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Tomix 5001 Power Unit(パワーパック)のPWM制御化~その2~ [模型]

2013年1月27日の日記

前回,Tomixの5001 New Power Unitを改造し,PWM化しました。 しかし,トラブルが発生し,国土交通省鉄道模型局? およびFRA(米連邦鉄道模型局?) から運航停止命令が出ました....(--)。

トラブルというのは次のようなものです。

  後ろ側の前照灯が明るく点灯する。

  PWM周波数を300Hzから20kHzに上げると,スピードがガクンと落ちる。

というものです。私が所有しているNゲージ車両には常点灯化対策工事をしてあり,前照灯のLEDにパラに取りつけられているコンデンサを撤去しています。ただ,この場合,モータのインダクタンス分による逆起電流によりレールの継ぎ目やモータの瞬間的な停止により後ろ側の前照灯がチラチラと点灯します。それで,モータの逆起電流を吸収するため,新たに考案したスナバ回路を設置し,常点灯と後ろ側の前照灯が点灯する対策としています。最近だとKATOのDD51に工事をしています。 新開発のスナバ回路のおかげで,後ろ側の前照灯は点灯しないはずですが,このPWM化Tomix 5001パワーユニットを使うとチラチラと言うよりほぼ全開という感じで点灯してしまいます。最初はてっきり,DD51のスナバ回路にチップ部品を使っているのでハンダ付けが外れたか,と思いましたが,この前整備した鉄コレの201系関西を走らせても同じ現象で,原因はコントローラにあると考えられます。スナバ回路の詳細については,http://iruchan.blog.so-net.ne.jp/2011-06-05をご参照ください。

それに,PWM式コントローラの欠点として,スイッチング時のノイズが結構気になるので,その対策として周波数を20kHzにして,人間の可聴周波数より高くしていますが,こうするとガクンとスピードが落ち,300Hzの時の1/3くらいのスピードになってしまいます。300Hzだと201系と同じ周波数で,チョッパ音が楽しめるのでそうしていますが,さすがに113系なんかを運転するときにチョッパ音がすると困りますので,20kHzで運転できるようにしてあります。

最初に作った,自作のPWMコントローラではこんなことにはなりません。どうも改造した5001 パワーユニットに使用しているHブリッジドライバに問題があるようです。自作のPWMコントローラはシングル出力で,NPN Tr(Motorola 2N6340)のエミッタから出力を取り出していますが,Hブリッジドライバはプッシュプル出力となるので,スイッチング特性が異なるためか,どうも現象が違い,戸惑っています。

後ろ側の前照灯が点灯してしまうと,普通鉄道模型構造規則? 第206条に抵触し,車両の進行方向がわからなくなり危険であるため,当局から運航停止命令を受けてしまいました。これは重大インシデントですね~~。

(後部標識灯)

第二百六条

後部標識灯は、次の基準に適合するものでなければならない。  (一部略)

2 車両の後面には、前部標識灯と紛らわしい灯火を設けてはならない。 

 

鉄道模型事故調査委員会? による調査を行いました。

最初はHブリッジドライバのon,offを制御するコンパレータ周辺の問題かと思い,いろいろ電圧を調べてみてもおかしくはありません。しかし,この現象をよく考えてみるとやはりモータのインダクタンス分による逆起電流によるものと思われます。特に,PWMの周波数を上げるとスピードが遅くなる,というのは怪しいです。おそらく,PWM周波数が低いときはoffの期間が長いので,逆起電流が流れても時間的に短いので十分にoffの期間を確保できますが,周波数が高くなるとoff期間が短くなるのだと思います。また,逆起電流自体も周波数に比例するので,PWM周波数が高いと逆起電流も大きくなって十分にHブリッジの素子がoffにできていないのだ,と考えられます。

MP4212.jpgMP4212の内部

モータやリレーなど,誘導性(インダクタンス性)の負荷にPWM制御により電流を流したとき,電流をoffにした瞬間,モータの両端子に今までの電流とは逆の鋭いピーク電圧が発生して,もとの電流を保持しようとします。▲の図で,Q1,Q4が最初,onしていて向きに電流が流れていたとして,これらの素子がoffになると,引き続き向きに電流が流れようとします。このため,このサージ電圧を何かで吸収しないとQ1,Q4がoffできなくなります。こうなるとモータが回転しなくなりますし,最悪の場合,耐圧より高い電圧がかかって素子が壊れることもあります。逆起電圧と順方向の電圧の和が素子の耐圧を超えないようにします。まあ,MP4212の耐圧が60Vで,今回使ったMP4006で80Vもありますので素子の耐圧は気にしなくてもよいと思いますが,実際の電車では昔は素子の耐圧が3000Vくらいのものが多かったので,結構シビアで,スナバ回路の最適設計は重要な仕事となります。架線電圧は1,500Vですが,逆起電圧が-1,500Vだと耐圧ぎりぎりになってしまいますね。いまだにGTOサイリスタ取替なんて修理をすることが多いと思います。

