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アナ雪 "Let it go" のレコーディングマイクロホンについて [オーディオ]

2014年7月6日の日記

ここのところすっかり "アナと雪の女王" にはまってしまいました。16日の日本語版DVDの発売が待ち遠しいです。いまのところ,前回のブログで北米版のDVDを購入して,リージョン解除したDVD-Rを作ってそれを見ています。でも,英語しか聞けないのはさびしい~。エルサ役のイディナ・メンゼルさんもアナ役のクリステン・ベルさんも声が美しく,すばらしいですけど,日本語の吹き替えもすばらしいですからね。

英語版を見ていて,ちょっと気になったのがいくつか...。

戴冠式の日に姉のエルサから "You look beautiful." (きれいよ)と話しかけられてアナが "Thank you. You are beauti-fuller. I mean, not, "fuller", you don't look fuller, but more beautiful." (お姉さんの方が "きれい" よ。いや,私より "太ってる" なんて意味じゃなくて,私よりきれいよ。)なんて会話しているところなんか,英文法の間違いをギャグにしているんですが,日本語ではここのところ,どうなってったんだっけ? という感じです。fullと言う単語には婉曲的にデブという意味があります。ちなみに英語ではfatと言う単語はタブーで,普通は使いません。obeseが普通の単語です。 

それに, "生まれて初めて" の中に "why have a ballroom with no balls." (どうして舞踏場はボールがないのにballroomっていうの?)という歌詞が出てきます。これ,私もずっと疑問に思っていました。海外のホテルなどで宴会場のことをballroomと言いますが,何ででしょうか。こんなのも英語の単語のギャグなので日本語にしにくいのですが日本語の歌詞は "まるで違う場所ね 不思議な気持ち" と訳されています。さすがですね。  

ちなみに英語のwikipediaでballroomのballとはラテン語でダンスを意味するballareから来ていると書いてあります。 ボールとは何にも関係がないわけです。

また,狼に襲撃され,クリストフがそりから落ちた場面で,アナが "Christopher!" と呼びかけているのに対し, "It's Kristoff!" と答えているところなんかもちょっと変で,アナは国籍がディズニーのwikiを見るとノルウェーとなっているので,アメリカ風にクリストファーなんて呼びかけたりしないと思います。どちらもアメリカでしか受けないギャグだと思います。

その後,山小屋でクリストフとトナカイのスヴェンが歌を歌っていますが英語は "Don't let frostbite." (凍傷になるなよ)と歌っていますが,日本語では "風邪ひくなよ" となっています。 そもそも,"Let it go" だって,"Let the storm rage on." (嵐よ起これ) って歌っているのに,日本語では "風よ吹け" ですから,どちらもおとなしすぎます。風が吹くだけだったらアレンデールはあんな惨状にならないと思いますが,歌は音節の数を合わさないと歌えないので仕方ないですね。

よく言われますが童謡 "大きな古時計" (原題 "Grandfather's clock")も日本語は100年ですが,英語は90年になっています。どちらも逆だと音節が多すぎて歌えないので仕方ありませんね。

そもそも, "Let it go" とは "(それを)そのままにしておく" → "放っておいて!" と言う意味で,"ありのままで" と言う訳だとビートルズの "Let it be" の方が近いと思います。要はやけっぱちになって "もうぉ~っ!,私のことなんか放っといて! あとのことなんか私は知らないわよ! " と踊っているわけですね。もっとも,"放っておいて!" と言う題名にすると絶対に売れないと思います.........(^^)。 

まあ,こんなことはどうでもよいですね。結構,アメリカ風のギャグも多くてとても楽しめる映画だと思います。また,何より歌がすばらしいのはもちろん,ちゃんと "The wind is howling like this swirling storm inside....." (風は私の心の中の嵐のように激しく吹く)と口の動きが見事に再現されている映像もびっくりで,アニメーションの極致といえるでしょう。

日本語版も歌がすばらしいので楽しみです。ミュージカル映画の場合,俳優さんと歌を歌う歌手が異なっている場合も多く,英語版の映画でも歌のところだけ声が違っていて幻滅することが多いし,日本語吹き替え版だとなおさらで,歌の部分だけ英語になっていたりするとガッカリです。オードリー・ヘップバーンが出た,"マイ・フェア・レディ" (1964)でも歌はオードリーが歌っているわけじゃありません。ちょっと,残念です。

その点,今回は全世界で公開されたバージョンで各国で同じ俳優さんが歌も歌っているのはすばらしい企画です。中でも,日本語版のエルサ役の松たか子さんとアナ役の神田沙也加さんはすばらしいですね。本家の英語版をしのぐ歌声だと思います。"Let it go" もYou Tubeの人気を見ても英語の次に人気があるようで,とてもすばらしいです。わざわざ日本語のローマ字字幕のついたカラオケも出ているくらいで,日本語で "Let it go" を歌っている外国の人もいるんでしょうね。

