So-net無料ブログ作成
検索選択

プリント基板の作り方 [ラジオ]

2010年9月18日の日記

ようやくあの猛暑の夏もさすがに一段落し,多少涼しくなりました。やっぱ秋は工作の季節です。

と言うことで,今月からトミーテックからでた鉄コレ式制御器・101系運転台型コントローラーの電流ブースタ回路を作っています。回路そのものはプリント基板で作っていますので,今日はプリント基板の作り方について解説したいと思います。

最近はサンハヤトの感光基板で作っていますが,実はこれ,非常に難物なのは電子工作マニアではよく知られていますね。中学の頃からプリント基板をやっていますが,感光基板はうまく行ったためしがない,というのが正直なところでしょう。MOS-FETのアンプを作ろうとしていた友人も失敗し,結局,手描きで作りました。あまりに失敗が多く,基板の値段も高いし,パーツ屋さんもどこにあるわけでもないので,簡単に買いにも行けないし,おまけに有効期限が短く,買いだめもできない,ということで非常に頭にきていました

私も長い間,ランド形状のインレタと手描きでやっていましたが,さすがに複雑な基板だと感光基板がじゃないと作れません。散々苦労してようやくうまく行くようになったので,最近はこれで作っています。

では,何でうまく行かないのか,と言うと関門は2ヶ所にあります。露光と現像の2工程にそれぞれ結構なノウハウがあり,これをうまく会得しないとうまく行かないようです。順を追って解説します。

〔マスクの製作〕

さすがに中学の頃はパソコンもなかったので手描きしかありませんでしたが,最近はパソコンがあるので,CADで描いています。

もっとも,本格的なCADはものすごく高いし,不要な機能も多いので,いわゆる"お絵描きソフト" で十分です。

単位系をmmからインチに変更し,0.1インチピッチのグリッドを表示させておくと便利です。ICやTrの脚の間隔などは0.1インチ(2.54mm)など,電子部品はインチ単位なので,こうしておくと便利です。mm単位なのはトランジスタラジオ用のIFTくらいのもので,まだまだ電子業界はインチです。

なお,グリッドを表示させたあとはやっぱ単位をmmに直しておく方がやりやすいです。グリッドの間隔は変更されません。

パターンを自由曲線で描きます。ハンダが乗る,ランド部分はφ4mmの黒丸とφ1mmの白丸を重ねて図形化しておき,それをハンダ付けするところに貼りつけます。

こうしてできあがったパターンをOHPシートに印刷してマスクの完成です。

pattern1.jpg

印刷する用紙は忘れずに"OHPシート"を選んでください。普通紙だとうまく印刷できません。

マスク.jpg

〔露光〕

さて,次は第1の関門,露光です。これ,サンハヤトの説明書には日光でもできます,なんて書いてありますが,まず日光ではうまく行かないと考えた方がいいでしょう。季節によっても時間によっても,雲の状況によっても日光だと露光時間が変わり,うまく行きません。私の感覚ではうまく行くのは3回に1回くらい,という感じです。

そこで,やはりちゃんと露光装置を準備しましょう。サンハヤトの露光装置を買うのは何ともばかばかしいので,自作してしまいました。

紫外線ランプを買ってきて,電気スタンドにはめます。紫外線ランプはFL10BL(10W)とか,FL15BL(15W)とか言う型番で,1,000円ほどです。これらは普通のFL10,FL15とかいう,蛍光電球の紫外線ランプ版で,同じ灯具が使えます。

紫外線ランプ.jpg 電気スタンド利用のもの

灯具は電気スタンドが便利ですが,本格的な露光装置を作るんだったら,灯具を買ってきて,それにはめます。ただ,灯具は関東と関西で周波数が違うので,秋葉原で買ってきた灯具は関西では使えませんので注意が必要です。

また,点灯管式(グロー式)でないと使えません。最近は電気スタンドは全部インバータ式になってしまったので,使えません。

露光するときはガラスの板にはさむと便利です。サンハヤトのPKC-200というのがあります。

露光.jpg サンハヤトのPKC-200で露光中

時間は紫外線ランプを使えば5~15分と言ったところです。専用の露光装置なら短くしないとパターンの部分まで感光してしまいますので,早めに切り上げます。

〔現像〕

さて,焼き上がったらすぐに現像します。

現像液は2年ほど前に全面的にリニューアルし,以下の記事は旧基板です。基板の感光剤も変わったらしいので,このタイプの現像液はもう使えないそうです。

実は,現像もかなりむずかしいものです。説明書には,この泡のタイプの現像液を拭きかけて,基板をたてておくと,自然に流れ去る,と言う風に書いてありますが,これではだめです。

現像剤.jpg 水平に置いて,放置します。

洗面台などで,水平においた状態で,現像液を拭きかけ,そのまましばらく放置します。その後,徐々に基板を傾け,泡を取り除いた状態で,パターンが浮き出ているのを確認します。まだ銅箔部分が見えないときや,パターンが薄いときはさらに現像液をかけて,待ちます。

こうしてようやくパターンが浮き上がったら,水洗いします。

また,洗う際も現像中も,決して指で銅箔面を触ってはいけません。また,水をかけるときも水流の圧力に注意が必要で,そうっと水をかけないとパターンが流れ去ってしまいます。

せっかくここまできたのに,パターンを流してしまってア~ァ....。なんてこともありますので細心の注意が必要です。むしろ,静水に静かにドボンとつけてしまう方がいいと思います。

プリント基板.jpg ようやく完成! です。

〔エッチング〕

プリント基板.jpg

エッチングについては特にむずかしいところはありません。

画材屋さんや薬局で塩化第2鉄を買って水に溶かすか,サンハヤトのエッチング液を使います。同じ塩化第2鉄溶液です。

これをタッパーなんかのプラスチックの容器に入れて,基板を銅箔面を下にして浮かせるようにしてエッチングします。もし,沈んでしまったらひっくり返して銅箔面を上にして沈めます。

間違ってもステンレスなどの金属製の容器に入れてはいけません。

多少,温度が高くないと時間がかかるので,冬はタッパー容器を水を入れたフライパンに入れ,少し弱火で暖めながらやります。 

20分くらいで,きれいにパターン以外の部分が溶けるはずです。石けんで水洗いします。

溶液は何度も使えますので,もとの瓶に入れて保存します。

なお,残ったパターンの部分はアルコールできれいに落ちます。昔はこれに気づかなくて,一生懸命,サンドペーパーで落としてました。非常にパターンは作るまでは塗膜が弱いくせに,乾燥してしまうと非常にはがすのに苦労します。

あとは帯鋸やカッターで基板を切り出し,φ0.8mmのドリルで穴を開ければできあがりです。

このように,サンハヤトの感光基板は非常に作るのがむずかしいです。2年前にさすがに,アマチュアからこのような声が届いたのか,全面的にリニューアルしたらしく,感光剤も現像剤も変わったらしいですが,今のものはどのように改善されているでしょうか。


nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。