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北陸の交流電機~ED70, EF70, ED74~ [模型]

2009年7月の日記

どうにも暑い日が続きますね~~! でもなぜかこういうときこそ工作意欲が湧いてきます。

2002年から2005年にかけて,マイクロエースが交流電機を続々と出しました。赤い交流電気機関車は好きなカテゴリーで,ほとんど買いました。なんと言っても一番好きなのは東北本線用のED71です。ついでに,北陸線は当初,ED70の後継として予定していたED74が途中で中止となり,F級のEF70を量産したのですが,どうにも図体が大きい上,顔がEF60などの直流機とそっくりなパノラミックウィンドウを使っているのがあまり好きになれませんでした。

でも,ED74以前の機関車はすべて廃車になり,もう模型か保存機以外では見ることもできなくなり,Nゲージで偲ぼう,と言う次第です。

まずはED70です。

1957年10月の北陸本線・田村~敦賀電化用に仙山線で試験したED45の技術を応用し,登場しました。仙山線ではドイツにならってブラシを持った整流子電動機を用いたED44(直接式)と,水銀整流器を持ち直流直巻電動機を回す(間接式),ED45の勝負となりましたが,いかんせん,50Hzの商用周波数では整流子電動機はフラッシュオーバーを起こしやすく,ED45の勝ち,となりました。

整流子電動機は直流直巻電動機と構造は同じで,ブラシで回転子に電流を流す構造です。実を言うと,直巻電動機は交流を流しても同じ方向に回転するので,交流電化区間ではトランスで電圧を下げただけで,使用できます(たとえば,電気ドリルなんかそうですね。模型のモータは交流不可ですが,これは界磁がコイルでなく,永久磁石になっているためです)。といって,直流で使ったときと異なり,変圧器起電力と呼ばれる逆起電圧が発生し,整流が悪化します。そこで,ドイツは16 2/3Hz(50/3Hzですね。)などと言う中途半端な低い周波数にして使用しているわけですし,日本のED44では16極などという多極のモータにして端子電圧を下げて使いました。

どっちにしろ,国鉄は間接式のED45の方が本命と見ていたようで,試験の結果に満足したでしょう。そもそも整流子電動機と低周波交流を用いた直接式というのはドイツが戦前に開発した技術で,戦後,フランスが商用周波数による交流電化(間接式)を実現しているので,最初から直接式というのはなかったでしょう。つきあわされたメーカがかわいそう,と言う気がします。

ところが,ED70はED45を若干パワーアップして10‰勾配で1000t牽引ができる程度にしたくらいで,実質的にED45とほぼ同じで,動力機構がクイル式であることも相まってトラブルが多かったようです。そもそも水銀 "整流器" などというとかっこよいですが,水銀ガス入りの整流管(真空管)ですから逆弧とよばれるブレークダウンが頻発し,信頼性が確保されるのはシリコン整流器が実用化されたEF70まで待たないといけませんでした。

ED70は田村駅でたくさん寝ていたので,よく覚えています。DF50のような優しい顔が好きです。

マイクロエースのはるか昔,まだTomixが香港バックマン製のNゲージを出していた頃,機関車はED60とこのED70だけでした。今から思えばまるでおもちゃ,なのですがどちらも買って遊んでいました。ようやくマイクロが出してくれて本格的なNゲージ版のED70を入手できました。

ED70-5.jpg

ボディをばらすにはつまようじを4ヶ所にはめ込みます。乗務員扉付近に"ツメ" があります。お盆の胡瓜馬みたいですね....(^^;)

ED70-1.jpg

オリジナルの内部の様子。LEDは扁平のオレンジ色を使っています。輝度も低く,走行時はあまり目立ちません。

ED70-2.jpg

HRD社のφ3mm電球色LEDに換装しました。遮光用の黒い板の部分を多少削りました。左上は撤去したもとの扁平LED。例の逆向き点灯防止用のコンデンサは撤去しました(基板裏側)。

ED70-3.jpg

なかなかいい感じです。ED70は前照灯につらら切りがついているので,よけい前照灯が目立ちませんが,これだったら明るくてよく目立ちます。カプラーもKATOのナックルカプラーに取り替えました。

ED70-4.jpg 

実はマイクロエースが14号機も出しています。冬期のすきま風対策のため,貫通扉を埋め込んでいます。

続いてEF70です。

1962年の北陸トンネル開通に向けて,トンネル内の連続11.5‰の片勾配での貨物列車牽引用に当初,ED74による重連を検討したのですが,むしろF級機による単機牽引の方が効率がよい,と言うことになり,ED74は結局,6両のみの製造にとどまり,EF70が量産されました。

北陸本線は当初,直流電化する予定だったのに新幹線の計画が出て急遽,交流電化に切り替えられたのはよくご存じの通りですが,車両としても新幹線に向けた技術開発の場,であったようです。もしシリコン整流器が実用化できなかったら新幹線もできなかったでしょう。

