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KATO EF10 3次形の整備 [模型]

2014年10月21日の日記

EF10 22-2.jpg 整備後の姿です。 

今度の日曜にDD51 3灯形と一緒に整備しました。今年1月にKATOから発売されました。旧型電機は造形が難しい上,新型電車などの方が売れるのでなかなか模型化されませんし,旧型電機の中でもEF10はマイナーな存在なのでこのような機関車が発売されてとてもうれしく思います。

EF10は1934年から41年にかけて41両が製造された国鉄初の貨物用大型電気機関車です。1934年12月に丹那トンネルが開通し,沼津まで電化されることが決まり,貨物列車牽引用として開発が進められました。戦前の電化区間は本線としては東海道線が沼津まで,中央線が甲府までで,それ以外は山手線や京浜東北線,京阪神地区などの電車区間が主体で,ほかは碓氷峠や上越線の石打~水上間とか仙山線・作並~山寺間など,山岳トンネル区間に限られていました。戦前の電化区間はこんなもので,もちろん軍事的な理由によるものです。

丹那トンネル開通まではこれら山岳地帯の貨物列車牽引が主体で牽引定数も小さくてよかったのでそれまではED14やED18などの小型の輸入電機が使われていましたが,さすがに東海道線だと大型の電気機関車が必要で,新たに国産の貨物用電気機関車を開発する必要性に迫られて開発した機関車だと思います。だから形式もF形トップナンバーの10になっています。ちなみにEF11は上越用に回生ブレーキを追加したもので,EF12は出力増大を図った後継機です。

困ったことにEF10はボディの形態や台車構造によっていろいろなバリエーションがあり,最初のボディは原型となったEF53に似たひさし付の角張った車体でリベット留めですが,このKATOの3次形はEF56のような半流線型で溶接構造のスマートな車体になっています。後期はまたEF56の後期型同様,後の国鉄標準の箱形車体になっています。台車も通常の棒台枠構造の台車と,重厚な鋳鋼台枠を用いたグループがあり,KATOの模型はこのグループです。 さらに,25号機以降は1942年7月の関門トンネル開通に向けて製造されたもので,ちなみにこの区間は戦前~戦中最後の電化区間となりました。有名なステンレスボディの車両は24, 27, 35, 37, 41の5両が存在しますが,ステンレス化改造は戦後のことです。ステンレスと言っても外板だけで,骨組みは鋼材のままです。また,ステンレスといえども塩害のあるところでは腐食を免れないので茶色に塗装された機関車がほとんどですが,24だけは最後まで銀色無塗装のままで,異彩を放っていました。マイクロエースから24号機が出ていて,入手しています。

EF10は新型機に押され,どんどん活躍の場を失っていきますが,軽軸重な点が買われ最後は飯田線で活躍したのはよくご存じのことと思います。最後まで残った31号機が引退したのは1983年のことのようです。残念ながら私は飯田線世代じゃないので,EF10も含め飯田線の旧国は1枚も写真を撮っていないのが残念です.....。 

さて,いつもの通りスナバ回路の設置とナックルカプラーの取り付け,ナンバーの取り付けを行います。

スナバ回路は常点灯対応のための改造で,いつもやっています。この改造をしないと,停車中に前照灯を点灯させることができませんし,また,普通に基板上のコンデンサを撤去する方法がwebなどに紹介されていますが,これだけだと反対側の前照灯が点灯するようになってしまいますので,スナバ回路でこういうことがないようにしています。詳しくはスナバ回路についての解説をご参照ください。 

EF10.jpg まずはボディの分解です

ボディの分解はかなり面倒で,特に最近のKATOの電気機関車は簡単に台車が外れてしまうので,あきらめて最初から外してからやった方が楽です。

それでもこのEF10は尾灯が邪魔をして非常に分解しにくいです。▲の写真のように,爪楊枝を使ってボディ(ガラス)のツメを外し,部分を引き起こすようにしてボディを外します。 