特にお気に入りはディズニーの公式チャンネルにある25ヶ国語版ですね。 "Let it go" を22人の歌手がメドレー形式で歌っています(一部,重複がある)。これはすばらしいアイデアだと思います。

in 25 languages.jpg "Let it go" 25ヶ国語版です

英語,フランス語,ドイツ語,オランダ語,北京語,スウェーデン語ときて,7人目で我らが松たか子さんが登場します。 ひときわ高く,澄み切った美しい歌声に魅了されますね~。特に,最初の "ありのままの,姿見せるのよ" ("Let it go, let it go")の部分で登場するのはすばらしいことで,おそらくディズニーも彼女はここがふさわしい,と考えたのでしょう。後半の盛り上がっているところだとほかの歌手に紛れて埋没してしまいますしね。たった6秒間でしかありませんが,まさに奇跡の6秒間だと思います。

また,▲のビデオを見るとどんな人が歌っているのか気になりますが,ディズニー公式のチャンネルのほかに,BEHIND THE MICといって実際に歌手が歌っている場面と重ねた映像があります。いわゆる ”顔出し” ですね~。これでわかります。皆さんとても美人揃いで,とても気に入っちゃいました。

25 languages behind mic.jpg BEHIND THE MICです。 

それに,どの人も各国らしさというか,民族的な特色があって,世界にはこんないろいろな美しい人がいるんだ,と言うことに気づかされます。黒髪のイディナ・メンゼルさんは米国人らしい顔立ちだし,フランスのデルヴァさんは "赤毛のアン" みたいだし,噛みつくような顔のフェアカイクさんはいかにもドイツ人という気がしますが,wikiを見るとオランダ人のようです。ドイツ語も吹き替えているようです。まあ,ドイツ語とオランダ語は親戚みたいと聞いたことがありますが。スウェーデンのヘルリッツさんは細面のいかにもスウェーデン人だな,という美人です。松たか子さんは前の6人に比べ,ひときわ小柄で黒髪で黒いシャツを着て,ショートヘアがとてもよく似合い, "日本の女性というのはなんて美しくて,歌もうまいんだ" ,と印象を与えますね。

もともと,日本女性というのは西洋で評判がよく,"日本人の妻をもらってイギリスの家に住み,中国人のコックを雇い,アメリカの給料をもらう" のが人生の理想だというのがジョークとしてよく言われますね。ついでに,

  イギリス人の妻をもらうと(旦那の)料理の腕が上がる

  ドイツ人の妻をもらうと(体が大きいので)守ってくれる

なんてのもあるようです。確かに,フェアカイクさんなら守ってくれそう......(^^;)。 

私のお気に入りはなんと言っても松たか子さんですが,ハンガリーのニコレットさんもいいですね[ハート]。やっぱりハンガリーは欧州で唯一のアジア系ですし,親しみを感じます。おっと,ハンガリーは名前も日本語と同じで姓,名の順ですから日本に似てますね。と言うことはフレディさんというのが正しいかと思ったら松たか子さんはTakako Matsuとキャプションがでますからニコレットさんでいいわけですね。そういえば,ハンガリー動乱(1956)の時の首相のナジ・イムレは日本だと英語風にイムレ・ナジと書いた本もありますが,ナジが姓です。

スペイン語のギセラさんはいかにもラテン系だし,デンマークのローゼンバーグさんはニールス・ボーアみたいな顔で,名前も核物理学なんかやっていそうだし,と言う次第で,とても見ていて楽しいビデオクリップです。ただ,フランス語って本国とカナダじゃ,わざわざ吹き替えが変わるほど違うものなのか,と思ってカナダに留学したことのある人に聞いたら,カナダのフランス語は非常に古いフランス語で,かなり違うとのこと。件の "赤毛のアン" はフランス語とカナダフランス語の両方を歌っています。英語でもイギリス英語とアメリカ英語じゃ,結構単語も違ったり,発音も違ったりしますが,わざわざ吹き替えが変ったりするほどのものじゃありませんね。でも,映画 "アンナと王様" (1999)で英国からタイに赴任した家庭教師役のジョディ・フォスターが完全なアメリカ英語なのは気になります。ちなみにミュージカル版の "王様と私" (1956)のデボラ・カーはイギリス人なので完璧なイギリス英語で,こっちの方が断然,自然です。アメリカ人はイギリスの発音を嫌う人が多いので,ジョディ・フォスターはそれで押し通しているんでしょうね。アメリカじゃ犬だってイギリス英語は嫌いで,TVのニュースなどでイギリス人がしゃべっていると部屋を出て行く,と言う話を聞いたことがあります。

