と共通でドライバとも独立していませんでしたが,高級なアンプは普通,独立しています。

こうなるとトランスはドライバ用と終段用の2種類の巻線が必要なんですが,最近売られているトロイダルトランスはこういう巻線構造になっているものがほとんどありません。

と言う次第で,ドライバだけ別トランスにする,と言うことも考えたのですが結局,実家に帰ったらタンゴのPB-80Sが出てきたのでこれにすることにしました。

残念ながらタンゴトランスを製造していたISOはとうとう,一昨年9月に廃業してしまい,もうタンゴのトランスは入手できません。ISO自身,前身の平田電機が2000年に廃業したときにもとの従業員の皆さんが設立した会社で,幸いにも旧タンゴ時代と同じ規格のトランスを同じ製造器具を使って製造しておられたようですが,オーディオをやる人自体が減ったこともあり,廃業のやむなきに至ったものと思います。

PB-80Sは前身の平田電機時代のもので,半導体アンプの初期の頃に設計されたもので,長い歴史があります。ISO発足後は半導体アンプ用のトランスは製造されませんでしたから,タンゴの半導体トランスはすべて平田電機時代のもので,とても貴重です。

2次側の巻線は2種類あり,終段用とドライバ用に分かれています。終段用の巻線はタップが何個か出ているので,便利です。おそらく最初に設計されたのは1970年代で,正負2電源をもちいた本格的なOCLアンプが出た頃だと思います。

今回,実家に帰って貴重なトランスを発掘? してきたのでこれを使おうと思います。出力的には50Wくらいになるかと思います。
 
TANGO PB-80S.jpg 旧タンゴPB-80S
 
ネット上にはタンゴの真空管用トランスの資料は出ていますが,半導体用が見つからなかったので,タンゴPB-80S,PB-40Sの規格表を載せておきます。ご利用ください。 価格表は1998年時点のものです。
 
 
ドライバ段はDCアンプなので安定化電源にします。まあ,DCアンプだからと言って安定化電源にする必要はないのですが,こうしておく方が安定です。

と言う次第で,今回採用する回路は次の通りです。

2SA1002/C2322パワーアンプ1.jpgアンプ部回路
 
終段のエミッタ抵抗は必ず入れることにしています。 バイポーラTrは温度係数が+のため,熱暴走する危険があります。エミッタ抵抗はこれを防ぐ作用もあるのでなしにすることは考えられません。
 
2SA1002/C2322パワーアンプ電源部1.jpg電源部回路
 
電源部はドライバ段用は誤差増幅器を1石で済ませたごく普通のシリーズレギュレータです。制御Trは往年のNECの2SA6532SC1161のコンプリにしました。ダーリントン接続にしようか,ちょっと迷っています。終段用は単なるコンデンサインプット電源です。最近はハンダ付けタイプのブロック電解がなくなって困ったものです。 
 
プリント基板は前回,新たに開発したアイロン転写方式で作りました。

純粋な金田式DCアンプなら万能基板ですが,私はこれが嫌いなのでプリント基板にしました。万能基板は失敗のもとと考えています。私はよほど簡単な回路でない限り,プリント基板を作ることにしています。
 
2SA1002/C2322パワーアンプ基板.jpg 完成したアンプ基板
 
ドライバ周辺.jpg ドライバ周辺です。
 
今回,パワーTr保護用にポリスイッチを入れてみました。ドライバは昔懐かしい2SA6062SC959です。昔はよかったな~~(泣)。 

さて,次回は電源部とプロテクタ&ミューティング回路を作ります。また,シャシー加工をして実際にアンプを組み立てていきます。
 

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アイロン転写式プリント基板製作法 [電子工作]

2015年10月17日の日記

私は工作マニアなので,中学の頃からプリント基板を作ってきました。

最初はハンダが載る,ランドの部分だけインレタになったものを使い,途中の線はマジックで書いていました。

ただ,これじゃあまりきれいなものは作れませんし,複雑なものも無理ですけど,この方法で半導体のA級パワーアンプやプリアンプを作ったりしました。

でも,やはり複雑なものだと感光基板じゃないとダメです。

ところが,もう皆さん体験済だと思いますけど,感光基板ほど難しいものはありません。"初歩のラジオ" とか,初心者向けの工作マニュアルにも作り方は載っていますが,まずうまくいった試しがありません。