DD51 中期耐寒形4.jpg スナバ回路を追加しました

モータと並列にCとRを直列にしたものをハンダ付けします。前回のDD51で定数は0.1μF+22Ωがよいとわかったので,今回も同じ定数にしました。モータは同じものですし,製造時期もそんなに変わらないので,同じ定数でいいでしょう。 

DD51 中期耐寒形3.jpg  テスト中です

チップ部品を使っていて,ハンダ付けが難しく,いわゆる天ぷらハンダになっていてスナバ回路にうまく電流が流れていないこともありますので,必ずボディをかぶせる前にこのようにテストしてください。

反対側のLEDが点灯する場合はスナバ回路が効いていません。定数(CやRの値)が悪いか,ハンダ付け不良です。うまくいくと▲の写真のように反対側のLEDは点灯しなくなります。 

EF10 22.jpg  メーカーは汽車+芝浦製作所です

残念ながらナンバーはEF10 21~24とついていますが,製造銘板は汽車+芝浦の組み合わせになっていて,あらかじめ印刷されています。この組み合わせは22と23しかありません。21は日立,24は日車+東洋のようです。しかも,下に改造銘板があり,これがあるのは22しかないようです。と言うことで自動的にEF10 22となりました。皆さんこの番号をお選びのようです。

ちなみに芝浦製作所はからくり儀右衛門こと田中久重が作った田中製造所に源流を持ち,1939年に東京電気と合併して東京芝浦電気(現東芝)となっています。 

EF10 22-3.jpg 鋳鋼台車がいい出来ですね。

EF10 22-1.jpg 正面です。スナバ回路のおかげで停車中にも点灯します。

今回のKATOのEF10は動力の性能がよすぎてPWM式のコントローラを使ってデューティー比を小さくしてもすぐに動き出してしまい,停車中に前照灯を点灯させるのが難しいくらいですが, いつも通りちゃんと停車中に点灯することができるようになりました。あまり動力の性能がよすぎる,と言うのもちょっと何ですね.....。

おまけ‥‥‥実車の写真 

EF10 35.jpg EF10 35

門司の九州鉄道記念館に保存されている35号機です。現存する唯一のEF10です。後期型なので,ボディは四角くなっていて,EF15などに似た国鉄の標準的な形態になっています。台車は棒台枠になっています。ステンレスボディ化改造されたうちの1両ですが,説明板にはその旨記載がありません。1941年東芝製。 24号機以外は出場時点から茶色塗装だったようです。24号はおそらく,無塗装のままだと腐食がどの程度になるか,調べるためだったのではないでしょうか。 

また,この35号機は窓枠が不思議なことになっていて,太いステンレスの窓枠になっています。現役の頃はこんなことになっていなくて,晩年の頃の写真を見てもこんなことにはなっていません。どうも記念館の前に市内の大里不老公園に保存される前か後に修理されてしまったようです。 できれば元の状態に戻してほしいと思います。

EF10 35-1.jpg 説明板 

今度は本物の現役時代のEF10の写真です。いつも懇意にしていただいている河童さんからいただきました。"真空管と共に" のタイトルで古い真空管を使ったラジオを発表しておられます。ぜひご覧下さい。とても貴重な機関車の写真をいただきました。ネオパンSSからの読み込みです。撮影場所が不明とのことですが,奥に写っている長い跨線橋や,DC列車から沼津ではないかと思います。

EF10 5'.jpg EF10 5(1960年頃。沼津) 

初期型のEF10です。ボディはEF53同様のリベット留めの角形車体です。台車は棒台枠を使用しています。これで,3種類のEF10のボディ形状がおわかりいただけると思います。背後の背の低い貨車も気になります。

EF15'.jpg EF15

この乗務員さんたちは何をしているのでしょうか。背後に写っているのはキハ52とキユニ17でしょうか。御殿場線のDCだと思います。

C50'.jpg C50 149

C50は1929年から製造された小規模貨物,旅客列車用のモーガル機(2-6-0)です。優美な化粧煙突や2コブの蒸気溜を持ち,細身のボイラーと相まって美しい姿だと思います。昭和に入ったばかりなので,8620などの英国風のデザインが残っています。 


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