そう言えば,昔,英国航空(BA)のロンドン便に乗ったとき,"Your English is American." と言われて驚いたことがあります。 確か,"Would you give me a glass of coke?" (コーラを1杯いただけますか。)と聞いただけなんですけどね。"We learn American English in high school."(私たちは学校でアメリカ英語を習うんです。)と答えたような記憶があります。glassの[ae]の発音が米英でちがうのですが,そこを指摘されたのか,と言う気がします。

Idina Menzel.jpg イディナ・メンゼルさん(英語)

    マイクはオーストリアAKG社のC12ではないかと考えています。 

松たか子(日本語)1.jpg 松たか子さん(もちろん日本語)

Ana Encarnacao(Portuguese).jpg アナ・エンカーナソーさん(葡萄牙語)

Annika Herlitz(Swedish).jpg アニカ・ヘルリッツさん(瑞典語)

        皆さん有名なノイマンのU87ですね。  

Furedi Nikolett(Hungarian).jpg フレディ・ニコレットさん(洪牙利語)

Anais Delva(French).jpg "赤毛のアン"? デルヴァさん(仏蘭西語)

       ノイマンのU87Aiではないかな。 

Gisela(Castilian Spanish).jpg ギセラさん(西班牙語) 

        ノイマンの真空管式M49かな? 

Willemijn Verkaik(German, Duch).jpg ウィレミン・フェアカイクさん(独,蘭)

        ノイマンの最新型D-01でしょうか 

Marsha Milan(Bahasa Malaysian)1.jpg マーシャ・ミランさん(馬来語)

          RODE classicでしょうか。 

さて,オーディオマニアなので気になるのは録音用のマイクロホン。松たか子さんも含め,大部分の人が使っているのが独ノイマン社のコンデンサ型マイクロホンU87です。

マイクロホンは大きく分けて2種類あり,コンデンサ型とダイナミック型の2つです。

コンデンサ型は薄いアルミやチタンの箔か,マイラーとよばれるPETフィルムの表面にこれらの金属を蒸着したものに,少し離れた電極との間に高電圧をかけてチャージして使います。音圧で箔が少し動くと容量が変化し, 電圧の変化を生じるのでそれを取り出して音声信号にします。ただ,非常にハイインピーダンスの回路なのでインピーダンス変換をかねて真空管かFETのアンプが必要です。

一方,ダイナミック型はスピーカと同じ原理で振動板に取り付けたコイルが磁界の中を動き,電磁誘導の原理で音声信号を取り出します。

ダイナミック型は丈夫なのが取り柄で,ステージ上のボーカルマイクなどに使用されますが,反対にどうしても振動板の質量が大きく,周波数特性が荒れてしまうし,また高周波は苦手なので,スタジオ録音には用いられません。スタジオ録音用はコンデンサマイクが定番で,これは振動板が薄い金属の箔なので非常に軽く,周波数特性もフラットで非常に音がよいのでスタジオ録音で使用されます。

ただ,振動や湿度に弱く保管時はデシケータで保管します。使うときもポップガードと呼ばれる吐息&唾よけの丸い網を使うのが普通です。 この25ヶ国語版でも見かけますが使ってない人もいますね。

U87はベストセラーになった1960年発売の真空管式U67を1967年になってFETを使って半導体化したものです。U67は真空管EF86 を使用しています。低雑音のHiFi用5極管として有名ですね。さかのぼればU67の原型は1949年発売のU47やU48で,いずれもVF14を使っています。そのほか,AC701を使ったM49も有名で,これは指向性の切り替えパターンが豊富でアンプからの遠隔操作を可能にしたモデルで,1951年の発売です。この "Let it go" 25ヶ国語版でスペインのギセラさんが使っているのがこれのようです。AC701はサブミニの3極管で,VF14は太っちょのドイツ型メタル管でRF用の5極管です。いずれもeBayなどでは何百ドルもし,非常に高価な真空管です。 EF86VF14も,ともに3結で使われています。さすがに今時,U47などを使っている人は少ないと思いますが,音の観点からこだわっている人も多く,ここ一番,と言うようなときだけ使用する,と言う人も多いと思います。それに,U47はヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンが共演したアルバムの表紙で有名ですね。また,ビートルズの録音に使われたことでも知られています。フルトヴェングラーのスタジオ録音も時代から言ってこのマイクのはずです。

真空管を用いたマイクというのは今も魅力があり,音がよいとされています。コンデンサマイクというのは45V~250Vくらいの高電圧でチャージするので,真空管との相性もよいですしね。ノイマンの現役のマイクロホンでもM147 tubeとかM150 tubeという製品が出ています。ちなみにソニーのC-37マイクが真空管式でブルーノ・ワルターのステレオ録音の時に使われたことはレコードのジャケットに印刷されていますが,このマイクが使っていたのはMT5極管の6AU6の低雑音版6AU6Lです。たぶん,製造は神戸工業で,脚ピンが金メッキされているものだと思います。