こういうことにならないよう,素子にパラにダイオードをつけ,逆起電流を電源に返すようにしています。このダイオードはフリーホイールダイオードと言います。実を言うと,長い間,フライホイールダイオードというのだと思っていましたが,正しくはフリーホイールのようです。ただ,英語でも間違っている人が多く,fly wheel diodeと書いている場合が多いようです。正しくはfreewheeling diodeです。flyback diodeという表現もOKのようです。でもなんかこれだとブラウン管式TVの水平偏向回路に使われるフライバックトランスみたいですね。でも,もう使わないからいいっか。

ただ,実際には電源との配線の中にもインダクタンス分があり,高周波になるほど,うまく電源に還ってくれません。PWMのスイッチング周波数を高くするとスピードが遅くなる,というのはこれが原因だと思います。

おそらく,今回のはこれが原因だと思います。

まずは高周波の電流のバイパスを作ることが有効で,電源にフィルムコンデンサなど,高周波特性のよいパスコンを設けるのがひとつの手段です。高周波と言っても,今回のPWMのスイッチング周波数は20kHzなので全然大したことないのですが,モータのスパークによる逆電圧の周波数は数MHzにもおよぶことがあるので,高周波特性は重要です。純粋にインダクタンスによる逆起電圧とスパークによるサージ電圧が重畳するのでモータやリレーは厄介です。そういえば,自然界の雷というのもとんでもなく高い周波数で,数MHz~数百MHzにおよびます。だからAMラジオにノイズが載るんですね。

もう一つは常点灯化工事のときに車両に追加しているスナバ回路ですね。昔はサージアブソーバとも言いましたし,実際,サージ吸収素子でもいいので,バリスタやサーミスタが使えるのではないかと思いますが,実験したことはありません。スナバ回路はスイッチング素子の保護と言う目的もあります。

Q1,Q4がoffとなったときに発生する逆起電圧が放電する経路にNゲージの車両で言うと後ろ側の前照灯があり,ここを通って放電するので,後ろ側の前照灯がチラチラと点灯するんですね。瞬間的な電流なので,電球だと熱的な時定数が大きいので,電球だと点灯しないのですが,LEDだと点灯してしまいます。ということで,対策としてはパスコンとスナバ回路の設置となります。本当はリレーをon,offするときに使うように,フリーホイールダイオードをつけて逆起電流をモータに還流するのが正解だと思いますが,Hブリッジドライバの場合,電流の流れる向きが変わるため,この方法は使えません。

対策としてプリント基板の電源接続部に0.1μFのパスコンをつけ,さらにスナバ回路として0.1μF+75Ωの抵抗を直列にしてコントローラの出力につけました。

スナバ回路.jpg 出力端子につけたスナバ回路

それにしてもなかなかアマチュアが作ったものでも初期のトラブルが多く,大変ですね。結局,ひと月かかってしまいました。

また,前回,センタークリックのついたB型2連ボリウムは秋葉原では手に入らない,と書いていましたが,なんとラジオデパート3Fの門田無線電機さんで見つけました。ラッキー!

センタークリックVR.jpg 基板取付タイプのセンタークリックつき2連VR

同じALPS製のRK0971210Z2Mというのがセンタークリックつきですが,ちょっと軸の形状が違うので,入手できたのは型番は違うようです。でもセンタークリックがついているとまさにTomix 5001パワーユニットですね。ちょっとクリックから外すのに力がいりますが,なかなかいいボリウムです。

前後進ワンハンドルパワーパック8.jpg本当にこれが最終回路です。

それにしてもTomixの5001パワーユニットをPWM化し,満足しています。センタークリックの位置から少しつまみを回すと前照灯がパッと点灯し,そこからゆっくりと実物そっくりに起動するのは本当に実感的です。PWMだと低速時のトルクが強く,低速でもスムーズに走行します。やはりPWM式だよな~~と思いました。