うまくいかない理由はまずは露光不足にあり,十分な紫外線をムラなく当てられないためです。よく,こういった本に太陽光で30分なんて書いてありますが,夏と冬では日射が違いますし,雲の量などでも全然違います。

と言う次第で,専用の紫外線露光装置でもない限り,きれいに作ることはできません。

私の場合は紫外線ランプ(FL-15BLなど)を使って自作したものを使うようになって初めてようやくきれいにできるようになった,と言う次第で,ここ10年ほどはずっと感光基板を使っていました。感光基板の作り方については当ブログの記事を参考になさってください。

10Wや15Wなどの直管式蛍光灯を使った古い蛍光灯スタンドがあれば,ランプだけ差し替えて露光装置にすることができますのでご活用ください。

ところが,これでも次の現像で失敗したり,まだかなりの確率で失敗してしまいます。

失敗したら焼け残り? をアルコールで落とせばまた生基板として使えますが,もう感光基板としては使えません。それに,今さらまたインレタとマジックでパターンを描いてプリント基板を作る気もしませんしね......。

感光基板は高く,100×100mmのもので600円ほどしますし,現像液もいりますから失敗したらかなりの損害です。生の基板だと同じ大きさで100円ほどですから,感光基板は高いです。おまけに賞味期限? まであって,せいぜい1年ほどですから,一体どうしろっちゅうんじゃ,と怒ってしまいます。

PDVD_102-1.jpg このあと投げるぞ....。
 
   私も失敗した基板を何回かブン投げた記憶があります.....(^^;)。

それに,感光基板の欠点として,一部分だけ感光させて残った部分をまたあとで工作に使う,と言うことはできません。だから小さな基板の時は余白がもったいないので次の工作ネタが出てくるまで待ったり,予備のつもりで同じ基板を2枚作って余白を埋めたりしないといけません。

失敗した場合は,生の基板に戻したものの上に感光剤を塗布して再利用できればよいはずですし,実際,米国製のスプレー式感光剤が秋葉原で売られていたらしいのですが,もう入手できません。これがまだ売られていれば便利なんですけどね~。

さらに,数年前,サンハヤトは感光剤の材質を変更し,従来の現像液は使えなくなりました。スプレー式のを何本か買いだめしていたのですが,無駄になってしまいました。

       もぅおっ~~~っっ!!!!!

と言う次第で,とうとう古い感光基板の在庫がなくなったのを機会に,感光基板とはおさらばしようと思いました。

実は,最近,アイロンを使ってプリント基板を作る方法がある,と言うことを知りました。

レーザープリンタやコピー機を使って転写用の用紙にプリントパターンを印刷し,アイロンでトナーを生のプリント基板上に転写する,と言う方法です。これなら普通の生の基板を使うので安いし,失敗してもやり直しがききます。そこで,今年の春からちょっと研究をしていました。

ただ,なかなかうまくいきません。何度もテストして,ようやくうまくできるようになったのでご報告します。

まず,転写用紙ですが,次の2種類を試しておられる方が多いようです。

    OHPシートを使う方法

    普通紙を使う方法

OHPシートと言ってもそのままじゃトナーが密着してしまって転写できないので,表面にPVAを塗る方法が試されているようです。

PVAとはポリビニルアルコールのことで,ポバールとも言います。以前,仕事で使ったことがあります。合成糊の原料で,洗濯糊や事務用に使われる固形糊にも使われています。固まると親水性の皮膜を作るため,エアコンの熱交換器のフィン表面なんかに塗られていたりします。

水溶性なので洗濯糊を霧吹きに入れてOHPシートに吹き付けて乾燥させる,と言う方法をしている方が多いようです。

ただ,困ったことに最近のレーザープリンタはOHPシート印刷に対応していないものが増えています。肝心の印刷ができないんですね~。感光基板を作る上でも,OHPシートが必要なんですが,これの印刷ができなくなりつつあります。もうOHPなんて時代じゃないのでしかたないのかもしれません。