で,この25ヶ国語版ビデオクリップで最初に登場するイディナ・メンゼルさんだけ,何か変なマイクを使っています。

最初はノイマンのU47か,と言う気もしたのですが,よく見てみるとU47にしては細いし,マイクグリルの形も違うようです。と言う次第で,どうもAKGのC12(なんか蒸気機関車みたいな型番ですが)ではないか,と思っています。AKGのC12はU47と同じ頃の1953年の製品で,双3極管6072Aを使用しています。6072A12AY7の高信頼管です。AC701がいかにも頼りなさそうなサブミニ管なので,6072Aを使ったC12の方が信頼性が高そうです。

イディナ・メンゼルさんの歌う "Let it go" を録音したエンジニアはAKGのC12にこだわってるんでしょうね。ところどころ塗料もはげ,古ぼけたマイクですが長年の愛用が感じられますね。何かこういう職人気質というか,こだわりは非常に好きです。実際,中古価格は数のせいもありますが,C12の方がU87より断然高いようです。

また,最後の方に出てくるマレーシアのミランさんもとても歌がうまく印象が残ります。

それに,彼女も1人だけ,変わったマイクを使っています。どうも調べてみると豪RODE社の真空管式Classicではないかと思います。これもGEの6072を使っているようです。

それにしても "Let it go" は歴史に残る名曲だと思います。ミュージカルからでた名曲というのは古くは1939年製作の "オズの魔法使い" でジュディ・ガーランドが歌った "Over the rainbow" (虹の彼方に) や "踊る大紐育" (1949) でフランク・シナトラが歌った "New York, New York", "王様と私" (1956) の "Shall we dance?" など数多いのですが,"Let it go"  はこれらの曲と同じく,長く歌い継がれることでしょう。 

[ハート][ハート]

過日,朝の駅にて....。

いつも出勤に使っている駅に行くと小学2年生くらいの小さな女の子が1人で電車を待っていました。日本ではよく見かける光景ですが,海外では本当に考えられない光景ですね。

まだ朝早く,人影はまばらです。電車を待っていますと,なにやら小さな美しい声で歌が聞こえます。

  ♪うまれて~ はじめて~ おんがくにのり~

その子がずっと歌っていました。 やっぱりはやっているんですね~。その子は "雪だるま作ろう" とかわりばんこで歌っていました。とてもかわいらしく,思わず聞き惚れてしまいました。でも,なぜか "ありのままで" は歌っていませんでした。その子はアナのファンなのかな? それとも末っ子の私と一緒で姉ちゃんが怖いのかな.....。 

アナと雪の女王サントラ盤デラックス.jpg サントラ盤も買っちゃいました。

サントラ盤は2種類出ていて,英語版のみのものと日本語版がついた2枚組が出ています。後者は初回限定で雪の女王のスリーブがついています。慌てて探し回って初回盤を買いました。

 

2014年7月15日追記

先週,9日の水曜日から日本語版の 配信が始まりました。DVDより1週間早いのですね。早速,見てみました。

本ブログ冒頭の戴冠式パーティの会話は日本語ではこうなっていました。

エルサ「とてもきれいね。」

アナ「ありがとう。エルサも負けずに,じゃなくてあたしよりももっともっとずっときれい。」

となっていました。英語のギャグの場合,訳すのは大変です。最悪,通訳をしている場合は「ちょっと今,英語でジョークを言っておられます。」とでも訳さないといけませんしね。 

また,最後の場面でウィーゼルトン国と通商断絶を言い渡す場面で,英語ではこうなっています。 

"I have a message from the queen. Arendelle will henceforth and forever no longer do business of any sort with Weaseltown." 

henceforthとかforeverだとかno longerだとか,"今後一切" だとか "~しない" という副詞がたくさん並べてあるのが笑えます。 

これを,日本語では

 「アレンデールは今後一切,ウィルスタウンとはいかなる取引も行いません。」

となっています。英語版の中には日本語にできないギャグがたくさんあるので, これ,訳者の仕返しですね.....(^^)。

英語ではウィルスのことはvirusですが,ヴァイラスと発音します。英語版では始終,ウィーゼルトンをウィーゼルタウンと言い間違えているのですが, ヴァイラスタウンじゃ,発音が違いすぎてしゃれになりませんね。でも,日本語だとしゃれになります。してやったりだな,と思いました。

そういえば,日本語では最初からウィルスタウンとなっていました。

我が家にも日本語版DVDがまもなく到着します。楽しみです。


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