模型の方はKATOのものが昔からあり,それこそ第1号のものを持っています。なんと,同時に直流のEF65を出しているのですが,下回りを共用しています。実はその頃のEF65を持っていて,学生時分にassyを手に入れてEF70に戻して(?)います。まだNゲージの市場が小さすぎ,新たに動力を作る余裕がなかった時代の頃の話です。

マイクロエースは2002年10月に1次形,1000番台(2次形)を出しています。KATOのは2次形0番台なので,マイクロの2種類を買うと全種類揃うことになります。もっとも1000番台と言っても20系牽引用に元空気だめ引通し管を増設しただけなので,前面スカートのホースが1本増えただけですが....。

EF70 1次-1.jpg

マイクロエースEF70の内部。ED70同様,扁平なオレンジ色のLEDを使っていますが,遮光板とLED基板の間のすき間が小さく,φ3mmのリードタイプのLEDは使いにくいようです。

EF70 1次-2.jpg

あきらめて白色のチップLEDにしました。マイクロのは1次形でもブタ鼻シールドビーム改造後なので,白色でも違和感はないか,と考えました。使ったのは2012(2.0mm×1.2mm)という非常に小さなチップLEDです。電球色のチップタイプではこんな小さいのはありません。チップタイプでも基板がそれに対応していないので,リード線をつけ足しています。

EF70 1次-4.jpg 明るくていい感じですね~~。

EF70 1次-5.jpg

交流電機はパンタは1基で十分なため,基本的に後方パンタをあげるのが決まりでしたが,北陸線は富山方パンタをあげることになっていたので,前パンの状態でも走りました。

EF70 2次-1.jpg

2次形1000番台内部の様子。なぜか1次形と違ってLEDの上に黒いテープを貼っていませんでした。 2次形は側面の明かり取り窓がHゴム支持なのが1次形と違います。乗務員室の側面窓の形状も異なります。

EF70 2次-2.jpg 

1次形と同じチップタイプの白色LEDに変えました。P型改造後のため,きちんとホースが1本増えていることがわかります。

EF70 2次-3.jpg

なかなかいい感じです。20系"日本海" でも牽かせましょうか。

最後はED74です。

ED74は北陸線の福井~金沢間電化(1962)に際し,北陸トンネル以外ではD形機で十分と考え,ED70の増備に代わってED74が計画されました。ところが,わざわざ機関車をつけ替える手間を考えるとEF70を増備した方が得策と考えられ,製造は6両で打ち切られました。 その後,九州に転属するわけですが,九州では客車用にSGが必要で,SGを持たないED74は特急または貨物専用と言うことになり,ここでも少数派として扱いに困り,1978年には定期運用から離脱しました。

最初のシリコン整流器搭載のD形機で,なかなか格好いいスタイルをしています。それにしても6両しかなかったのに,よくマイクロエースは製品化してくれたな,と思います。

ED74 1.jpg

マイクロエースED74の内部。ED70とほとんど同じです。

ED74 4.jpg 

     なかなかいい顔をしています。

ED74 3.jpg

ちょっと説明がおかしいですね。EF70の後継機じゃないってば。 

 

おまけ‥‥‥実車の写真。さすがにED70の現役時代の写真はありません。

ED70 1.jpg  ED70 1

ED70は最初の交流電気機関車の量産機として,敦賀第2機関区に保存されました。すぐ横に交流電化発祥の地の碑があります。野外なので心配していましたが,2003年7月から長浜鉄道スクエアに移設され,屋内で大切に保存されています。英国の鉄道関係の博物館を何か所か回りましたが,どこも屋内で保存されてきれいな状態でした。鉄道車両も屋内で保存しないといけないと思っています。

EF70 36, 1002.jpg

敦賀機関区公開にて('84.8)。0番台と1000番台のスカート部分の違いがよくわかりますね。

EF70.jpg

'85.3月撮影。福井駅?。さすがに25年近く前のネガは褪色がひどいです。コダックのものは何ともないのですが国産大手某社のはこんなになっています。

EF70.jpg

北陸線さよならPC列車の牽引にEF70が起用されました。確か,下りは2次形だったように思います。心憎い演出です('85.3.24)

こうやってブログを書いていたら8番ラーメンが食べたくなりました。娘を連れて食べに行きました。

 


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ursa_minor

北陸本線客車のさよなら列車ですが、牽引機は上り、下りとも1次型であり、13号機と18号機でした。
どちらかは北陸トンネル1番列車を引いた機関車で、客車の方も茶色で残っていた車両も組み込まれていました。
さり気なくの効いた演出でした。
by ursa_minor (2016-05-03 13:17) 

iruchan

どうも大変失礼しました。私も写真を確認したら下りは18号でした。

ご指摘ありがとうございました。
by iruchan (2016-05-03 20:15) 

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