と言う次第で,普通の紙を使う方法を試してみました。

ところが,これはまあまあうまくいくのですが,完全ではありません。そもそもなかなかトナーがうまく転写できません。前回のマーカーPWM式調光器はこの方法で基板を作りました。

途切れ途切れになってしまったり,ベタ部分なんか,まだらに転写されてしまい,基板の地肌が見えてしまったりします。

おまけに紙をはがしたあとに,紙の繊維が基板表面に残ってしまい,歯ブラシやたわしで落とすのですが,どうしてもパターンも一緒に落ちてしまったりします。

また,紙の繊維なので水がついてしまうと見にくく,きれいに落ちたと思ってエッチングするとパターンの周囲が繊維でギザギザとぼやけてしまいますし,よく見ると隣のパターンときわめて細い線でショートしてしまっている,と言うことがよくありました。
 
普通紙エッチング後.jpg これじゃダメだよな~。
 
普通紙じゃなく,写真印刷用の紙を使っておられる方もいらっしゃいますが,私がテストしたらダメでした。アイロンの温度だけでなく, どうもプリンタのトナーの材質やドラムの温度などで変わるようです。

ということで,やはり専用のプリント基板用の転写紙でないとダメかと探してみますと,なんとAmazonで売っているではないですか。

米国Techniks社製のPress-n-Peelと言う製品です。OHPのような透明樹脂の表面に青い塗料のようなものが塗られています。

Press-n-PeelとはPress and Peelの略で,"押しつけてはがす" という意味ですね~。

確かに,これはきれいにパターンの転写ができるようですし,美しいプリント基板ができるようです。

ただ,A4サイズ20枚で33ドルもしますし,Amazonでは6,400円もします。

う~ん,ちょっと高いな~。私は個人輸入も趣味なので,直接米国から買い付けようかと思いましたが,それでも送料を考えると1枚あたり300円くらいか,という感じです。

カナダで20枚で3,200円くらいで安く売っている店を見つけましたが,送料について尋ねたら船便で6米ドル,郵便で14米ドルと返事が来ました。カナダなのに何で米ドル? と思ったらよく見ると返事はTechniks社の担当者から来ていました。要は結局,直販のみなんですね。

と言う次第で,こちらもあきらめてしまいました。まあ,1枚あたり300円と考えても感光基板は1回切りですが,この用紙は余った余白でまた印刷できますので,感光基板よりは安いのは確かなんですけどね......。

それで,今度はeBayで検索してみますと,なんと中国製の単なる剥離紙が売られているではないですか! ちゃんとプリント基板用と書いてありますし,写真を見ると表面がつるつるしたシールの台紙みたいな剥離紙です。

おそらく,専用のプリント基板用というわけじゃなく,シールの台紙を流用しているだけ,と思いましたが,値段が10枚で1ドル70セントでした。おまけに送料無料で,結局,210円でした。

ダメでもともとということで落札してしまいました。Buy it Now! なので即落札です。PayPalで1ドル70セントを支払って終わりです。

落札したら売り手から早速メールが来て,日本までだと40日くらいかかるけどいいか(もちろん,原文は英語)とのこと。売り手は香港人のようです。

まあ,LepaiのLP-2024A+を今年の5月に購入していますが,日本まで10日ほどでしたし,こんなにかかるわけがありません。 "いいからこのまま送って" と返事を出しておきました。

なんのことはない,やっぱりちゃんと10日ほどで届きました。
 
envelope.jpg 香港から届きました。
 
toner heat tranfer paper.jpg どう見てもシールの台紙ですけど....。

見てみると表面がツルツルのA4の黄色い紙です。表面に何か塗られていて,ツルツルになっています。おそらくはシールの台紙ですね~。

これなら何とかうまくいきそうな予感がします。実際,シールの台紙などで実験されている方もいるようです。ただ,シールの台紙だとそれだけ入手することはできませんし,うちの子ももうシールで喜ぶような歳じゃないので,シールを買いに行くのも気が引けますしね......(^^;)。

