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ソニーAMステレオラジオ SRF-A100~FMバンド変更~ [ラジオ]

2014年5月13日の日記

昨年,eBayでソニーが1983年に米国で発売したSRF-A100というラジオを落札しました。前回はラジオの紹介だけでしたが,今回は整備します。1年も放ったらかしにしてしまいましたが,せっかくのAMステレオが聴けるラジオですしね。

1982年,米国でAMステレオの放送が開始され,その放送が聴けるラジオとして最初にソニーが発売したラジオです。米国ではAMステレオの方式は5方式が乱立することとなったため,側面に切り替えスイッチがあります。その後,カナダやメキシコでもAMステレオ放送が開始されましたので,これらの国でも発売されています。また,豪州向けにSRF-A200というラジオがあったようですが,見たことがありません。外観はA100とほとんど同じらしく,豪州はモトローラ方式オンリーだったので側面の方式切り替えスイッチがないだけだと思います。

10年後,日本でもAMステレオ放送が始まりますが,そのときに発売されたのはSRF-A300というラジオでした。A100よりずっと大きく,また筐体だけではなく,ツマミ類も大きく,高齢者向けということもあったように思います。正直なところ,A100の国内向けを発売してほしかったと思いますが,A100は多方式対応で日本向けとしてはコスト高になりますし,すでに発売から10年を経過し,新しく設計しなおそう,ということだったのだと思います。

という次第で,貴重なラジオですし,きちんと清掃して整備したいと思います。

やはり問題はFM。AMステレオは日本は米国と同じモトローラ方式なので問題ありませんが,FM放送までも日本はガラパゴス化? していて,バンドが世界標準の88~108MHzとは異なりますので,バンド変更が必要となります。 何でこうなのか,というと90~108MHzにアナログTVの1~3ch.があったためです。そのさらに上の周波数にもとは米軍向けの周波数帯があり,そのせいでTVも含め全体に下の方にずれていました。そういえば,TV放送も1953年の放送開始当初は1~6ch.しかなかったのも米軍が使用している帯域が開放されていなかったためです。

さて,このラジオのバンド変更については,比較的楽です。裏ぶたも簡単に開けられます。

SRF-A100裏ぶた.jpg 6カ所のねじを外します

例によってバリコンのFM局発用端子を探します。

SRF-A100内部.jpg 

内部です。バリコンは基板中央上部にあります。ICはAMステレオデコード用のCXA1017Mと思います。

FMの局発はバリコンの6個ある端子のうちの1つですが,幸い,基板上に "FM OSC" と書いてありますのですぐにわかりました。トリマは普通は端子と反対側にありますが,これもちゃんと基板上に穴を開けて顔を出していて,とても調整しやすいラジオだと思います。

という次第なので,本格的にトラッキング調整をして76~90MHzの日本バンドに変更することも簡単なのですが,後で述べる理由もあり,いつものコンデンサパラ付けで対処することにしました。これだとすぐに元に戻せますしね。 

SRF-A100 15pF.jpg ここに15pFをパラにします

FMの局発周波数は米国の場合,98.7~118.7MHzになっていますので,これを86.7~100.7MHzに変更できれば日本の放送が受信できます。本当なら日本のFMラジオは下側ヘテロダインなので65.3~79.7MHzにしないといけないのですが,こうするときちんとトラッキング調整をしないといけないので,上側ヘテロダインでごまかしてしまいます。世界的なFMラジオは上側ヘテロダインですし,もうアナログTVは放送していないので問題ないと思います。

局発の周波数を13MHzほど下げればよいので,局発のバリコンに単純に15pFをパラにハンダ付けしました。本当いうと13pFくらいの方がよいようですが,77.8MHzの局が入ったのでよしとしました。

ようやくこれで日本のFMが聞けるようになりました。外国向けラジオの例に漏れず,音もよく,なかなかいいラジオだと思います。

SRF-A100外観.jpg FMも聞けてゴキゲンです。

ところで,最近,驚いたのですが,AM局が戦後の民放開始時に建設された送信アンテナなどの放送設備の償却が終わるのと,都会のマンションなどで聞くことができなくなっているため,FMへの移行を検討している,というニュースが出ています。総務省も震災後の電波メディアの存続を図るため,推進の意向らしいです。確かに,鉄筋で囲まれたマンションだとAMラジオは聴けませんし,家中インバータやスイッチング電源だらけ,という現状ではノイズだらけでAMラジオは聞くのが難しいので,個人的にFMでも聞けるというのはうれしく思っています。

そういえば,1970年代にアジア各国でAM局の混信が問題になったとき,先進国はFMへ移行しよう,などという話があり,その時は結局アジア地域はAMを9kHzピッチにしてチャンネルを確保することで決着して先進国のAM局は維持され,実際に1978年に移行していますが,どうもまたその話がでてきたか,と言う気がします。また,DAB(デジタルラジオ)の普及を図るため,英国では2015年には全面的にデジタルラジオに移行することが決まっていましたが,業界の反対もあり,多少延期されるようです。幸い? 日本ではデジタルラジオへの移行はまったく不透明で,民放各局も広告収入が伸び悩んでいるのに巨額の投資が必要でどの局も及び腰なので,近くデジタルラジオについては移行を断念するという声明が民放連からも出るようです。

まあ,これはこれで世界の大勢と帝國の現状? を考えると逆行しているという気もして残念なのですが.....。 

それと,先の朝日新聞の記事を見ると,AM局とサイマル放送する中継局は90~108MHz帯とのこと。何でこんなことするんでしょうか。要はアナログTVの1~3ch.が放送終了し,電波が空いたから,ということなんでしょうが,今のFMラジオで聴けない放送なんて意味があるのでしょうか。AM局を防災用として維持する,というんだったら通常の76~90MHz帯に置局すべきではないかと思います。そもそも,今時,新しいバンドのラジオをソニーさんやPanasonicさんが作ってくれるとでも思っているのでしょうか。

このSRF-A100はこのバンドが聴けるラジオなので,トラッキング調整でバンド変更せず,コンデンサでごまかしたのはこのコンデンサを撤去するともとのバンドに戻せるからです。 

昔は "TVが聴ける" といって,76~108MHzというバンドを持ったラジオがありました。ソニーのAMステレオのついたSRF-AX51VなんてラジオにいたってはTVのハイチャンネル(170~222MHz)まで聞けるようになっていました。今時もうこんなラジオはありません。FMの新バンドのラジオを作ってくれないと,AM局が聴けないなんて,おかしいと思いませんか総務省さん。 


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