ただ,最初に作ったTr出力式のPWMコントローラではスナバ回路は不要です。どうしていらないのか,よくわかりません。Hブリッジドライバの時は必要な感じです。

また,気がついたのですが,このパワーユニットを使うと,最初の方で述べている逆向き点灯防止のための車両搭載のスナバ回路は不要かもしれません。単に前照灯のコンデンサを撤去するだけでもコントローラにスナバ回路がついていればOKのような気がします。線路のインダクタンスが邪魔をするので,車両につけないとダメ,と言う気がするのですが,Nゲージの線路くらいだとインダクタンスは小さく,問題ないのかもしれません。といって,市販のPWMパワーパックは本体の出力にスナバ回路はついていないと思いますので,よそで走行したりするような場合はやはり車両にもスナバ回路が必要だと思います。

なお,本ブログは実在の組織とは一切関係ありません........(^^;)。

閑話休題。

しかし,787も大変ですね。アマチュアが作ったものものでもこれだけトラブるのですから。そもそもリチウムイオン電池は搭乗者が持ち込むことはできませんし,宅配やゆうパックなどでも航空便のものは運搬できないことになっています。そんなものを飛行機自体が使っている,と言うことに驚きました。747などだと空気圧や油圧でフラップなどを操作しますが,787は大部分電気式。全電源喪失なんて時のことを十分考えてあるのでしょうか。これも心配です。

原因は7年前にソニーのリチウムイオン電池が発火した現象と同じだと思います。ソニーの時は普通充電なら何の問題もなかったのに,PCメーカが急速充電で使用し,そのため,電解液内に存在していた導電性の不純物のせいでショートしたのが原因でした。

今回のは過充電が原因ではないかと考えられています。確かに,充電回路というのは非常にむずかしく,私が作るときもごく小電流で充電し,満充電検知はむずかしいのでしていません。過充電になっても過熱しないよう,ごく小電流で充電するのが関の山です。満充電検知は充電電流や端子電圧の挙動をつかまえて判断しなければならず,なかなか難しい問題があります。アマチュアには手に負えないので,単に時間でoffにするようにするしかありません。787の場合はなぜ過充電になったのか,また,過電流検知がなぜできなかったのか,というのが今後の調査対象となるでしょう。

しかし,そもそも787自体,完成してから営業運航に入るまでの期間が短すぎるのではないか,というのが気になるところです。何事も初期故障はつきものですし,特に自動車や新幹線ならとりあえず,何かあったらすぐ止まる,と言うシステムにしておけばまずは安全が確保できますが,飛行機だと止まるわけにも行かないし,バグ取りは時間をかけてじっくりやる必要があります。そもそも787はバグ取り期間が短すぎたのではないか,と言う気がします。

 

2014年2月3日追記

年末のボーナスでテクトロニクスのオシロを買いました。カラー液晶つきでとても軽く,もちろんメモリもついているので単発現象の観測やFFTもできるというスグレものです。前から買おうと思っていましたが,なかなか大蔵大臣の許可が下りませんでした.....。FMやTVの調整もしたいと考えたので,奮発して周波数は100MHzのものを買いました。

TB1102.jpg テクトロTBS1102を買いました。

   テスト中の様子。ちゃんとツマミをセンター位置から反転するとパルスの極性が反転します。

早速波形を調べてみます。

19kHz.jpg19kHzのとき。

若干立ち下がりが鈍いですが,これは挿入したスナバ回路によるものだと思います。最大出力電圧は11.4Vと設計通り,12Vを上回っていないのでOKです。デューティ比は0%~75%まで可変でした。100%とならないことは設計段階でわかっていましたので想定通りですが,もう少しデューティが高くてもよかったかもしれません。まあ,スケールスピードを維持するには十分すぎると思います。

300Hz.jpg 201系モード? のとき。

201系にあわせてチョッピング周波数を300Hzにしてみました。実際は314Hz出ていることがわかります。鋭く逆方向に出ているのはモータのインダクタンス分による逆起電圧です。この逆起電圧のせいで逆向きの前照灯や尾灯が点灯します。スナバ回路を挿入したので,持続時間はごくわずかです。

チョッピング周波数を300Hzにすると201系みたいにプーッとそっくりな音を立てて模型が走ります。思わず笑っちゃいます.....(^^)。 

 

2015年2月1日追記

一応,これで完成のつもりでしたが,再度,やり直しをしています。ご興味のある方はつづきへ。 


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