なお,剥離紙で検索してみますといろいろ出てきますが,シリコンを含有しているものが多いらしく,シリコン入りのものはうまく転写できないという話を聞きます。

さて,早速,パターンを印刷してみます。

ところが,やはり表面がツルツルなためか,プリンタを選びます。最初は乾式複写機の発明者の名前の会社が作ったプリンタを使ったら中で詰まってしまい,紙を引っ張り出したらこんな具合でした。パターンが途切れ途切れになっちゃっています。
 
xerox printer.jpg 複写機の発明者の会社のプリンタです。 

まあ,これでも無事に転写できれば,途切れたところだけマジックで補修すればいいですけど,もう1台,別のレーザープリンタがあるので試してみようと思います。

皮肉なことにインクジェットプリンタで頭にきているのでとても嫌いなカメラ屋のレーザープリンタは大丈夫でした。もちろん,私が使っているカメラはこの会社のじゃありません.........(^^;)。

中で詰まりもせず紙は排出され,パターンも途切れもせず,きれいに印刷されています。
 
canon printer.jpg カメラ屋のプリンタの印刷結果です。 
 
なお,この紙はeBayで,"heat transfer paper PCB" と検索すると出てきます。英語でPCBとは悪名高いポリ塩化ビフェニール(PolyChlorinated Biphenyl)のことですが,Printed Circuit Boardの意味もあり,プリント基板のことです。
 
ついでに,万能基板って英語でなんて言うのか,と思って米国人の友人に聞いたら perf board という答えが返ってきました。perf とは perforated の略で,要は "穴あき基板" の意味ですね~。 

転写後.jpg うまく転写できました。

13-1.jpg
 
  ♪これでいいの~,少~しも悪くないわ~ (松たか子さんの声で!)
 
ん~,実は "少しも" というのはまだまだで,仕上がりは感光基板の方がよさそう。もっと研究が必要な感じです。
 
これで,まずはハイfTトランジスタを使ったパワーアンプを作りたいと思います。


【新しいプリント基板の作り方】

まずはプリントパターンを作ります。専用のソフトがあればいいですけど,お絵かきソフトで十分です。私は "花子" を使っています。

2SA1002/C2322パワーアンプ基板作成画面.jpg パターンを作ります。
 
なお,当然のことですが,プリントパターンは紙に印刷してトナーを転写するので,左右反転した状態にしないといけません。感光基板だとこの手間はいらないんですけどね。

"花子" はちゃんとミラー反転できるようになっていますが,残念ながら文字はミラー反転しません。まあ,文字がなくてもいいのですが,文字もあった方が何かと便利です。

"花子" で文字をミラー反転するにはフォントエフェクトツールを使うのですが,ちょっと使いにくいです。

と言う次第で,簡単に画面をハードコピーして画像として保存して画像編集ソフトで左右反転しました。こんなことやると解像度が低いのですが,まあ,プリント基板にするくらいなら十分です。

実はちゃんと "花子" には画像で保存する,と言うオプションもあるのですが,こっちの方が簡単です。

私は "Microsoft Office Picture Manager" で反転させました。

2SA1002/C2322パワーアンプ基板作成画面1.jpg 左右反転します。
 
これを印刷すればOKですが,直接,画像編集ソフトで編集する手もあるんですが,一応,Wordに張り付けてやってみました。

というのは失敗することを考えて,何枚か同じ画像を印刷したいのですが,画像編集ソフトは案外,こういうことが面倒なのでWordでも使った方が簡単です。

このとき,Wordでサイズを指定できるので,原寸通り,100×100mmにします。

2SA1002/C2322パワーアンプ基板作成画面2.jpg サイズの調整です。
 
これを印刷します。

嫌いなカメラ屋のプリンタ(しつこい)で,用紙を選択します。カメラ屋のプリンタ(インク安くしろ!)には "コート紙" というオプションがあったので,それを選択しました。

さて,次はいよいよアイロンで転写です。
 
まずは基板表面に水を垂らしておいて,転写用紙を貼りつけます。セロテープなどを使ってもアイロンの熱で溶けてしまうのであまり意味がありません。 

アイロンは温度的には低でOKだと思います。あまり温度が高いと基板が熱で反ってしまうのでご注意ください。

紙をプリント基板の上に載せ,アイロンを押しつけます。このとき,最初はアイロンは動かさず,軽く押しつけて用紙が密着するまで待ちます。その後,2,3分間,じっと動かずにアイロンを押しつけます。最後に普通に服にアイロンをかけるように動かしてムラなく加熱しておきます。。


iron.jpg アイロンで加熱中です。
 
普通紙の場合,水で濡らしたふきんをかぶせて蒸らしながらはがすとネットに出ていますが,いまいちうまくいきません。
 
なぜかというとやはりここでも水分が重要で,はがすときに水分をたっぷり含んでいかないといけないのですが,アイロンの熱のせいですぐに水分が蒸発してしまい,うまくいきません。
 
ステンレスのトレイに熱湯を入れて,そこでしばらく紙が完全に水分を含んでふにゃふにゃになるまで待ってピンセットではがすとうまくいくことに気づきました。 
 
熱湯.jpg 熱湯ではがします。 

もし,パターンが途切れているところがあればマジックで修正し,あとはこのまま,いつも通りエッチングすればOKです。

ついでに,もし失敗しちゃったらステンレスたわしでこすればパターンがきれいに消えるので,またやり直しができます。感光基板はもうやり直しができませんからね~。
 
steel scourer.jpg 
  
  失敗したら水をかけながらステンレスたわしで落とします。 

エッチング後にパターンをはがすのも同じステンレスたわしでOKです。
 
エッチング後.jpg エッチングするとこんな感じです。

と言う次第で,何とか新しい方法でプリント基板を作る方法を確立しました。今後,この方法でプリント基板を作っていきたいと思います。感光基板よ,さようなら~~!!
 
 
【おまけ】
 
以前紹介した,我が家のシロバナタンポポの花が咲きました!
 
シロバナタンポポ.jpg 日本の固有種です。
 
嫌いなカメラ屋(しつこい)のカメラじゃなくて,もと丁稚出身の創業者の電機会社のカメラで撮影しました。 
 
黄色い固有種というのもあるのですが,白いタンポポは日本の固有種です。植木鉢で育てています。
 
じゃがいも.jpg じゃがいもの花
 
ついでに,夏に植えたじゃがいもの花も咲きました。こんな花なんですね....。実を言うと見るのは初めてです。 

かき氷.jpg まだ食ってます....。
 
今日は暑かったので愚息とフリスビーで遊んだ後はこれです。さすがにシロップをもう近所のスーパーじゃ売っていないので,Amazonで買いました。おいし~~。
 
 

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マーカー回路の製作 [電子工作]

2015年10月6日の日記

マーカー本体.jpg

なんか急に寒くなってきました。皆さんもお身体ご自愛ください。

さて,今日は頼まれ物です。

某メーカーに勤める友人からの依頼で,マーカーを作ってほしいとのこと。マーカーというのは自動車や電車などの走行試験をする際に,試験区間に入ったとか出たときの目印となる信号のことで,さらに1kmごととか,500mごととかの位置の目印としても使う,とのことです。信号はTTLレベル(5V)くらいあればよいとのことですが,1kmは1パルス,500mは2パルスとしてほしいとのことです。

う~ん,実を言うと,1パルスだと単安定マルチを使えばよいので簡単ですが,2パルスとなると厄介です。1回じゃなく,一定の回数だけパルスを出す回路,というのは案外難しいです。

もちろん,カウンタ回路を使えば簡単ですが,一定の回数をカウントした後,パルスの発振を止めることが必要となります。

今回,2回と言うことなので,バイナリカウンタを使えば,2回のパルスをカウントした後に桁上げ? 用にカウンタICがパルスを出力するのでそれをリセット信号としてパルスの発振を止めればよい訳ですが,発振回路の制御にR-Sフリップフロップなどが必要で,ICが3個ほどいりそうです。

まあ,電子回路の設計者としてはできるだけ回路はシンプルに,使用する素子はできるだけ少なく,と考えちゃうので,今回,単安定マルチと非安定マルチを2個組み合わせた回路にしました。

単安定(モノステーブル)マルチバイブレータは74LS123が有名ですね。ボタンを押すと1回だけ,所定のパルス幅のパルスを1発出力する回路となります。どうしてもボタンを押すと信号が出る回路というのは問題があり,特にデジタル回路には適していません。チャタリングと言って接点が何回もバウンドして一瞬にしてたくさんのパルスを出してしまうからです。こんなのをカウンタ回路に組み込むと,ボタンは1回押しただけなのにカウンタは一瞬にして何十回も進んでしまう,と言うことになります。

これを防ぐために単安定マルチが使われます。接点がチャタリングを起こしても出てくるパルスは1回だけです。

1パルスの方はこれで十分で,パルス幅250msで回路を設計しました。

では,2パルスの方ですが,こちらはまず,ボタンを押すと1sec.の幅のパルスを出す単安定マルチを使います。

次はこの1sec.の幅のパルスを電源として,2Hzのパルスを出力する非安定(ノンステーブル)マルチバイブレータを動作させます。非安定マルチというのは電源が入ると,無限にパルス列を出力する回路のことです。発振回路と同じです。今回,電源が1sec.の間だけなので,結局,2回だけパルスを出力するだけで終わってしまいます。リセット回路はいりません。

と言うことで,設計した回路は次の通りとなりました。単安定マルチも結局,タイマIC 555を使って,合計3個使いました。 

マーカ回路.jpg回路です。

1km(1パルス)の出力に入っている赤色のLEDは信号の合成用と電圧調整を兼ねています。500m用(2パルス)とピーク電圧がそろうように調整しています。 

マーカー基板.jpg プリント基板です。50×70mmにしました。

電解コンとTrがイナバウアー(古ッ!)しちゃってるのはケースのふたにぶつからないようにするためです。 

ボタンスイッチは12mm角のタクトスイッチを使いました。あとでボタンは丸に変えちゃいましたし,LEDも赤→緑にしてしまいました。ところが緑色のLEDは輝度が高すぎ,電流制限抵抗を大きくしました。青色LEDが最後の開発で,一番新しいので輝度も高いのですが,他の色のLEDも最近は輝度が高く,今回使用した緑色は非常に輝度が高かったです。φ3mmのLEDでもまぶしすぎるくらいになってしまいました。

2pulse初期状態.jpg あれれ.....。

ところが,パルス1発の方は計算通りの出力になりましたが,2発の方がどうもおかしく,なぜか最初の1発目が幅が広いです。まあ,単に目印と言うだけならこれでもいいのかもしれませんが,きれいじゃないですよね。ちゃんときれいな幅のパルスにしたいところです。

ルネサス新日本無線555の規格表を見てもこんなことは書いていません。どうもおかしいです。

シミュレーション回路.jpgLTSpiceのシミュレーション回路

困ったときのSpice頼みで調べてみますと,ある程度,予想はついていたのですが,非安定マルチの555のNo.6ピンに入っているコンデンサ充電電圧が1発目のパルスは0Vから立ち上がるのに,2発目以降は最初のパルスで充電されているため,もっと高いところから充電されているせい,とわかりました。

これなら,最初からあらかじめこのコンデンサを充電しておけばよいわけで,Vccから100kΩで充電してみました。555の規格表にはない抵抗ですが,うまくいきました。

Rなし.jpg Rなしのとき。

        青線がコンデンサの充電電圧です。 

R100kΩ.jpg R=100kΩのとき。

ただ,Spiceのシミュレーション上は75kΩがよかったのですが,実際に回路を組んでみるとうまくいかず,パルスが1発しか出なくなりました。やはりシミュレーションはシミュレーションでしかありません。必ず実際の回路で実験してみる必要があります。 

ようやくうまくいくようになりました。友人も喜んでくれました。


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